ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト 投資法人2023年7月期決算概要

ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人
2023年7月期(第23期)決算動画説明書
○動画   https://www.video-streaming.net/ir/3278/202309/index.html
○説明資料 https://www.kdr-reit.com/Portals/0/pdf/ir/library/kdr_23rd_material2.pdf
○説明者  ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人 執行役員 兼
      ケネディクス不動産投資顧問株式会社 取締役最高業務執行者(CCO)兼
レジデンシャル・リート本部長 川島 哲
○説明 
KDRの決算概要を説明する前に、2023年6月13日付で公表致しましたケネディクス・オフィス投資法人およびケネディクス商業リート投資法人との合併について、先日実施の投資主総会において多くのご賛同を頂きましたことを、この場を借りて改めて御礼申し上げます。合併契約等については、各投資法人の投資主総会において、承認可決が得られましたことから、2023年11月1日を効力発生日とし、3投資法人の合併を予定しております。本 合併により資産規模は約1兆1500億円と、J-REIT全体で第3位の規模を、物件数では最多となる新リートKDX不動産投資法人が誕生致します。合併後も環境変化に対応し、持続的な成長を実現することで、投資主利益の向上に努めてまいりたいと思います。引き続きご支援のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

2023年7月期第23期の決算概要について説明致します。
5頁をご覧下さい。先ず、決算のハイライトについてです。外部成長では、3月にヘルスケア施設2物件を取得し、期末の資産規模は、合計182 物件3,042億円まで拡大しました。内部成長では、シングルタイプの新規賃料増加率が、4期ぶりにプラス圏へと反転し、ファミリータイプも引き続き高い増加率を実現しています。又、低下傾向が続いていた更新賃料増加率も、今期回復基調を示しました。財務面では、新規借入、リファイナンスを通じ金利環境が不安定な中で、返済期限の分散化と平均金利水準の維持に努めました。又、合併発表に伴い、格付けにおいてクレジットモニターに指定され、見通しがポジティブへと変更されています。以上の結果、分配金は内部成長などが寄与し、予想対比で2%超過し、4,224円となりました。又、一口当たりNAVは225,640円と前期比 0.7%上昇しました。

6頁は居住用施設の運用ハイライトです。上段はエリア別の稼働率です。今期第23期は前年同期と比べ、東京経済圏、地方経済圏ともに高水準で推移し、期中平均稼働率は過去最高の97.1%まで上昇しました。タイプ別では、シングルの稼働率の改善が寄与しました。中段は賃料増加率です。シングルの回復と継続して好調なファミリー、スモールファミリーにより新規賃料増加率は2.8%と、5期前第18期以来の2%台を回復しました。更新賃料増加率も、新規賃料が好調なファミリー、スモールファミリーが牽引し、前期まで続いていた低下傾向から反転し、0.4%と回復基調に転じています。下段左下は、賃貸需給環境の指標となる礼金・広告宣伝費です。礼金は、前年比で+0.04ヶ月、広告宣伝費は前年比で-0.18ヵ月とリーシング環境の改善基調を示しています。右側の電気料金ですが、今期は政府補助金の支給があったことに加え、燃料調整費の高騰が落ち着いてきたことから、電気料支払いが減少し、ポートフォリオへの影響が低下しました。

次に7頁で第23期の決算数値について説明致します。先ずは、前期第22期との比較ですが、中ほどの黄緑色枠内に、主な増減要因を記載しています。居住用施設の稼働率の上昇に加え、前期に実施した第9回公募増資による前期新規取得物件の通期計上、今期取得物件の新規寄与などにより、賃貸事業収入は前期比で+314百万円となりまた。繁忙期要因により、礼金、更新料収入など、その他賃貸事業収入も前期比+136百万円となりました。これにより売却益の剥落があったものの、営業収益は146百万円の増収となりました。営業費用では、繁忙期によるリーシング関連コストの増加、新規取得物件の減価償却費計上などにより、+218百万円とほぼ予想通りに進捗しました。この結果、当期純利益は前期比-91百万円の4,510百万円、一口当たり分配金は4,224円となりました。右側赤枠内が予想比です。居住用施設の稼働率、賃料の増額改定が好調に推移したことから、賃貸事業収入が+47百万円、又、礼金収入の上振れや水光熱費収入の増収などもあり、営業収益では予想費+110百万円となりました。費用面では修繕費、原状回復費が上振れたものの、その他の費用での下振れがあり、営業費用は予想比で+9百万円と、ほぼ予想通りの着地となり当期純利益は予想比+95百万円となりました。一口当たり分配金は予想比+84円、2%の超過で着地をしています。

次に8頁はKDRとして最終期となる予定の第24期の業績予想です。こちらは11月1日付での合併効力発生を前提としており、最終期の営業期間は8月1日から10月31日までの3ヶ月となる予定ですが、参考値として、第23期実績を左に記載しております。第24期は、中ほどのボックス内の主な前提条件に記載の通り、合併関連の一時的費用として65百万円を想定していますが、内部留保の取り崩しにより、第24期の分配金見合いの合併交付金は、6か月前提の当初予想4,140円の1/2となる2,070円を予定しております。
次に、運用の状況について説明致します。10頁下段は住戸タイプ別の稼働率です。ファミリー、スモールファミリーが、引き続き堅調な推移を見せたことに加え、コロナ禍以降低迷が続き、前期からやや上昇傾向を示し始めたシングルが、今季は、概ね他の住戸タイプの稼働率を上回って推移し、期中平均97.1%とコロナ前の水準までの回復を果たしました。 特に、2023年初から大きく回復した、人口動態の東京経済圏への転入超過傾向も寄与したものと考えています。

11頁は賃料増加率の状況です。上段が新規賃料増加率ですが、左上の通り、東京経済圏、地方経済圏ともに前期比、前年比で上昇し、+2.8%とコロナ前の2020年1月期に近い水準まで改善しました。一方、コロナ前と異なり、地方経済圏でも好調な推移が継続し、東京経済圏の増加率と同水準まで上昇している点が特徴的です。右側、タイプ別では、シングルがプラス1.1%と、4期ぶりにプラス圏を回復しました。スモールファミリー、ファミリーも引き続き堅調な増加率を維持しています。下段が更新賃料の増減率です。左側、地域別では、東京経済圏が大きく寄与し、前期まで続いていた低下傾向が今季は反転し、全体では0.4%まで回復しました。右側のグラフで示す通り、タイプ別では、新規賃料増加率で好調が続くスモールファミリー、ファミリーが前期から上昇し、増加率のドライバーとなっています。

次頁12頁左側は、月額賃料の実学の増減額です。第23期は新規賃料、更新賃料、合わせて月額約450万円の増額を実現し、2020年7月期以来6期ぶりに400万円超の増額となりました。

13頁は、エリア別の新規賃料増減率マップです。右下が東京経済圏93物件の状況です。 都心への人口流入の回復とファミリータイプの全域的な好調などが寄与し、都心8区、その他東京経済圏、いずれにおいても順調に増加率を伸ばしました。地方経済圏では、大阪で賃料下落が続いていた中心部のシングルで、一部下げ止まり傾向が見られ、コロナによるマイナス影響が本格化して以降、初めてプラス圏を回復しました。その他関西圏では、滋賀、兵庫が、増加率の上昇に特に寄与しました。札幌、福岡は、賃貸需給バランスが堅調に推移しており、前年同期比で増加率を伸ばしました。一方、名古屋については、引き続き供給過多の状況が継続しており、今期についても2.0%の下落となりました。
14頁左上は、ヘルスケア施設の入居率の推移です。メディカル施設では、昨秋から年始にかけてコロナの第8波の影響を受け、複数の施設でクラスターが発生したことなどにより、入居率が一時的に低下し、通期では前期比で微減となりましたが、順調に回復傾向にあり、 7月単月の入居率では94%を超える水準まで上昇しています。シニアリビング施設については、今期入居率を改善させた施設が多く見られ、微増となりました。3月に新築未稼働で取得したサニーライフ立川も、順調にリースアップが進んでいます。安定した稼働のもと、 堅調な運営を行うヘルスケア施設を新規取得していることも寄与し、右上グラフの通り、今期は賃料負担力および売上高賃料比のいずれも改善をしました。右下は、宿泊施設の前年同月比の推移です。昨年来のADRの上昇傾向は、今期も継続し、特に2月から5月は前年比で200%を超える高い伸びとなりました。ホテル市況は、コロナ禍以前の水準を超えるようなパフォーマンスの向上を示しています。

続いて財務の状況です。17頁をご覧下さい。今期は、引き続き金利動向が不安定でしたが、市況を踏まえた柔軟なファイナンスに努めた結果、17頁左上のグラフで示す通り、8月末時点では第22期末と同水準の平均金利、平均残存年数を維持しています。信用格付けは、合併の発表によりクレジットモニター指定となり、見通しにつき、見直し方向がポジティブに変更となりました。合併に向け、引き続き堅実な財務運営を継続してまいります。

次にサステナビリティへの取り組み状況です。21頁左下、LED導入実績/予定でも記載している通り、KDRでは順次共用部等の照明器具のLED化を進めており、GHG排出量削減に取り組んでいます。右上に記載の通り、2022年度までの原単位削減率は、基準年の2015年度に対し-13.3%という進捗状況です。今後も2030年の削減率目標40%に向けて、削減率を伸ばしていく所存です。

24頁をご覧下さい。最後に合併の効力発生によりKDR単体としては、現在進行中の第24期が最終期となる予定ですので24頁で、上場来の軌跡について触れさせて頂きたいと思います。KDRは2012年4月に居住用施設20物件、約304億円の資産規模で上場し、それ以降、投資主の皆様に多大なご支援を賜り、合計9回の公募増資やジャパンシニアリビング投資法人との合併などを通じ、11年間で資産規模を上場時から約10倍の3,042億円まで拡大をしました。これに伴い、一口当たり分配金、一口当たりNAVの着実な成長を実現し、投資主価値の向上に努めてまいりました。KDRは、予定通りに合併の効力が発生した際には、吸収合併消滅法人となり解散を致しますが、新リートであるKDX 不動産投資法人においても、これまで培った柔軟で機動的な運用方針を継承し、持続的な成長を目指していきたいと思います。これまでの投資主の皆様からのKDRに対するご支援に対して、改めまして厚く御礼を申し上げるとともに、引き続きのご支援を何卒宜しくお願い申し上げます。
以上でKDRの2023年7月期(第23期)の決算概要の説明を終了させて頂きます。
最後までご視聴頂き、誠に有難うございました。