タカラレーベン不動産投資法人 2024年8月期決算概要
タカラレーベン不動産投資法人
2024年8月期(第13期)決算動画説明書
○動画 https://www.net-presentations.com/3492/20241025/dwq8jpiqas/
○説明資料
https://takara-reit.co.jp/file/ir_library_term-1e424a18bb9b2cb246410d905cd9e6a68e94aeb3.pdf
○説明者 タカラレーベン不動産投資法人 執行役員 兼
MIRARTH不動産投資顧問株式会社 代表取締役社長 宰田 哲男
○説明
2024年8月期第13期決算の説明を差し上げたいと思います。
資料3頁になりますが、不動産投資法人の概要と特徴と書いてございます。予てよりご存知の方も多いとは思いますが、2018年7月に新規上場を致しましたリートでございます。投資方針と致しましては、右の特徴の方に書いてございますが、住宅を中心とした総合型リートということで、本年の2月に運用ガイドラインを変更致しまして、現在は住宅中心の総合型ポートフォリオを目指すというリートでございます。MIRARTH HDがメインのスポンサーという資産運用会社でございまして、従来60%出資持分でありましたMIRARTH HDでございますが、本年の3月に90%の持分に拡大をして、コミットメントを更に高めているという状況でございます。
それから次の4頁、この13期決算のExecutive Summaryでございます。分配金と致しましては、業績予想の2,700円に対しまして、当期実績2,700円丁度をお出しさせて頂いております。これは、後ほど、又、詳細を説明致しますが、若干上振れをしておりますけれども、その上振れをした分は内部留保に回させて頂いているというところでございます。外部成長に関しましては、2024年3月の公募増資、この第13期の期初でございますが、7物件、170億円相当の物件を取得したというところでございます。又、13期終了直後でございますが、14期の期初に10 物件、240億円の物件を取得したというところで、今現在、1,730億円の資産規模という内容でございます。内部成長でございますが、全体稼働率は、期中を通しまして98%台ということで、高位安定的に推移を致しております。
又、住宅を中心とするということで、先ほども申し上げましたが、住宅物件に関しましては、新規契約の時、それから、更新をする時、ともに賃料増額を安定的に実現させて頂いているというところでございます。ホテルセクターですが、この13期においては3物件ございましたけれども、この中の1物件に関しましては変動型、即ち、業績に応じた変動型賃料というものでございますけれども、従来の旧オペレーターの時の固定賃料に対しまして、かなり飛躍的な賃料が、今現在は収受できているという状況でございます。それから財務でございますが、先ほども申し上げました、2024年3月の公募増資、それから、2024年9月の公募増資、この2回に亘りましてエクイティ調達と、それから銀行の借入といったものをさせて頂いております。又、ESGでございますが、これは継続的に テナントへの環境負荷軽減、或いは、室内環境の向上、こういった啓蒙活動を地道に推進させて頂いているということ、 それから LED化の進捗ですが、これは、新規に取得をする物件も、LED化が進んでいる物件の取得というものを中心にしておりますし、それから従前の物件もLED化を進めているというところでございます。
続きまして、決算概要について説明を差し上げたいと思います。6頁でございます。2024年3月期(第13期)の決算ハイライトでございまして、左より第12期の実績、第13期の予想、第13期の実績と並べさせて頂いております。右側のボックスでございますが、前期比主な要因(C-A)ということで、13期と12期の対比を挙げておりますが、当期純利益ベースで+256百万円というところでございまして、これは物件を取得したことによる効果が殆どいうところでございます。それから C-Bの実績と予想の対比というものを右側の下の方にボックスを作っておりますけれども これをご覧頂きますと、当期純利益ベース+8ということで、横這い、予想通りというような水準でございます。若干の入り繰りはございますけれども、結果としては、ほぼ予想通りというところでございます。
それから7頁、B/Sでございますが、新規に物件を取得したということにより、固定資産が増え、或いは、負債が増え、それから、純資産が増えたという、このような内容です。
それから、8頁でございます。当期の取得資産ということで、13期の期初の第5回公募増資によって取得した7 物件、約170億円のラインアップを挙げさせて頂いております。右上の方にNOI利回り、償却後利回りを記載しておりますが、ほぼ既存ポートフォリオと同水準というような内容でございます。
それから次の 9頁でございます。稼働率・資産規模・築年数ということで、稼働率につきましては、コロナになってホテルの当時4物件あったうちの1物件におきまして、オペレーターチェンジをすることを余儀なくされたということで、ここだけ大きな変動がありますが、それ以外のセクターは、コロナ禍を含め、それほど大きな変動なく安定的に推移をしているというところでございます。又、右上の方に、この13期における月次ベースのポートフォリオの稼働率を記載しておりますけれども、98%以上はキープしており、安定的に推移をしているというところでございます。又、下段の方に資産規模の推移を、上場した2018年以降を記載させて頂いております。IPO以降6度の増資をさせて頂き、物件の取得を進め、又、物件の売却もそれなりに進めながら、合計取得額1,987億円、売却に関しましては 250億円と、売却もしながら平均築年数を新しくしてきているという、このような流れでございます。物件の質、所謂、キャッシュフローの安定性というところも着目しながら、築年数も新しいものに入れ替わってきているということでございます。
それから、続きまして運用状況、各個別のセクターにつきまして説明を差し上げたいと思います。
11頁、住宅の頁でございます。左上の方に稼働率を記載しておりますけれども、期中 6ヶ月間を通して96%以上、概ね安定的な水準をキープしております。それから右の方に投資エリア、部屋タイプ別、これらは今の足元の状況を記載しております。東京経済圏にかなり 集中をしているということ、それからそれ以外も、大阪、名古屋、福岡、東京も含めますと4大経済圏、ここに殆どが集中投資されているという内容でございます。又、部屋のタイプ別、これは戸数で表しておりますが、面積別で言いますと、若干変わってきますけれども、タイプ別で言いますと、シングルが75%程度と、それからファミリー・コンパクトが25%程度というところでございますが、直近の増資等も含めて、どちらかというとファミリー・コンパクトの比率を増やしてきている傾向でございます。それから、投資エリア別の稼働率の推移、それから部屋タイプ別の稼働率の推移ですが、95%程度は概ねキープしておりますが、一部エリアにおきましては、物件の数がそれほどないという中で、1物件の影響がちょっと大きかったというところがあって、多少90%を割り込んでいる時期もありますが、概ね安定的な、安心できる水準で推移ができていると思っております。
それから12頁、住宅の賃料動向でございます。左側の方に、冒頭も申し上げました住宅の賃料の改定状況の件数別の棒グラフを示しております。金額については右の方に書いてございますが、ネット増額賃料ですが、2023年2月期の21千円、次の期が706千円、次の期が626千円、次の期が1,034千円ということで、徐々に増やせる傾向になってきているというところでございます。コロナの状況の中で、どちらかというと都心部のシングルよりも、ちょっと郊外の大きめの、先ほど言いましたファミリー・コンパクトタイプのところで、大きく賃料の増額が、更新時も新規契約時にもできているという状況でございます。これは継続をしております。
次の13頁からは、オフィスの頁でございます。稼働率に関しましては、左上に記載しておりますけれども、期中を通して96%以上を維持ということで、コロナになって一時不安定な時期もマーケット的にはありましたけれども、我々のオフィスポートフォリオにおいては、それほど空室期間をおくこともなく、一時はポートフォリオで一番大きなウェイトを占めるテナントが退去するとか、新築ビルでマスターリースをかけていたものが一般賃貸に切り替わるということで、大きく一旦は空くという事態を迎えたりしましたが、こういった物件に関しても、6ヶ月ほどのリースアップ期間を見て、リースアップがきちんとできております。今の足元も、今現在の稼働率ということよりは、今営業をしなければいけない面積ということで言いますと、殆ど100坪を切っているというような状況まで来ておりますので、非常に安心ができる状況になってきているというところでございます。それから、下段に書いておりますが、東京23区におけるオフィスのストック状況ですが、供給が非常に多いのではないかというようなことも、巷間言われていると思いますが、私どもが投資をしているワンフロア200坪未満、具体的には180坪未満の物件が多いのですが、こういった物件でも、立地が優良なものに関しましては競争力が非常にあり、需要も非常に強いという状況が続いておりますので、それほど大きな心配をすることはないと考えております。
それから次の14頁、オフィスの 2頁目でございますが、住宅と同様、賃料動向を示しております。左側の方に賃料を改定状況、住宅と同様に新規契約時、それから、更新時の賃料動向を示しております。こちらも住宅と同様に、増額の方がかなり増えてきている傾向は出てきているというところでございます。今回減額というものも、新規契約時に1件だけ出ておりますが、これは50坪のフロアにおきまして、17千円から16千円という、偶々ではございました。これはどちらかというと、テナントのクレジットは非常に良い方で、お入り頂くということで、若干下目でもお入り頂こうという判断をさせて頂いたものでございまして、それ以外は、新規の時にそれなりの増額ができているというところでございます。右側の方に、住宅と同様でございますが、増額の賃料、金額がどうなっているかというものを示しております。2023年2月期(第10期)におきましては、マイナスだったものが徐々にこのプラスサイズに振れてきているということで 足元の方の第13期におきましては、1,600千円ほど増額ができたというところでございます。
それから次に15頁でございます。商業施設の運用状況というところでございますけれども、商業施設はコロナ禍におきまして、どちらかというと長期キャッシュフローの安定している物件、こういったものを投資対象として取得をしてまいりました。中でも契約形態のみならず、営業形態として生活密着型で営業成績が良好なもの、こういったものを中心に取得をしてきたというところでございまして、殆どが生活密着型となります。それから、非日常型のものもございますが、こちらも長期契約のものが殆どというところで、キャッシュフローは非常に安心ができる内容でございます。ただ、昨今のインフレ傾向という中で、賃料増額が果たせる物件というところが、この商業施設セクターには、逆に安心はできる、下がらないということではありますが、上げられるという物件は、この中にはプリオ大名Ⅱ以外は、基本的には長期のテナントの関係の中で、一定の時期に賃料の見直しをすることは可能とはございますが、営業成績に連動して賃料が変わるというものではございませんので、このへんは今後の課題であるとは思っております。
そういう意味では、商業施設も、今回直近で、ホテルの変動賃料のものを取得したりしておりますが、商業施設におきましても、そういったものはターゲットにしていきたいという考え方はしております。
それから次の16頁、ホテルの頁でございます。ホテルに関しましては、この13期におきましては3物件ございました。このうちの1物件に関しましては、冒頭で説明しました賃料が業績に変動する変動賃料が導入されているものでございます。これはこの頁の左側に書いてございますACCESS by LOISIR HOTEL Nagoyaでございまして、変動賃料の推移というものを折れ線グラフで示しております。もともとの固定賃料、赤字で書いてございますが、1,040万円、これに対して直近の13期は、1,380万とかなり良好な状況になってきているというところでございます。それから右側の方に残りの2 物件、これは我々のスポンサーの一角でございます共立メンテナンス、こちらで運用しておりますドーミーインの松山と 盛岡、これは固定賃料を収受しておりますので、営業成績如何に関わらず、決まった賃料を収受しているという物件ではございますが、裏付けとなるその営業状況は、非常に良好な状況が続いております。特に稼働というよりは、単価を上げることによって、RevPARがコロナ以前、2019年以前の状況を上回ってきているというところでございます。これも、賃料をお支払い頂ける裏付けになる営業成績が、非常に良好というものでございます。
それから続きまして、14期期初の第6回の公募増資について18頁から説明を差し上げたいと思います。
18頁をご覧下さい。公募増資の概要と致しましては、右側の方に調達資金の使途ということで書いてございますけれども、10物件、240億円の物件を取得したというところでございまして、公募増資によって109億円のエクイティ調達、それからデット調達140億円、この資金を元にしてこのような物件を取得したというものでございます。
19頁に第6回公募増資で取得した、10物件一覧を記載しております。この13期においても、内部成長を安定的に実現致しました住宅、これを7物件、それからホテル3物件取得を致しましたが、このうち1物件は、名古屋と同様に変動賃料が導入されております。2物件は固定賃料です。この固定賃料の2物件も、営業状況は非常に良好ということで、もしも賃料の見直しができるようなタイミングがあれば、増額ができるようなポテンシャルを秘めており、こういう物件を取得させて頂いたというものでございます。これも、右上の方に取得時のNOI利回り、償却後の利回りを記載しておりますが、既存のポートフォリオと同水準という内容でございます。
それから20頁に、取得をしたホテルを記載しております。3 物件です。先ほども説明しましたように、左側の方のクインテッサホテル札幌、これが、変動賃料が導入されているものというところでございまして、札幌におきましては、当然ビジネスと観光と両方の需要ございますけれども、その中でも観光の需要をとらまえやすい、非常にワンユニットが大きい、そこが差別化できているこういうホテルでございまして、非常に良好な状況が続いております。又、 また 右側の蒲田のアパホテル、それから、歌舞伎町明治通りのホテルリブマックス、これは歌舞伎町というアドレスではございますが、特に外人の方には歌舞伎町は非常に良好なイメージで人気が高いアドレスということになりますが、日本人にとっては、歌舞伎町というよりは東新宿駅でして、ここの駅上という立地でございますが、この2物件も固定賃料収受という物件でございますが、稼働率、或いはRevPAR推移をご覧頂きますと、非常に良好な状況が続いているというところでございます。
それから続きまして21頁でございます。13期、14期期初に、連続して公募増資をしながら物件取得をさせて頂きました。こうしたことにより、資産の分散も図りながら、アセットタイプはどのように変わってきているか、或いは、地域別の比率がどのように変わってきているのか、或いは、物件取得ルートはどのように変わってきているのかを、パイチャートで示しております。この21頁で示しておりますのは、上場した2018年との対比を記載させて頂いております。アセットタイプ別では、元々はオフィスが8割以上というところから大きく変貌致しまして、住宅を中心とした住宅は4割近く、オフィスは3割を切るというような内容に変わってきております。それから、変動賃料を導入されているホテルセクターが伸びてきており、それから安定した、安心のできる商業施設の比率も増えています。又、地域別に関しましては、東京を中心に、それから4大経済圏中心というところは、方針として、考え方として変わりませんが、夫々占率は高まってきているというところでございます。物件取得ルート別では、MIRARTH HDグループからの取得というものが増えてきているという傾向でございます。
続きまして22頁でございます。私共のポートフォリオの中の物件が、どのような性質を持っているか、これを、ここでは安定性をもたらすもの、それから成長性をもたらすものと、このようなWordingで分けてみたというところでございます。先ほど、商業施設とかホテルのところでも説明しましたように、コロナ禍の中では、賃料が下がらない、安定的な物件を中心に取得をしていこうという考え方をしてきたわけでございますが、やはりこのインフレ傾向になってくると、成長性もたらす、そういった物件にも軸足を持って行きたいと思っており、ポートフォリオの運用でございますので、そのどちらかを偏重してということでは、勿論ありませんが、その中でどちらに重きをおくかということだとは思っております。
成長性の中で一番のこのトップセクター、アセットタイプ毎の特徴という欄を設けておりますが、変動賃料のホテルは、 今足元では非常に成長性をもたらしているというところで、これが全体の投資比率では5%程度、それから、着実に内部成長している住宅が4割程度と、オフィスに関しましては、マイナスだったものがプラスサイズに、今転じてきており、それから稼働も非常に安心ができるようになってきたというところでございますが、今後、インフレ傾向が継続していくということがあるのであれば、ここももう少し、場合によっては住宅以上に成長性をもたらすセクターと考えておりますが、これが3割弱。それからホテルの固定賃料のもの、それから商業施設、今現在の我々の商業施設セクターですが、これに関しましては長期に亘って安定した賃料を収受すると、これが合わせますと29%程度と。このようなポートフォリオ構成というところでございます。安定性をもたらすものと成長性をもたらすものと、これをミックスしたポートフォリオというようなところでございます。
次の23頁でございます。左側の方にご参考ということで、2020年4月以降の約4年間におきまして、物件取得の累計額、ここでは時価総額1,000億円未満の19銘柄におきまして の順位を、棒グラフでお示しをしておりますが、当タカラレーベン不動産投資法人は、一番多く買わせて頂いたかなというところでございます。沢山ということだけではなくて、安心ができる住宅、それから安心ができるオフィス、安心ができる商業、こういったものを中心に取得を重ねてきたというところでございます。物件の分散状況、これはリスクの分散に繋がりますが、23頁の右側の方で、上の方がNOIベース、それから下の方はテナントの賃料ベースということです。物件別、それからテナント別の分散状況を示しております。2020年の4月の時点と4年を経過した 2024年の9月の時点で、どのように変わったかというところでございます。
物件別では、上位5物件の占める比率が、4割から24%まで低下をしたというところでございます。それから夫々の物件に入っておりますテナントの分散状況を、この下に賃料ベースで記載してございます。上位10 テナントの比率というものが35%から34%とあまり変わらないようには見えますが、トップは我々のスポンサーでもあります山田HDグループになりますが、2020年4月の時点では2物件だったものが、2024年9月の時点で4 物件となっており、物件別ではリスク分散が図れております。ただ、山田HDグループということでは、占率はほぼ同様な水準というところではございますけれども、リスクの分散という点では、一定の分散が図れてきていると考えております。その他共立メンテナンスも、3物件だったものが4物件になるというような動きもございますが、上位10テナントの物件数で言うと、物件数はかなり増えてというところでございます。夫々のテナントは、クレジットで不安を覚えるようなテナントはございませんので、安心して、今現在においてキャッシュフローを収受できるという内容と思っております。
それから24頁でございます。6回に亘る公募増資におきまして、時価総額を拡大し、それからマーケットにおけるウェイトも、多少ながら拡大をしてきたということを示させて頂いております。又、こういった時価総額を拡大することによって、大口の投資家が、流動性が低いというところには投資ができない、ということが無いように、大口の投資家が投資できるように、まだまだ合格点に至っていないという認識をしておりますが、徐々にではありますが向上しているのかなと思っております。併せまして格付けですが、これはデットの調達にも結びついてきますので、特にボンドの調達に、経済性が結びついてくる面ではございますが、こちらもリスクの分散が、先ほど申し上げたような物件別、或いは、テナント別の分散も図れているというところで、向上をしてきているというところでございます。
それから次の25頁、財務の状況でございます。現在借入が900億円ほどございまして、ただこれは、メガバンクを中心とした24行に分散をさせて頂いたレンダー、こちらの方から調達をさせて頂いているというところでございます。それから右下の方のLTV運営は、40%台後半というところを維持させて頂いておりますが、固定金利率に関しましては、右上の方に棒グラフの推移で示しておりますが、固定金利比率90%以上をキープしてきたものを、今現在は60%台というところまで落ち込んできているというところではございます。これは、昨今はベースレートが上がってくる傾向ではございますが、右肩上がりにどんどん上がっていくということではないという状況だと思っておりますので、どこかのタイミングで固定化を図るとか、それからロールオーバーする時、或いは、新規調達をする時に、固定金利のものを中心に取得をするとか、こういったことも考えながら、コストも見ながら、デットの調達を図っていきたいという考え方をしております。この辺は柔軟にいきたいと思っているところでございます。
それから続きまして26頁でございます。財務の状況の2頁目でございます。財務諸表 これは先ほども申し上げたLTVを中心とした内容、それから平均金利も若干上がってきている傾向だというところです。それから発行体格付けに関しましては、先ほど申し上げたようにリスクの分散が図れていく中で、向上が見込まれるようになってきていると思っております。見通しとしても、ポジティブという見通しをつけて頂いておりますので、しかるべきタイミングで、Notch-up、この実現を我々としては図っていきたい、それに向けての課題を克服していきたいという考え方をしております。それから返済期限の分散についてですが、デットの調達に関しましては、長期化、分散化、固定化、この3つのキーワードというところの考え方は変えておりませんが、固定化のみが柔軟にというところではございますが、分散に関しましては、一つの期に集中をしない、 そういったマチュリティラダーを示しております。
それから次の頁から14期 15期の業績予想でございます。
28頁をご覧下さい。第14期(2025年2月期)、それから第15期(2025年8月期)の業績予想を示しております。又、右側にボックスを2つ設けておりまして、主な要因(B-A)というところです。第14期と第13期の対比を示しておりまして、当期純利益+318百万円、殆どが取得をした物件の収益が貢献をしてくるという内容でございます。それから第14期と15期の対比 (C-B)というところでは、若干▲19というところではございますが、ほぼ横這い近いような形で15期と14期の推移は見させて頂いているというところでございます。
次の頁から今後の成長戦略の頁に入ります。30頁でございます。外部成長でございますが、我々の課題である時価総額拡大、それからリスクの分散というところで、外部成長は継続して行いたいという考え方をしておりますけれども、この30頁は、優先交渉権を持っている物件がどれだけあるか、特にその中でも、既にブリッジに入れている、ブリッジの方で我々が取得することを前提としてブリッジのファンドなり、それから特定の会社のB/Sで持って頂いているという物件の一覧でございます。もう既に、今回の公募増して入れた物件もここには記載しておりますけれども、残っている物件では、住宅が6物件、それからオフィスが1物件、ホテルが1物件で都合8物件、金額にしますと130億円ぐらいと、こういう物件が、既にブリッジの中に入っているというところでございます。
これと併せまして、次の31頁をご覧頂きますと、頁の左下の方に、アクイジション検討案件の概算価格合計というのを、パイチャートを示しております。この中で、約21%運用会社独自ルート概算150億円と書いておりますが、この150億円のうち、約130億円がブリッジに入っているものでございます。残りの20億円というか、厳密に言いますと、25億円ほどになりますが、これは特定の物件の優先交渉権は、ブリッジということではなく、元々の売り主から優先交渉権を取らせて頂いたというものです。こういう物件もあるということでございます。スポンサーパイプラインの8割、概算570億円と書いてございますが、この内訳に関しましては 次の32頁に一覧表を設けさせて頂いております。
32頁をご覧下さい。この約570億円のうち約半分、280億円ほどは住宅です。それからそれ以外に物流倉庫、それからオフィスビル、それからホテルといったような物件がスポーサーであるMIRARTH HDグループ、こちらで保有している、或いは、開発中のものがあるというところでございます。それから、ブリッジのもの、それからスポンサーパイプラインのも、これらは確実に優先交渉権があるものでございますが、これ以外に、運用会社独自ルート概算150億円のうち、20数億円というものが特定の売り主から優先交渉権を得ているということを話しましたが、そのように、特定の売り主から優先交渉権を取るということを経ながら、ブリッジに物件を入れたり、それから直接リートに入れたりということをしておりまして、その意味では、千数十億円、この4年間で取得をしてきた中で、6割以上はマーケットから買ってきており、こういったものが、今ここで示している優先交渉権を確実に取っている物件以外は、示すことができないということで、ここでは示しておりませんが、そういったものが優先交渉権取る過程にある、そういう物件が幾つかあるというところでございます。
それから次の33頁、中期分配金目標の進捗状況でございます。運用開始をしました第1期、その後の決算をきちんと発表した第2期、第3期、第4期というところをご覧頂きと、ここでご覧頂きたいのは、この濃いブルー、一時的影響を除く巡航ベース、一時的な影響と申し上げますのは、物件譲渡益、売却益ですが、それから物件取得した時に固都税が経費に入らない、簿価参入されるというところの一時的な効果、或いは、内部留保を取り崩すとか、或いは、内部留保を留保するとか、こういった要因を除外した巡航ベースですけれども、この濃いブルーの部分をご覧頂きますと、第2期、第3期、第4期というところで、順調に成長を果たしながら3,500円を目指して、という流れにありましたが、第5期にコロナを迎えまして、一部の物件におきまして賃料の減免をせざるを得ない、或いは、ホテルの1物件におきましてテナントをリプレイスする必要があるということで、一旦はキャッシュフローが全くゼロになるということとか、それから丁度この頃に、私が社長として着任をしておりますが、リスクを内在する物件、特にオフィス物件を中心に、こういったリスクを内在しているものは速やかに売却しようということで、取得に先立って売却をするといったことによりまして、第5期以降、この濃いブルーの部分が減じてしまったというところではございます。そういった入替リスクのある物件を売却しながら、そこから少しタイムラグを置きながら、安心できる物件を取得するということを進めていく中で、この濃いブルーは回復をしてきて、今現在、2,600円から2,700円水準というところを、キープさせて頂いているというところでございます。
又、一部内部留保も使いながら、今足元の状況では2,700円をお出しさせて頂こういうことではございます。ここから3,500円というところの道のりは、近くはないとは思いますけれども、しっかりした外部成長、それから内部成長を続けながら、これを目指していきたいという考え方は継続していきたいと思っております。
それから次の頁からAppendixに入ります。35頁から3頁に亘りまして、ESGの頁を用意しております。35頁は、GRESBとか個別の物件認証、DBJ Green Building認証、或いは、CASBEE不動産評価認証、こういった取り組みについて記載をしております。特に個別の物件認証は、行為の評価を得ることによってグリーンファイナンス、即ち、デットの調達、ボンドの調達等、のグリーンファイナンスに繋がるということもございますので、力を入れていきたい分野だと思っております。
それから36頁、環境への取り組み、それから社会への取り組みは、もう少し個別の状況ということで、LEDについて、或いは、電気自動車のインフラ設備等を記載させて頂いているというところでございます。
それから次の37頁でございますけれども、左側の上の方に、これは今期新たな取り組みとして、企業版ふるさと納税の取り組みをさせて頂きまして、納税をした資金使途、これをこちらで指定ができるという内容でございまして、今回は 埼玉県に寄付をさせて頂いておりますが、埼玉県の中でESGへの取り組みを促進するような資金使途に納税をさせて頂いたというところを、新しい事項として記載させて頂きました。それから右側の方にMIRARTH HDグループとしての取り組みを記載しております。将来的には賃貸マンションにおいても、ZEHマンションを導入したいと思っておりますが、今は、コストの面等も含めて、なかなか導入はできておりませんが、グループの中の分譲マンションの中で、ZEHマンション導入に力を入れて取り組んでいるというところでございます。
次の38頁から、物件個別物件の稼働率の推移を示しております。先期(第12期)の決算説明でも説明をした課題物2 物件、出島海岸通りR-14、それから R-33のTLRレジデンス亀有、この2物件を、第12期の決算の時も説明を致しておりますが、出島海岸は、残念ながら80%台、90%に近いところではございますが80%台でございます。これは、もう少し改善をしていきたいというところではございます。前にも説明しましたように需要は強いという物件ですので、殆どが企業ニーズというところもあり、退去もそれなりにあるということでこのような稼働ですが、テナントが付かない物件ではありませんので、大きく心配をしている内容ではございません。それから亀有につきましては、直近8月の状況では95%程度というところでございます 。
これも9月の状況でも95%内外というところでございますので、安心できる状況まで来ていると思っております。賃料水準に関しましては、これも説明をしておりますが、亀有に関しましては、次のNOIのところでも出てきますけれども、元々家具とか家電とか付けて賃料を少し高めに貸していた内容のものを取得したというところで、今一般賃貸にどちらかというと切り替えており、賃料は若干下がっているというところではございますが、これも都心に非常に近く、 企業ニーズが非常に高いという物件でございますので、案件として心配する必要はない物件であると考えております。 その他の物件も、若干、6ヶ月の中で1ヶ月とか2ヶ月とか90%切るような物件もございますが、これも一時的なものでございますので、心配をする必要はないというのが住宅セクターの内容でございます。それからオフィスに関しましては、冒頭でも説明しましたように、営業しなければいけない部分というのは本当に限られてきております。オフィスセクター ご覧頂きますと、東池袋セントラルプレイス、それから大宮NSDビル それからTLR柏ビルというものがございますが、この中で大宮につきましては、リースアップが完了しておりますが賃貸開始が少し先になるということで、この時点では85%というところでございますし、東池袋とTLR柏の一部がまだ残っているという状況でございますので、大きな心配はないというところでございます。
次の40頁でございます。商業施設、ホテルの稼働率については、100%という推移でございます。
それから41頁から不動産鑑定評価の概要でございます。今回一番右から2番目の欄に、主な増減の要因として言葉を入れるような欄を設けさせて頂きました。これをご覧頂きますと、住宅セクターに関しましては、どちらかというと、賃料、キャッシュフローを増やしている物件が殆どというところでございます。ラグゼナ門真が、鑑定評価が先期に対して50百万円減ということがございますが、これはER、エンジニアリングレポートを定期的に取得し直すという中で、向こう10年間の修繕費が、従前のERと比べると少し膨らむというところの影響が出ているという内容でございますので、トップラインが心配されるような内容ではございません。
それから次の42頁の住宅ですが、この中でも▲50百万円の亀有、これに関しましては、先ほども説明しました賃料単価、これを実際、貸方の形態を変えているという内容を含めて、賃料単価が下がっているということございます。需要が非常に強い物件でございますので、一般的な賃貸に変えながら、安定的な稼働をキープしていくという物件と思っております。それからオフィスセクターでございますが、オフィスセクターは賃料を増額することによって評価が上がるというのが若干あるかなと思います。
それから43頁、商業施設に関しましては、 C-06神戸のヤマダ電機の底地ですが、これは、賃貸借期間10年を切ったというところで、10年DCF が鑑定の中で手法として用いられている中で、毎回20百万円ほど下がってきています。この傾向は今回も続いております。ただ土地の評価、標準的な土地の評価として30百万円ほど上がったという効果がありまして、差し引きです+10百万円というような内容になっております。そのほかも、どちらかというとコスト面によっての増減ですので、トップラインの心配をするような内容ではございません。ホテルに関しましては、変動賃料が導入されているACCESS by LOISIR HOTELにおきまして、非常に業績が上がっており、これが鑑定評価における負担可能賃料を大幅に引き上げ、鑑定評価は大幅に上がったというところでございます。
次の44頁から個別物件の収支状況を記載しております。
住宅セクターで、説明をしなければいけないような水準のものいうのは、49頁をご覧下さい。先ほど来説明をしています亀有2%台、これは、本来3%台は欲しいところです。ただ、この13期は賃料を下げるだけではなく、稼働も6ヶ月のうちかなり下がっている月があったということがございますので、このような水準ではございますが、安定した稼働を出せば、もう少し上げられる、そういう内容でございますが、この期だけは2%台になっているというところでございます。第12期も3%台でございましたし、第14期見込みとしても3%台を実現したいという物件でございます。それからオフィスセクターも、リーシング状況も非常に良好でございますし、特段、今後も不安材料があるというものは特にないというところでございます。
それから53頁、商業施設になりますけれども、商業施設に関しましても、特段説明をするような物件は、54頁においても特にないというところでございます。
55頁のホテルでございますが、ACCESS by LOISIR HOTELの先期が4%台の収益性でございましたが、今回は6%近いNOIを出しているというところでございまして、非常に良好な状況になってきたというところでございます。
私の方からの説明は、以上にさせて頂きたいと思います。