マリモ地方創生リート投資法人 2021年12月期決算概要
マリモ地方創生リート投資法人
2021年12月期(第11期)決算説明 動画配信説明書
動画 https://www.net-presentations.com/3470/20220216/dzscweu/
資料
https://www.marimo-reit.co.jp/file/top_financial-149b4e4bd65da6edd836467b2ce57a6537de2185.pdf
説明者 マリモ地方創生リート投資法人 執行役員
マリモアセットマネージメント 代表取締役 北方 隆士
説明
マリモ地方創生リート投資法人 執行役員 及び マリモアセットマネージメント
代表取締役の北方と申します。
今回も、新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し、同派配信での説明とさせて頂きます
ので、ご了承のほど、よろしくお願いします。
では、マリモ地方創生リート第11期の決算説明をご説明したいと思います。
先ず初めに、第3回公募増資の概要についてご説明します。
ご覧の通り、上場時以降、投資口価格は着実に上昇し、2020年3月のコロナショックに
より一旦は下落しましたが、その後徐々に回復し、コロナ前の水準を超えてきましたので、
今年1月4日に公募増資を発表しました。最終的な発行価格は、127,627円と前回
POの発行価格を上回る水準で調達することが出来ました。その後、アメリカの
金利引き上げ報道により、リート市場全体は下落していきましたので、われわれに
とっては、ベストのタイミングで増資を行うことが出来たのではないかと思います。
続いて、インベストメント・ハイライトですが、安定性、収益性、着実な外部成長の3点が
ポイントでございます。
コロナ禍においては、アセットタイプごとに安定性の違いが出来ており、地方における
レジデンスの安定性の高さが明確になってきています。このような背景から、商業施設の
比率を落とす一方で、レジデンスの比率を引き上げ、更なる安定性を確保しました。
又。地方を中心としました、相対的に利回りの高い物件に重点投資し、ポートフォリオ
全体での平均鑑定NOI利回り6.4%という収益性の高さも特徴であります。
更に、スポンサーマリモの開発案件に加え、弊社マリモ・アセットマネージメントの
独自ルートによる物件取得アレンジにて、安定性と収益性を確保した着実な外部成長を
実現しております。
今回の取得の中身は、レジデンス5物件、オフィス2物件、商業施設1物件の、
合計8物件、取得予定価格96億円となっております。スポンサーのマリモが開発した
スターシップ神戸学園都市のみ4月1日に取得予定で、それ以外の7物件は、1月19日に
無事決済を終えております。鑑定評価額が108億5,500万円と取得予定価格96億円との
乖離率が13%となっており、鑑定NOI利回りが6%という高さを意識した、作りこみと
なっております。 今回の取り組みにおいては、安定性と収益性の向上のため、
アルティザ博多駅南という償却の利回りの低いレジデンスを売却し、利回りの高い物件を取得するという入れ替えを行いました。
本取り組みにより、資産規模は395億5,500万円となり、平均鑑定NOI利回りは6.4%、総資産LTVも0.3%ダウンの48.9%となりました。
本投資法人においては、全国分散のポートフォリオの構築を掲げており、右側の
パイチャートの地域別投資比率の通り、今回の取得によって、比較的比率の高かった九州を
下げ、比率の低い近畿、甲信越、北陸、北関東エリアを上げることが出来ました。
九州以外のエリアにおいては、大体10%前後の比率になってきましたので、バランスの
取れた全国分散のポートフォリオが構築出来ております。分散効果により、地震の建物損害額を表すポートフォリオPML値は1.4%となり、投資法人全体においても非常に低い
数値となっておりますので、自然災害リスクを考量したポートフォリオとなっている
こともマリモリートの特徴の一つであります。
又、今回POで取得する物件は、甲信越・北陸・東京圏を除く関東エリアで3棟、近畿エリアで2棟、東海エリアで1棟、中国四国エリアで1棟、九州・沖縄エリアで1棟の、
合計8棟であり、PO物件においても、しっかりと分散投資が出来ております。
今回、資産入れ替えの一環として売却も行っていますので、その概要をご説明致します。
福岡の博多駅が最寄りのアルティザ博多駅南は、竣工から15年が経過しており、これから
大規模修繕工事などの、コストの増大が見込まれる物件であったことや、含み益が非常に
高く、譲渡益を投資主へ還元出来る物件であったことから売却する運びとなりました。
このように資産入れ替えを行うことで、収益の変動リスクを低減させ、ポートフォリオの
質の向上と、全国分散の更なる進展を実現しております。
今回の取得は、複数の物件所得チャネルを活用しています。
先ず、運用会社独自ルートによる取得では、スポンサーのマリモへ売買契約の締結を依頼し、ローンチ日に、本リートと地位譲渡契約を締結して、取得する方法が1点目。
そして2点目は、リース会社にてブリッジ取得したあとに、本リートが取得する方法。
3点目は、本リートが直接売り主から取得するなど、
各種状況に応じて、臨機応変に対応しました。
スポンサーの開発物件やウエアハウジング機能も活用しながら、今後もマリモと
運用会社の両輪にて、資産規模の拡大に向けて尽力していきたいと思います。
続いて第11期の決算概要を説明します。
先ず初めに、第11期の決算ハイライトですが、アルティザ博多駅南の準共有持分50%を
分割譲渡し、鑑定評価額を大幅に上回る金額にて、譲渡益1億2千万円を投資主に
還元しました。来期も同様に、1億2,000万円を投資主に還元する予定であります。
2点目は、本リートの旗艦物件であるアルティザ仙台花京院の大規模修繕工事を
実施しました。築年数は13年ですが、第11期中に前倒しすることで、
コストマネージメントを図り、総工事費2億3,000万円の大規模修繕工事を行いました。
そして一口当たり分配金は、譲渡益の効果もあり、3,924円と上場来最高の分配金と
なりました、
新型コロナウイルスによる各アセットへの影響ですが、先ず、レジデンスにおいては、
稼働率は安定しており、コロナの影響はほとんど受けていない状況です。
商業施設は賃料減免要請が55件中3件ございまして、うち1件は、減額なしで
ご理解頂き、2件は現状交渉中という状況です。
又、MRRおおむたの商業テナント1件と、MRRくまもとのオフィス1区画をリテナント
出来たことは、非常に良かったと思っております。
ホテルにおいては、愛知県のルートイン一宮駅前の1件のみであり、一宮駅周辺は、
ビジネスホテルの数が少ないうえ、全国大会のスポーツイベントが盛んで、競技場や
体育館などの利用によって、全国から一定程度の宿泊需要がありますので、安定した稼働を
維持できている状況でございます。
そして、オフィスにおいては、広島と博多に夫々1物件ずつ保有しており、100%稼働を維持しておりましたが、プレスト博多祇園ビルの1テナントから退去通知がございました。
本件は、賃料が比較的安めでありますので、アップサイドを狙ったリーシングを行っていきたいと思っております。
第11期の実績ですが、アルティザ博多駅前南の準共有部分50%の売却の譲渡益が主な
増配要因であり、最終的には営業収益がプラス1億2,000万円の14億200万円、
当期純利益はプラス1億500万円の5億5,000万円、利益超過分配を含む
一口当たり分配金のDPUは、プラス523円の3,924円となりました。
続いて、第12期の業績予想ですが、第3回POの8物件取得による賃料増加、及び
物件売却による賃料減少により営業収益はプラス3億6,300万円の17億6,500万円、
当期純利益はプラス1億2,400万円の6億7,400万円、利益超過分配を含む
一口当たり分配金のDPUはマイナス109円の3,815円と予想しています。
加えて13期の業績予想は、物件売却の譲渡益の剥落により営業収益は
マイナス6,500万円の17億円、当期純利益はマイナス7,700万円の5億9,600万円、
最終的な一口当たり分配金のDPUは、マイナス286円の3,529円と予想しています。
続いて第11期の運用実績をご説明します。
今期のNOI増加の取り組みは、主にコスト削減を行い、合計約35万2,000円のNOIを
増加をさせることが出来ております。
又、アルティザ仙台花京院の大規模修繕工事では、外壁タイルの補修工事、屋上防水工事、
長尺シート更新工事、階段用床材の新設工事を行いました。本物件は、2016年の上場時に
組み入れているレジデンスであり、鑑定NOI利回りが、0.5%アップの7.5%という
高利回りの物件でございます。今後においても、しっかりと賃料の上昇に向けたリーシング
にて、安定した稼働を維持していきたいと思います。
レジデンスの賃料の増減実績ですが、今期は入退去が少なめであり、74件中29件増額して
おりますが、据え置きも29件と同じ数字になっております。
稼働率においては、ご覧の通りホテルとオフィスが100%稼働しており、レジデンスと
商業施設は、大きな変動もなく安定した稼働を維持しております。
第11期の財務状況ですが、35億と3億円を一つに纏め、合計38億円、期間を5年の
固定金利でリファイナンス行いました。又、第3回POに伴い、期間5年の12億円と、
6年の37億7,000万円、オーバーアロットメント用の2億3,000万円を加え、
合計52億円を借り入れました。
今回は新しく山口銀行様、群馬銀行様、足利銀行様が新たに参画頂き、地域金融機関の
拡充を図ることが出来ました。資産規模の拡大とともに、引き続き1行でも多くご参画
頂くようアプローチしていきたいと思います。
IR活動ですが、海外の機関投資家が地方の不動産にも注目し出しており、
海外機関投資家へのアプローチも行っております。今期においてはオーストラリアで1社、
台湾3社と、合計4社の海外機関投資家とカンファレンスコールを行いました。今後に
つきましても、引き続き投資口層の拡充を図るべくIR活動を継続していきたいと思って
います。
続いて資産規模の推移ですが、2016年7月の上場以降、期中による物件取得や売却、
そして公募増資を3回行いながら、資産規模は395億5,000万円になる予定です。
中・長期目標の500億まで、あと100億円程度となり、外部格付けの取得を視野に入れ
ながら、安定性と収益性の向上と、着実な成長を目指していきたいと考えております。
スポンサーパイプラインについては、取得予定資産の2物件を除き、合計で200億円の
パイプラインがございます。スポンサーのマリモは、レジデンスを中心に開発を行って
おりますので、今後においてもレジデンスのパイプラインが期待できると思います。
続いて投資戦略においては、ポートフォリオの質的向上と収益変動リスクの低減を狙った
資産入れ替え、運用会社の独自ルートによる取得アレンジ、そして、コロナ禍においても
安定資産であるレジデンスの投資比率の引き上げ、の3点を掲げており、本取り組みに
おいては、しっかりと実行出来たのではないかと思っております。
アルティザ博多駅南の売却と、POによる8物件の購入での資産入れ替え、8物件中
5物件が運用会社の独自ルートによる取得、レジデンスの投資比率を上昇させたことで
安定性と収益性が更に向上したのではないかと思います。
最後に、昨年9月末に開催しました投資主総会にて、物流施設のアセットの追加をご承認
頂きましたので、ポートフォリオ構築方針をUp-Datedしております。
E-Commerceの需要の高まりにより、今後も伸びるアセットと位置付けており、地方との
親和性もあり、新たに物流施設を追加しました。全国の物流立地においてラストワンマイルの小振りなものから、30億程度の中規模程度の物流施設に投資していきたいと思って
おります。
これにてマリモ地方創生投資法人の第11期決算説明を終了したいと思います。
引き続き、地方の活性化に向けて、皆様と一緒に盛り上げていけたら良いなと思って
おります。
最後までご視聴頂き有難うございました。