東急リアル・エステート投資法人 2024年1月期決算概要

東急リアル・エステート投資法人
2024年1月期(第41期)決算動画説明書&質疑応答
○動画   https://www.net-presentations.com/8957/20240315/ge4fg56/
○説明資料 https://www.tokyu-reit.co.jp/file/index?type=22&id=41&file=.pdf
〇質疑応答 https://www.tokyu-reit.co.jp/file/index?type=26&id=64
○説明者 東急リアル・エステート投資法人 執行役員 兼
      東急リアル・エステート・インベストメント・マネジメント株式会社
代表取締役執行役員社長 木村 良孝
○説明 
2024年1月期(第41期)決算について説明を致します。
資料の4頁へお進みください。今回の決算、並びに、この先2期の見通しのサマリーでございます。先ず、左の列、今回決算となる2024年1月期の実績ですが、外部成長では東京 日産台東ビルの30%を譲渡し、不動産等売却益を1,295百万円計上致しました。又、内部成長では、期末稼働率は100%となり、東急虎ノ門ビルの増築区画のフリーレント期間の終了や、各物件での入居に伴う増収もあり、NOIは5,372百万円、営業利益は4,843百万円となりました。

一口当たりの分配金は、買替特例圧縮積立金の加減算を経て、前期と同額の3,750円となりました。次に中ほどの2024年7月期の予想ですが、外部成長では東京日産台東ビルの残りの持分を譲渡し、不動産等売却益1,729百万円計上する予定です。内部成長では、期末稼働率は99.3%、原状回復費等による雑収入の増加がある一方、QFRONTでの修繕費の増加や固都税の増加、東京日産台東ビルの譲渡に伴う減益を見込み、NOIは5,236百万円と前期比では減少するものの、不動産等売却益の増加により営業利益は向上できる見込みです。又、一口当たりの分配金は、前期と同額の3,750円を継続させる予定でございます。最後に右側2025年1月期の予想です。期末稼働率は97%、前期の修繕費の減少がある一方、雑収入の減少、テナントの退去による減収があり、NOIは5,063百万円、営業利益は3,266百万円となる見込みであり、一口当たり分配金は、内部留保を活用し、下限ラインの3,400円を維持する計画です。テナント入退去の状況につきましては、後ほどの頁でも説明致します。

次の5頁をお願い致します。一口当たり分配金の推移と今後の予想ですが、2019年1月期以降積極的に物件入替を進め、キャピタルゲインを効果的に分配して投資主還元を図り、内部成長と合わせて、分配金の成長を実現してまいりました。今回決算となる右から3列目 2024年1月期においては、分配金の下限ラインを3,400円としておりましたが、不動産等売却益の計上により、一口当たり分配金は3,750円、現在進行期の2024年7月期におきましても、3,750円を維持できる見通しです。その先 2025年1月期については、テナントの退去により一時的にNOIが減少することから、圧縮積立金を取り崩し、分配金の下限ラインである3,400円を維持する予定でございます。
次の6頁から7頁にかけては、先ほどのサマリーの詳細となります。

8頁までお進みください。一口当たり分配金の変動要因の詳細です。グラフの中央、今回決算の2024年1月期から現在進行期である2024年7月期にかけては、運用面では秋葉原三和東洋ビルの退去テナントの原状回復を、現金精算で雑収入計上することや、テナントの入退去による増収等により、一口当たり369円の底上げがある一方、QFRONTの改修等による修繕費の増加、固都税の評価替等により、一口当たり461円の引き下げがありますが、東京日産台東ビルの売却比率を、前期の30%から40%に引き上げ、前期以上の不動産等売却益を確保することで、一口当たり分配金は前期と同額の3,750円となる見込みです。グラフの右側2025年1月期においては、現時点では不動産売却を見込んでおらず、又、前期の雑収入の減少、テナント入退去による減収なども見込みますものの、テナント退去は一過性のものと見ておりますので、内部留保を取り崩し、一口当たり分配金は下限ラインである3,400円を維持する予定です。

10頁までお進みください。こちらは先ほど来申し上げております東京日産台東ビルの譲渡の概要で、譲渡価格は3期合計で7,950百万円、左下の表にありますように、不動産等売却益は4,307百万円、うち2,546百万円を圧縮積立しておりますので、差し引きの18億円弱を配当分配する予定です。又、得られた手元資金は、2024年7月までに新規物件の取得に充当致します。

次の11頁から12頁にかけては、2019年1月期からの物件入替の実績と予想です 。
12頁下段に合計欄を記載しておりますが、譲渡価格合計851億円に対して取得価額合計865億円となり、資産規模が拡大するとともに、NOIおよび償却後NOIの両者ともに増加し、利回りも向上する見込みです。

13頁をお願い致します。上段のグラフは稼働率の推移です。右から3 ブロック目、今回決算の2024年1月期末の稼働率については、商業、オフィス、更に、これらに複合施設他を加えたポートフォリオ全体で100%稼働となりました。この先2024年7月期末は99.3%、2025年1月期末は、一部のテナント退去に伴い97%を見込んでおります。下段のグラフは、オフィスの契約面積ベースの稼働率と、フリーレント面積を控除した稼働率との比較です。2024年1月期は、東急虎ノ門ビルのフリーレントの期間満了が進み、両者の乖離が縮小致しました。そして2024年7月期には乖離は全て解消するものの、25年1月期以降は新規 リーシングに伴うフリーレント付与により、乖離が生ずると想定しております。

次の14頁をお願い致します。テナント入退去の実績および見通しですが、左のグラフの下から3段目、今回の決算期では、商業施設とオフィスを合わせて728m2の退去に対して、2,997m2の入居があり、稼働率が100%となりましたが、今後につきましては、グラフの下、或いは、左の表に記載しておりますように、テナントの入退去を見込んでおります。
その主要なものを説明致しますので、次の15頁をお願い致します。1番の秋葉原三和東洋ビルについては、3区画が2024年5月に退去予定で、2区画は2024年12月入居見込み、2025年1月期末は、1区画が空室見込みです。2番の東急虎ノ門ビルについては、今回決算となる2024年1月期に2区画が入居し、契約ベースで100%稼働となり、フリーレント面積控除後の稼働率も、現在進行期の2024年7月期で100%となります。3番の渋谷道玄坂スカイビルについては、2区画が2025年1月期に退去予定で、1区画は2024年12月入居見込み、2025年1月期末は1区画が空室見込みです。4番の青山オーバルビルについては、2025年1月期に、主要テナント等13区画の退去を予定しておりますが、2区画は契約締結済み。その他の区画においても、複数区画にて既に申込書を受領しており、引き続き早期の稼働回復と賃料水準の向上を目指してまいります。

次の16頁をお願い致します。右側の部分で、賃料改定とテナント入替の状況を説明致します。上段のオフィスでは、既存テナントの賃料改定は、2区画が増額改定、1区画が減額改定、下段の商業施設では、既存テナントの賃料改定は全て同額更新、テナント入替では2区画が増額入替、1区画が減額入替となりました。減額改定の多くは、もともとオーバーレントだった区画が市場賃料に近づいた結果でございます。
次の17頁はこの先の賃料収入の見通しの内訳となっております。

18頁までお進みください。左側のグラフは 商業施設とオフィスの賃料ギャップの推移です。赤い線で示しました商業施設では、前期末の-4.4%から-3.7%に縮小致しました。青い線で示すオフィスでは、一部の物件で新規マーケット賃料が上昇したことにより、前期末の-4.8%から-3.0%に縮小致しました。右側の円グラフは、賃料更改の期限が到来するテナントの割合を示しておりますが、今後1年間で商業施設は8.3%、オフィスは29.6%のテナントが賃料更改を迎えます。

この賃料ギャップにつきまして、もう少し説明を加えたいと存じますので、次の19頁にお進みください。ここではオフィスの賃料収入が、賃料ギャップ別にどのように構成されているかを図示致しております。左の棒グラフは月額の賃料収入の合計ですが、うち、赤系の帯で示す43%が、オーバーレントのテナントからの賃料収入であり、こうしたテナントには、現状維持での契約更新ができるよう働きかけてまいります。又、青系の帯で示す39.1%が、アンダーレントのテナントからの賃料収入になりますので、こちらに対しましては、市場賃料に即した値上げを働きかけてまいりたいと存じます。

次に昨今の懸案となっております、電気料金の状況について説明を致します。20頁をお願い致します。左側は電気料金の高騰に対する本投資法人のこれまでの対応状況ですが、請求方法の見直しについては、占有部にかかる燃料調整費・再エネ付加金による変動コストを、テナントに転嫁可能な固定変動型の請求方式への改定を進めており、2024年1月期末時点では、その比率は、22年7月期末から29.2 ポイント増加の60.8%となりました。又、市況に合わせてテナントに請求する、固定単価部分の引き上げについても進めており、2022年8月以降17 物件にて固定単価の増額を実現しております。右側のグラフは電気料金の収支の推移を示したもので、これらの対応の結果、電気料金の収支差は縮小傾向となっております。

続いて工事関連の状況を21頁で説明致します。上段のグラフは減価償却費、修繕費および資本的支出の推移です。2024年7月期のQFRONT関連工事など、一時的に資本的支出が増加する期がありますものの、基本的には減価償却費の5割以下の金額にとどまっております。

22頁にお進みください。有利子負債の状況ですが、左上に主要な財務指標を記載しており、有利子負債残高は前期末と同額の1,045億円、当期は35億円を新たにグリーンローンで調達致しております。平均金利は前期末と同水準の0.77%、長期固定比率は100%、平均残存年数は4.37年となっております。左下のグラフでは、平均金利と平均残存年数の推移を示しております。金利が上昇基調にあることから、直近のリファイナンスでは、比較的短期の調達も実施しているため、金利水準はほぼ横這いを維持できておりますが、残存年数が若干 短縮する傾向にございます。又、格付けには変更はございません。マチュリティラダーと借換え実績・予定等は記載の通りでございます。

次に鑑定評価の状況です。23頁にお進みください。2024年1月期末の鑑定評価額は、物件売却の影響で対前期比8億円の減少となる3,187億円となりましたが、含み益は対前期比7億円増加の885億円となりました。CAP-Rateは全体で3.19%となりました。右下にタイプ別のCAP-Rateの推移を記載しておりますが、角度は緩やかにはなりましたが依然として低下傾向が続いております。

続いて 24頁をお願い致します。NAVの推移ですが、2013年1月期末以降、NAVは増加を続け、含み益の増加が最も大きい増加要因となっております。含み益の内訳では、全31物件の含み益885億円のうち、Greater SHIBUYAと称しております広域渋谷圏に所在する16物件の含み益が、全体の約2/3を占めております。

25頁をお願い致します。物件入替および売却資金活用の方針を説明致します。東京都心所在物件は長期投資運用戦略(サーフプラン)に基づき、積極的な物件入替を推進し、又、Greater SHIBUYA、東急線沿線所在物件は、循環再投資モデルに基づき、スポンサーとの物件交換を継続致しております。又、物件売却に伴う資金の活用方法については、不動産売買環境、EPS向上効果、投資口価格の動向、LTV水準等を総合的に勘案した上で、新規物件の取得、又は、自己投資口の取得、借入金の返済等を柔軟に判断してまいります。物件売却によって生じるキャピタルゲインについても、DPU水準と今後の再投資の可能性を踏まえ、圧縮積立金の積立、又は、分配を行う方針です。

最後にサステナビリティへの取り組みです。27頁は外部認証等ですが、左上のGRESBについては、2023年はリアルエステイト評価において4-Stars、開示評価において最高位のA レベルを取得致しております。

次の28頁は環境への取り組みですが、資産運用会社では、左に記載のような各種取り組み目標に掲げ、実績値に関しては第三者の保証を取得致しております。
最後となりますが、次の29頁は、社会への貢献として、社会配慮への取り組み、資産運用会社の役職員への取り組み、この2つの側面から種々の状況を再開しております。
駆け足の説明となりましたが、2024年1月期(第41期)の決算説明は以上でございます。私どもの主たる事業エリアである渋谷周辺は、インバウンドの需要の回復もあり、大変な活況を示しており、オフィスの空室率も都心5区の中では低位にございます。テナント入替で一時的な稼働の変動はあるものの、需要自体は底堅いものと考えております。東急リアル・エステート投資法人は、これからも立地の優位性にこだわり、成長性、安定性、透明性を志向することで、投資主価値の最大化を目指してまいります。
本日はご視聴有難うございました。