ジャパン・ホテル・リート投資法人 2023年6月期決算概要

ジャパン・ホテル・リート投資法人
2023年6月期(第24期)決算動画説明書
○動画  https://www.net-presentations.com/8985/20230824/x3hipa9/
○説明資料
https://www.jhrth.co.jp/file/term-db4ad380152172b04558a05801ce7ac72e4bff85.pdf
○説明者 ジャパン・ホテル・リート・アドバイザーズ株式会社
     取締役財務企画本部長兼企画部長 マネージングダイレクター 花村 誠
○説明 
ジャパン・ホテル・リート投資法人の2023年12月期中間決算および通期の見通しについて説明致します。資料の1頁目の目次をご覧下さい。左側の枠内、SectionⅠからⅤを順に説明致します。

それでは3頁のハイライトをご覧下さい。先ず、左上2023年12月期の通期予想です。本年2月の2022年12月期決算発表の際に、2023年12月期の通期予想を公表しました。その後、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴う入国制限の撤廃や、行動制限の解除などによってホテルマーケットは大きく回復しており、この度、本年度の通期予想を上方修正しました。修正後の不動産運用収益は、ホテル業績の回復による変動賃料の増加が寄与し、 当初予想比+14.2%となる24,928百万円と予想しています。前期比で+67.2%、2019年比で-11.8%の水準です。純利益は11,416百万円、一口当たり分配金は、当初予想の32.3%を上回る2,652円と予想しています。左下に2019年からDPUの推移を記載しています。 2020年以降、コロナ禍の影響を大きく受けていましたが、2023年のDPUは、2019年の7割強の水準まで回復する見込みです。一口当たりNet Asset Valueは、77,761円で、大きな変化はありません。右上が外部成長です。2023年上期において、コロナ禍以降初となる物件取得を行いました。1月に雨庵金沢を、3月に相鉄フレッサイン新橋烏森口を、手元資金を活用して取得しました。取得価格はホテル合計で104億円です。いずれのホテルも固定賃料により、安定性を確保した上で売上連動の変動賃料により、アップサイドが期待できる賃料スキームとなっています。右下は財務の状況です。これまで通り、財務の健全性と安定性の確保に重点を置いた保守的な運営を継続しております。2023年上期においても、借入金全額をリファイナンスしました。コロナ禍以降は、期間1年の借り換えとなっていましたが、本年は、期間3年、又は、5年のローンでの借り換えも実現しました。又、格付けについては、本年3月にJCRがA+ネガティブから安定的に、4月にR&IがAネガティブから安定的に、夫々変更されました。

それでは、決算の説明に移ります。5頁をご覧下さい。本年度の予想について説明致します。 この中間期決算発表に合わせて、本年2月に公表した収益予想を上方修正しました。左から2列目が修正予想です。前年と比較しますと、不動産運用収益は+67.2%となる24,928百万円を見込み、一口当たり分配金は、前年のおよそ4倍となる2,652円と予想しています。前年実績との差異要因は頁右側をご覧下さい。尚、HMJグループについては、コロナ禍の影響により、2020年から2022年まで全額変動賃料としていた賃料体系を、2023年1月より、従前と同様の固定賃料プラス変動賃料に戻しています。そのため、前年実績との差異要因では、多額の固定賃料の増加と若干の変動賃料の減少と示されていますが、頁右下にあるようにHMJ16ホテルの総賃料は、前年対比で+7,952百万円と大きく増加しています。

本年2月に公表した当初収益予想との比較については、次の6頁をご覧下さい。こちらは 今回の予想と当初予想を比較した表です。当初予想比不動産運用収益は+3,091百万円、純利益は2,787百万円を見込んでいます。一口当たり分配金は、当初予想の2,005円から+32.3%、647円の増加となる2,652円と予想しています。ホテル業績が当初の想定より上振れて推移したことにより、変動賃料が当初予想比+40%となったことが主な要因です。 また右の再要因にあるように、本年に取得した物件も寄与しています。
7頁をご覧下さい。2023年度の中間期実績です。本年度中間期の営業収益は、11,288百万円となりました。前年度の中間期には471百万円の損失を計上していましたが、本年度中間期は、4,896百万円の純利益となりました。

それでは収益予想の背景となるホテル運営状況の説明に移ります。9頁をご覧下さい。こちらは上段が変動賃料等導入25 ホテル、下段がHMJ16ホテルの宿泊部門の主要指標です。上期・下期・通期の夫々についてコロナ禍前の2019年実績、2022年実績、2023年の実績および予想を並べています。グラフの下の表には、夫々の指標の2019年比の増減率を記載しています。変動賃料等導入25ホテルのRevPARの増減率をご覧下さい。2023年は、上期実績が-5.0%と、2019年をやや下回りましたが、下期は+4.3%、通期で-0.0%とコロナ禍前と同水準での着地を見込んでいます。ホテル宿泊部門の回復は、ADRの力強い上昇によるものです。ADRは 2019年対比+6.8%になっており、下期には+9.9%を予想しています。ADR上昇の販売戦略とレベニューマネジメントにより、ADRをドライバーとするRevPAR回復を見込んでいますが、インバウンドの更なる回復により、稼働率についても改善が期待できると考えています。

次にホテルの売上とGOP の見通しについて説明致します。10頁をご覧下さい。こちらは左が変動賃料等導入25 ホテル、右がHMJ16ホテルの売上とGOPをグラフで示したものです。売上については宿泊部門、料飲部門、その他に分けて表しています。9頁と同様に 2019年実績、2022年実績、2023年の修正予想を並べています。グラフの下の表には夫々の2019年比の増減率を記載しています。左の25ホテルの増減率をご覧下さい。2023年 修正予想において、売上合計は2019年比-6.2%の予想です。宿泊分の売上は、2019年比 +0.1%とコロナ禍前と同水準を見込むものの、料飲部門の回復は宿泊部門にやや遅れると考えており、2019年比-13.4%の予想としています。GOP は非宿泊部門が回復途中であることを主な要因として、2019年比-12.2%を見込んでいます。売上対比のGOP 比率について、GOPの棒グラフの中にオレンジ色のボックスで示しています。こちらにあるように、 2023年は33.1%と、前年の22.7%から大幅な回復を見込んでいます。又、2019年対比では -2.2 ポイントとなります。売上の回復とともに適切なコストマネジメントによって、GOP 比率は改善が進んでいます。今後、宿泊売上の更なる増加および非宿泊部門の回復に伴い GOP、GOP比率とも一層の向上が図られる見通しです。尚、昨今のホテルマーケットにおいては、人員不足の問題が取り上げられていますが。特にHMJでは、コロナ禍で運営組織の最適化を進めてきており、人材確保についても適切に対処できています。人員不足が今後の成長に向けて大きな障害になるとは考えておりません。

11頁にお進み下さい。こちらは今回の修正予想と当初予想を比較したグラフです。上段が変動賃料等導入25 ホテル、下段がHMJ 16ホテルについて、夫々、左に売上、右にGOPの推移を示しています。いずれも、上期は実績、下期、通期は修正予想を、当初の予想と比較しています。今回の修正予想においては、当初予想策定後に想定以上の強さで回復したホテルマーケットの状況を織り込んでおり、売上、GOPともに上方修正しています。頁上段の変動賃料等導入25ホテルの売上をご覧下さい。上期は当初予想比+5.5%で着地しました。下期は、当初予想時に一定程度の回復を見ていたこともあり、+1.2%の修正予想としています。通期で+3.1%の上方修正となります。右側のGOPは、売上向上および適切なコストマネジメントによって、当初予想を大きく上回り、通期で+16.3%の上方修正となります。又、GOP比率は、当初予想から3.8ポイント改善する見通しです。

12頁にお進み下さい。こちらは、アクティブ・アセット・マネジメントの全体像です。上段のホテルに関わる取り組みとして、1. 売上の向上施策と2.コストの見直しがあり、こちらはホテルの GOP向上に繋がるものです。後ほどHMJグループとの具体的な取り組みを説明させて頂きます。又、本投資法人においては、3にあるようにリブランドや賃貸借契約の公開時に、賃料スキームや賃貸条件を変更することなどでNOIの向上を図ります。これらホテルおよび本投資法人、双方での取り組みにより、DPUの最大化を目指します。
13 頁にお進み下さい。本頁では、本投資法人の戦略的オペレーターであるHMLと共同したアクティブ・アセット・マネジメントの取り組みを紹介しています。頁左をご覧ください。HMJにおいては、コロナ禍以降コスト削減を中心としたリストラクチャリングプランをいち早く実施し、計画したコスト削減を2022年末までに達成しました。頁中央は、リブランド改装の事例になります。リブランド改装につきましては、14頁に詳細に記載しています。頁右は売上向上の取り組みです。HMJは、他社に先駆けたリストラクチャリングによる財務体質改善を背景に、ホテルマーケットが本格的な回復を見せる前の早い段階から、今後の回復をにらんだ売上向上施策に取り組みました。2023年以降も、引き続きポートフォリオの特性を生かした戦略的な施策を積極的に推進し、今後の成長を図っていきます。

リブランド改装について説明致します。15頁にお進み下さい。2021年にホテルオリエンタルエクスプレス福岡天神、オリエンタルホテルユニバーサルシティおよびオリエンタルホテル沖縄リゾート&スパの3ホテルでHMJグループへのリブランドを行いました。リブランドに際し、各室改装等を行いADR の上昇を図るとともに、賃貸借契約の変更により賃料負担率をアップし、ホテルの収益性は大きく向上しています。又、リブランドを伴わない改装として、神戸メリケンパークオリエンタルホテルにおいて、エグゼクティブラウンジの新設およびエグゼクティブルームの改装を行いました。これらの取り組みの効果は高く、下段に示す通り、2023年1月から7月のADR は、いずれの物件においても2019年同期を大きく超える上昇を実現しています。

15頁にお進み下さい。こちらは、今後計画されている客室改装およびレストラン改装です。オリエンタルホテル東京ベイ、神戸メリケンパークオリエンタルホテルおよびオリエンタルホテル沖縄リゾート&スパの3ホテルで客室改装を予定しています。又、オリエンタルホテル東京ベイおよび神戸メリケンパークオリエンタルホテルにおいて、レストランの改装を実施予定です。客室、レストラン、いずれも売上向上を図るための戦略的投資になります。 非宿泊部門については、宿泊部門に比べ回復が遅い傾向にありましたが、コロナ禍の影響も緩和されつつあり、今後の需要の戻りが期待されます。需要を捉え、又、価格転嫁を進めるべく、ハード面、ソフト面の両輪でのクオリティ向上を図っていきます。これらは、いずれも戦略的 CAPEX投資になりますが、CAPEX投資の概要について、次の頁で説明致します。

16頁にお進み下さい。CAPEXについては、グラフの通りコロナ禍の影響により、2020年から2021年にかけて抑制する方向で管理しましたが、2022年は、減価償却費とほぼ同額のCAPEX投資を実施しました。2023年は、戦略的投資となるCAPEXⅢとして、1,172百万円、総額では4,848百万円のCAPEX投資を予定しています。2023年の減価償却費は、4,986百万円となる見通しです。CAPEX投資は、これまで通り減価償却費の範囲内で管理していく方針です。本年のCAPEXⅢの内容は15頁で説明した通りですが、夫々の本年の実施金額を頁右の表に纏めております。

17頁にお進み下さい。ホテルマーケットの回復が進む中、コロナ禍以降慎重に対処してきた物件取得を再開し、2023年1月に雨庵金沢、3月に相鉄フレッサイン新橋烏森口を、元資金を活用して購入しました。1月に取得した雨庵金沢は、今後のレジャー需要拡大が見込まれる金沢にあるホテルで、客室が広く、特に、インバウンドのレジャー需要の獲得に適したホテルです。3月に取得した相鉄フレッサイン新橋烏森口は、2020年にコロナ禍の影響を受けて売却した物件です。国内外のレジャー、ビジネスともに、需要の獲得が期待できる都心にあるホテルです。又、新橋エリアの再開発により、エリアの更なる活性化も期待できます。いずれのホテルも、宿泊需要の拡大が期待できる地域に所在する競争力の高いホテルです。 又、固定賃料プラス宿泊売上連動の変動賃料の賃料体系となっており、厚めの固定賃料により安定性を確保した上で、宿泊売上の向上により今後のアップサイドが期待できると考えています。
18頁にお進み下さい。ESGへの関心が年々高まっています。本投資法人では、サステナビリティの向上を重要な経営課題の一つとして捉え、積極的に取り組んでおり、今後も力を入れていく方針です。左側にESGに関するこれまでの歩みを纏めています。頁右上GRESBリアルエステイト評価においては、2020年から3年連続でアジアホテルセクターのセクターリーダーに選ばれています。又、本年、温室効果ガスの排出量削減目標を策定しました。2050年までに、2017年度比で30%削減することを目標としています。ESGに関する取り組みは多岐に渡ります。より詳細な取り組みにつきましては、本投資法人のウェブサイトにあるESGレポートなどで確認頂ければ幸いです。
次は、財務の状況について説明致します。20頁へお進み下さい。本投資法人は、従来から保守的な財務運営を基本方針としており、財務の健全性は高く維持されています。左上の表の通り、総資産 ベースの負債比率は41.4%です。尚、鑑定評価額に基づく時価ベースの負債比率は33.2%であり、J-REIT平均より低い水準となっています。有利子負債の平均残存期間は2.5年で、返済期限は2029年まで分散しています。フリーキャッシュは118億円、含み益は1,279億円です。右下にありますように、2023年度上期は、総額259億円全額をリファイナンスしました。リファイナンスについては、コロナ以降期間1年での借り換えが続いていましたが、今年に入り一部については期間3年、若しくは5年の長期ローンへの借り換えを実現しています。下期は237億円全額をリファイナンスする予定です。

21頁にお進み下さい。左は借入先の一覧表です。本年度は、1月の新規物件取得に際して、 関西みらい銀行および北陸銀行、3月のリファイナンスにおいて東京スター銀行を新たに 招聘し、レンダーズフォーメーションの強化に努めました。格付けは、右下の通りJCRがA+安定的、R&IがA安定的となっています。両社ともにOutlook がネガティブから安定的に変更されましたが、ホテルマーケットおよび本投資法人の状況が反映された見直しと考えています。

22頁をご覧下さい。左上のチャートは、鑑定評価額と含み益の推移です。2023年6月末に保有する43 物件で、鑑定評価額は合計4,952億円です。含み益は1,279億円となり、引き続き高い水準です。右上の表は、比較可能な41 物件での鑑定評価額の変化です。2023年6月末時点での鑑定評価額については、半年前から殆ど変化がありません。下段の負ののれんについては、活用方針に変更はありません。

マーケット環境について説明します。24頁にお進み下さい。上段のグラフは、延べ宿泊者数の推移ですが、コロナ禍が始まった2020年以降、宿泊需要はほぼ日本人で占められていました。2023年に入り、インバウンド数の増加に合わせ、外国人宿泊者数が回復傾向にあります。下段は日本人の宿泊需要の月次推移です。青の折れ線グラフは、2019年同月との比較を%で表しています。2022年10月以降、ほぼコロナ禍前の水準に回復し、2019年に10連休のあった4月、5月を除けば、2019年を超える水準で推移しています。今後も日本人の宿泊需要は底固く推移していくものと考えています。

25頁にお進み下さい。上段は2018年以降のインバウンド数の月次推移です。青い折れ線グラフは、2019年同月との比較を表しています。コロナ禍以降、インバウンド数は実質ゼロの状態が続いていましたが、昨年10月の入国制限の大幅な緩和を機に、増加傾向は顕著になり、直近の2023年7月で2019年の77.6%まで戻っています。ご覧下さい。入国制限が4月末に全面撤廃されましたが、撤廃後5月から7月のインバウンド数の国別の割合を示しています。コロナ禍以前にインバウンド全体の約3割を占めていた中国の戻りがまだ鈍い中で、韓国の割合が大きくなっており、米国の存在感も増しています。 中国の戻りは、他国と比べ依然低い状態にありますが、中国政府は、制限してきた中国人の日本への団体旅行を、8月10日から解禁すると発表しました。この旅行制限の緩和により、中国からのインバウンドも大きく回復することが期待されます。

26頁にお進み下さい。こちらはホテルの新規供給データです。右は半年前の集計値を参考としてお示ししています。2023年の開業予定数は、半年前に見込んだものより減少し、 2024年以降への開業予定の先送りが見て取れます。ホテルマーケットは回復基調にあるため、今後の動向には注意が必要ですが、新規供給は、全国で2023年には+1.1%、2024年は+0.9%と相対的に低い水準と見込まれています。ホテル市場は、コロナ禍を経て大きく変化しています。それらの変化をいち早く察知し、柔軟に対応することが業績の差別化を図る上で、極めて重要であると考えています。HMJのリストラクチャリングプランを実施するとともに、コロナ環境を睨み、リブランドなどマーケット回復期における成長を狙った積極的な施策にも取り組んでまいりました。ホテル市場はコロナ禍の影響を漸く脱し、これらの取り組みの成果が大きく現れる局面へと差し掛かっています。私どもは今後も得意とするアクティブ・アセット・マネジメントを武器に、投資法人の成長を追求してまいります。皆様には、今後ともご支援、ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。
ご清聴ありがとうございました。