大和ハウスリート投資法人 2025年2月期決算概要
大和ハウスリート投資法人
2025年2月期(第38期)決算動画説明書&質疑応答
○動画 https://www.net-presentations.com/8984/20250416/t438yq9puaew/
○説明資料
https://www.daiwahouse-reit.co.jp/file/term-029e6706e2806e7798b20b965c52b4a62dda7808.pdf
○説明者 大和ハウス・アセットマネジメント株式会社 代表取締役社長 成宮 浩司
〇説明
決算資料に沿って大和ハウスリート投資法人の2025年2月期の運用状況を説明致します。
3頁をご覧ください。2025年2月期決算のハイライトです。一口当たりの分配金は7,078円、前期比+1,274円、当初予想比+778円となりました。一口当たりNAVは328,689円となり、前期より1,500円増えています。LTVは45.4%と、有利子負債の返済を進めた結果、前期より0.5ポイント低下しています。トピックスとしては、物件入替の一環として BTS型物流施設、商業施設等3物件を売却し、含み益を活用した売却益の還元とポートフォリオの質の向上を推進しました。又、前期に続いて2回目となりますが、約30億円の自己投資口を取得しました。
4頁をご覧ください。ポートフォリオの運用状況です。2月末の資産規模は9,141億円で、物件売却の影響により前期から87億円減少しています。期末の稼働率は99.0%と、引き続き高い稼働を維持しています。ポートフォリオのNOI利回りは5.0%、償却後は3.8%で、 用途別の詳細につきましては右に記している通りです。
5頁をご覧ください。本投資法人の投資口価格が軟調に推移している中、今般新たな成長目標を設定して、本投資法人の各種施策に取り組んでまいります。3年間の周期的な成長目標として、巡航ベース予想分配金について年2%の成長を目指します。具体的には、2025年8月期の一口当たり巡航ベース予想分配金5,700円を起点として、年率2%の成長を図り、3年後の2028年8月には、6,050円の達成を目指していきます。既存ポートフォリオの内部成長の更なる強化に加えて、物件入替によるポートフォリオの質の向上、自己投資口の取得を含めた、資本効率を意識した取り組みを推進して、目標達成に向けて取り組んでまいります。
6頁をご覧ください。スポンサーサポートの一環として、スポンサーによる投資口の追加取得を実施致します。本投資法人の投資口価格が軟調に推移する中、本投資法人はこれまで 直近の2期連続で、計60億円、発行済み比約1%の自己投資口の取得を実施しました。今般、スポンサーは本投資法人の投資口価格が潜在的価値を反映していないと判断し、スポンサーサポートの姿勢をより一層明確化するため、100億円、又は40,000口を上限に、本投資口を追加取得します。今後も、投資口価格の水準を踏まえ、投資主利益の最大化に資する キャッシュマネジメントを継続していきます。
7頁をご覧ください。外部成長戦略の一環として、豊富な含み益を活用した売却益の還元とポートフォリオの質の向上を図るため、物件入替を実施しました。先ず、1月および3月に、将来の収益性の低下が懸念される居住施設カスタリア都立大学、商業施設フォレオひらかたの2 物件を、共に鑑定評価額を上回る価格で売却し、売却益を還元します。入替としては、3月に今後の内部成長が期待される居住施設1 物件、約10億円を取得しました。
セレッソブローテ桜新町は、東京都世田谷区に所在し、沿線に多数の大学を有し、都心へのアクセスも良好な、東急田園都市線桜新町駅から徒歩圏内にある築2年の学生マンションです。共用施設として、食堂や厨房施設、学習スペース等があります。今後もポートフォリオの質の向上を図るため、ダイワハウスグループのバリューチェーンも生かしながら、物件入替を継続していきます。
8頁をご覧ください。今後の外部成長戦略です。引き続き内部成長が期待できる、ホテルアセットを始めとした以下のパイプラインがあります。特に、将来的に収益のアップサイドが期待できる居住施設、ホテルアセットの取得に注力していきます。右に記載しております スポンサー開発物件である(仮称)カスタリア西船橋Ⅱは、新築で駅近のファミリー向け居住施設として来年2月に取得を予定しています。又、居住施設カスタリア旗の台の建替えも、今年7月の竣工に向け工事が順調に進んでいます。今後も競争力の高い物件を厳選取得してまいります。
10頁をご覧ください。2月期の損益計算書です。左から前期(8月期)の実績、この2月期の実績および当初予想を並べています。前期(8月期)と2月期実績との主な変動要因につきましては右をご覧ください。先ず営業収益は、前期実績と比較し158百万円の増加となりました。主な要因としまして、前期の不動産等売却益とDプロジェクト久喜Ⅱ、他の不動産等売却費との差異で923百万円の増加、物流施設3物件の売却と商業施設の収益減少等で840百万円の減少となっています。営業費用は2,940百万円の減少となりました。
主な要因としまして、前期の減損損失の影響により2,326百万円の減少、修繕費および物流施設3物件の売却に伴う費用減少等により、賃貸事業費用が592百万円の減少となっています。次に2月期当初予想と実績との主な変動要因です。営業収益は予想と比較し140百万円の増加となりました。主な要因としまして、居住施設の稼働率の上昇や、入替時の賃料および更新料収入の増加、カスタリア都立大学の不動産等売却益の計上によるものです。一方、営業費用は、減価償却費や居住施設のリーシングフィーの減少等により、30百万円の減少となっています。利益超過分配は1,499百万円の増加となりました。当初フォレオひらかたの売却を想定して一時差異等調整引当額の戻し入れを見込んでおりましたが、売却が翌期となったため、当該戻し入れも翌期となりました。
11頁をご覧ください。2月期の貸借対照表です。総資産は、物件売却等により前期比111億円減少しました。総負債は、有利子負債の返済により前期比79億円減少しています。純資産は、自己投資口取得等により前期比31億円減少しています。ポートフォリオの含み益は、2,614億円となり前期比で54億円増加しました。
12頁をご覧ください。2025年8月期、2026年2月期の業績予想です。予想分配金は、2025年8月期は6,200円、2026年2月期が5,750円としております。主な変動要因につきまして右をご覧ください。2025年8月期の予想は、前期(2月期)実績との対比で。営業収益が1,162百万円の増加となっています。主な要因として、前期の不動産等売却益と、3月のフォレオひらかたの不動産等売却益との差異で1,419百万円の増加、テナント退去や物件売却等により331百万円の減少となっています。次に、営業費用は349百万円の減少です。主な要因として、修繕費および物件売却に伴う費用減少等により、賃貸事業費用が375百万円の減少となっています。利益超過分配は3,080百万円の減少となりました。先ほどのフォレオひらかた方の売却に伴い、一時差異等調整引当額の戻し入れを行うためです。2026年2月期の予想は、2025年8月期予想との対比で、営業収益が3,875百万円の減少となっています。主な要因としては、前期の不動産等売却益の影響によるものです。次に、営業費用は594百万円の減少です。主な要因として修繕費の平準化に伴う現象です。
13頁をご覧ください。一口当たり予想分配金の増減要因をグラフにしたものです。2025年8月期は、フォレオひらかたの売却により売却益が発生し、一口当たり予想分配金は6,200円となります。2026年2月期は、前期の売却益等がなくなり、一口当たり予想分配金は5,750円となります。
15頁をご覧ください。物流施設の運用状況です。期末の稼働率は99.8%となっています。賃料に関しましては、入替のうちBTS 型1物件において、月額808千円の増額で改定しています。又、契約満了のうち BTS 型 1物件において、月額855千円の増額で再契約しています。又、マルチテナント型物件の2テナントが退去し、現在リーシングを進めております。次の8月期においては、賃料改定6テナントのうち1テナントが増額で改定済み、4テナントは同条件にて改定予定、1テナントが退去予定です。又、契約満了4テナントのうち、1テナントにおいて同条件にて契約延長予定です。右のタイプ別円グラフをご覧ください。現在保有している物流施設のうち、タイプ別では、BTS型が約75%、マルチテナント型が約25%となっています。他方、今後内部成長が期待できる、マルチテナント型とBTS型の定期借家契約で、残存期間が3年未満のものを合わせると約38%となります。今後、物件入替を通じて、インフレ耐性の高いポートフォリオの構築を目指すとともに、内部成長の強化を図ってまいります。
16頁をご覧ください。居住施設の運用状況です。期中平均の稼働率は、予想97.5%に対し実績は 98.3%と、0.8 ポイント上回りました。テナント入替時の月額賃料は、20期、10年連続で増加となっています。2月期は、576戸の入替に対し賃料は7,176千円の増額、又、契約更新時には2,198千円の増額となりました。その中でも、占有部バリューアップ工事を実施した32戸で、工事前と比べて14.2%の賃料増額となりました。
17頁をご覧ください。只今申し上げました居住施設の運用状況の推移をグラフにしております。テナント入替時の月額賃料は、前期比+8.6%の増加傾向となっています。又、更新時の月額賃料についても、前期比+1.2%の増加傾向となっています。月末稼働率の推移については、コロナ禍以降の回復で98%前後の高い稼働を維持しながら、内部成長を実現しております。
18頁をご覧ください。商業施設、ホテルの運用状況です。商業施設の期末稼働率は96.7%で、前期より2ポイント低下しておりますが、売却済みのフォレオひらかたの影響を除くと、99.6%と引き続き高い水準を維持しています。COMBOX310で、ダイワロイネットホテル水戸の大規模リニューアル工事を実施し、4月8日に再オープンしました。賃料につきましては、6月以降月額5,800千円の増額となります。又、ESGへの取り組みとして、フォレオ菖蒲で自家消費型ソーラーカーポートを設置し、4月以降月額523千円の賃料増額となります。ホテルについては、現在単独で7物件、複合施設の一部として3物件を保有しています。各ホテルの稼働や収益性は引き続き好調に推移しています。賃料につきましては、固定賃料契約の4物件で改定時期等にあたり、テナントとの交渉により合わせて月額2,310千円、4.6%の増額で改定しました。
続いて財務の状況です。20頁をご覧ください。3月31日現在の状況です。有利子負債の残高は4,115億円です。このうちサステナブルファイナンスの割合は12.8%、金額で525億円です。平均利率0.81%、平均残存年数4.0年、固定金利比率97.1%となっています。LTVはのれんを除くベースで45.4%と、45%程度の水準でコントロールしていきます。
21頁をご覧ください。2月期およびこの3月に実施した、ファイナンスの状況について記載しています。有利子負債の一部返済や、短期変動金利の借り入れも柔軟に組み入れながら、金利コストを抑制しつつ返済期限の分散化に努めていきます。
続いてESGへの取り組みです。28頁をご覧ください。昨年3月に取得したDPL浦安Ⅲにおいて、取得資金の一部をグリーンローンで調達しまた。取得後に太陽光パネル設置工事を行い、発電した電力の自家消費を開始しております。本工事の実施により、省エネと創エネを合わせて必要なエネルギーの100%削減を実現したことで、ZEBの認証を取得しております。今後も保有物件のZEB化を推進してまいります。
最後になりますが、本投資法人の投資主価値の向上に向けて、今回、新たな中期的な成長目標として、巡航ベース予想分配金年2%成長を掲げて、目標達成に向けて各種施策に取り組んでまいります。引き続き内部成長の強化に注力し、物件売却による売却益の還元や入替によるポートフォリオの質の向上を図るとともに、自己投資口取得を含めた資本効率を意識した取り組みを推進してまいります。
以上で、大和ハウスリート投資法人2025年2月期の決算説明を終了します。ご視聴有難うございました。