いちごオフィスリート投資法人 2023年4月期決算概要

いちごオフィスリート投資法人
2023年4月期(第35期)決算動画説明書&質疑応答
○動画  https://www.youtube.com/watch?v=BlUOpD8JfTY
○資料  
https://www.ichigo-office.co.jp/ir/news/p_news_file/file/IchigoOffice_20230614_Corporate_Presentation_JPN.pdf
○説明者  いちご投資顧問株式会社 
代表取締役社長執行役員 岩井 裕志
       常務執行役員オフィスリート本部長 加茂 勇次
○説明 
新任の常務執行役員オフィスリート本部長 加茂 勇次よりの挨拶(割愛)
決算説明資料に基づき、2023年4月期決算の説明を始めます。

7頁をご覧下さい。記載の決算ハイライトを簡単に説明致します。いちごオフィス史上、過去最高益を達成することができました。その主な要因として、外部成長に記載しておりますが、物件の譲渡です。1物件、価格が106億円の売却をしまして、鑑定価格の1.9倍価格での譲渡し、売却益43億円を計上致しました。この利益が大きく、過去最高益を達成できたものです。この売却の資金を使って3物件を取得しております。合計80億円です。取得した物件は、名古屋の丸の内1物件と福岡博多の2物件で、若干地方の割合を増やしております。内部成長ですが、NOIは初期予想比333百万円のプラスです。この主な要因は物件取得です。先ほど申し上げた取得物件の博多の2物件は、初期予想に織り込んでいなかったために、ここの増収としっかりとしたコストコントロールにより、NOIが増加しております。財務面については、96億円のリファイナンスの実施です。更に、物件取得資金の一部を新規借入で調達しました。金額は18億円です。今回も、リファイナンス、新規借入の際は、借入期間の長期化、金利の固定化を行いました。その結果、一口当たり分配金が4,224円、前期比で約2倍の+105.8%となりました。こちらも、いちごオフィスが上場して以来の最高額の分配金となりました。NAVについては、96,660円と、前期から若干マイナスとなっております。右に記載がありますが、大型商業テナント、名古屋に所在する栄ビルですが、1、2階に入居しているテナントが退去することになり、そこのCash-Flowが若干マイナスに見られ、鑑定評価額が若干下がったということです。全体からみるとインパクトは限定的と言えます。
続いて8頁、決算の内訳です。営業収益が12,380百万円、右に主な差異要因を記載していますが、不動産賃貸事業収益の増加は、先ほど申し上げました物件の取得によるものです。

又、前倒しで決まったリーシングもプラスのインパクトとなっております。営業利益が7,189百万円、期初予想比+148百万円となりました。営業費用については、こちらも右に記載がありますが、不動産の賃貸事業費用については-170百万円となりました。こちらで大きく占めておりますのが、水道光熱費の減少です。なかでも、電気料金については、単価が若干落ち着いたとことと、いちごオフィスにおいても請求方式を変更したことで、マイナスになっています。これらにより、当期純利益が6,390百万円と、いちごオフィスリートで過去最高益となりました。売却という一時的な要因もありますが、通常期の約2倍と負いう高い水準になりました。今回、売却益の一部、103百万円ほどを積立てまして、これは期初予想でも織り込んでおりますが、更に任意積立金105百万円の取り崩しを行い、一口当たり分配金は4,224円となりました。

続いて9頁は財務指標の推移です。表の中ほどの時価LTVですが、45%となっています。物件取得した際に若干のローン調達をしましたが、購入したばかりの物件ですが、購入後しっかりと収益を上げておりますので、時価LTVについては下げていきたいと思っております。平均借入金利は0.84%と、前期より若干上昇しております。昨年の年末から年始にかけて、今回リファイナンスと新規ローンでの調達を行いましたが、丁度その時に金利が高い時期であり、金利が高くなったという状況です。足元は落ち着いておりますので、一時的な要因ではないかと思っております。平均借入期間は7年で、前期と変わりはありません。金利固定化比率は91.6%と、微増ではありますが前期とほぼ変わらない水準となっております。

続いて保有不動産の状況です。10頁をご覧下さい。稼働率、平均賃料単価の推移です。左側が稼働率の状況です。残念ながら、今回稼働をあげることができませんでした。稼働率は96%となっております。ただ、経済稼働率は前期よりも押し上げることができております。こちらは、足元若干リーシングが止まっていた時期もあったのですが、足元、5月以降はしっかりと進んでいることが確認できておりますので、特段苦戦していると感触は、今のところありません。引き続きしっかりと上げて行きたいと思っております。右側の賃料単価ですが、都心6区は変わらずに18,100円と言うところです。全物件については、15,100円と前期から若干ですが下がっております。こちらは郊外アセットの1階、2階の賃料単価の高い区画で、それも比較的大きな区画で解約が出ましたので、そのインパクトにより若干低下したという状況です。

続いて11頁をご覧下さい。月額賃料の変動、オフィス物件のみです。こちらは、2023年4月末の契約済みの賃料の総額と、前期末の賃料の総額の変動を示しているものですが、テナントの解約と入居によって、入居が+36百万円、解約が-44百万円と解約の方が若干多くなりました。又、契約の改定も行い-0.2百万円と微減になっています。この内容については、次の頁でもう少し詳しく説明致します。

12頁をご覧下さい。新規契約における賃料増額についてです。先程、稼働を元に戻せなかったと説明しましたが、新規契約のテナントについては、2/3以上が全テナントと比し、増額で入替を行っております。9件の賃料減額がありました。特に傾向というのはなくて、エリアは都心、郊外、地方とマチマチですが、成約した理由は、皆さんポジティブな理由があり、館内増床とか近隣からの拡張移転、新規出店というようなポジティブな入居が多かったというイメージです。右側のテナント入替による月額賃料変動の推移については、1,745千円のプラスで推移しております。翌期、2023年10月期については、成約はまた確定していないところがあり、織り込んでいないところが多いのですが、いちご栄ビルのテナントが解約されるということで、賃料減額が大きくなっています。こちらは後ほど説明させて頂きますが、次のテナントが既に決まっていますので、しっかりと戻すことを図っていきたいと思っております。

13頁をご覧下さい。既存テナントの賃料改定です。既存テントの9割以上が据置き、又は若干ですが、増額改定ができております。今回減額改定が4件で、減額率は-4.4%となっております。こちらの4件は主に解約防止という形で対応しております。4件のうち2件は地方で、なかなかテナントが動かないエリアで、更にテナントは、15年の長期に亘って入居しており、今回、減額で更新し、より長期の入居をお願いしたいと思っております。更に、2件は都心の大型区画の物件です。150坪とか640坪のテナントでして、大型区画においては、比較的にまだまだリーシングが苦戦をする状況と思われることと、非常に良いテナントでもあり長く居て欲しいということを考え、若干の減額をして、更新をしました。
14頁をご覧下さい。先ほどから申し上げております、いちご栄ビルのリーシングの事例の紹介です。こちらは名古屋市有数の商業地である栄に所在しており、商業集積度の高い大津通りに面した希少性の高い物件です。今年の5月に解約ということで、1階から2階の230坪、ドラッグストアが入居しておりました。今回1年以上をかけてリーシング活動をしておりました。頁の中頃にありますが、本物件は、名古屋の栄の中でも目抜き通りに立地しております。こうしたところに位置しているビルは、1,2階がビルの顔になりますので、ビルのブランディングに非常に大きな影響を与えます。元々はグローバルファッションブランドが入居しておりました。このようにビルにとってプラスになるような誘致を常に心がけておりました。2018年にドラッグストアチェーンが入居するというところで、ビルの顔となる訳ですのでディスカウントストアではない形態にして頂き、又、賃料が非常に高単価であったということで入居頂くことになりました。今回解約になり、既定路線のビルのグレイドをしっかりと上げてくれるようなテナントの誘致ということで、1年かけてリーシングを行い、今回はグローバルスポーツランドの入居ということで、非常に注目されるようなテナントの誘致に成功しました。これは、ダウンタイムはゼロで新規テナントを獲得できており、立地の良さと戦略的リーシングで、我々が狙った通りのテナントを誘致できた事例です。

続いて15頁は、その他いちごの心築技術を使った内部成長の創出事例です。今回は、専有部というより、共用部を中心にリニューアルを行いました。テナントの満足度の向上を図るとともに、共用部にLEDを導入して環境配慮とコスト圧縮を追求しております。

16頁は資産の入替です。ハイライトでも申し上げましたが、今期については3物件の取得、1物件の売却を行っております。これは、いちごオフィスは継続的に行っておりまして、この入替によってしっかりと資産規模の向上、分配金の向上、NOIの向上を果たしております。更に、いちごオフィスが一部出資しているブリッジファンドが2物件あり、ブリッジファンドがあることにより、機動的な対応が可能になりますので、こうしたことも有効に
活用していきたいと思っております。

次の18頁は、いちごオフィスが過去最高益を達成する主な要因となりました、いちご池之端ビルの売却です。これは、いちごグループの価値創造事例として挙げております。ご存じの通り、不動産は、いつも適正価格で取引される訳ではありません。ですので、絶好の取得タイミングと、絶好の売却タイミング、これをしっかりと果たせるか、これを図るのは非常に難しいということで、今回に事例は、これが非常に上手くいった事例として紹介しております。先ず、池之端ビル、取得好機がありました。記載にありますように、外資系企業の不動産事業撤退というところで、必ず売却する、しかも時間が限られているという状況でした。ただ、リートは取得についての機動性で劣るというところと、売主もリートが必ず取得できるかという確実性が不足しているところがあり、どうしても優先順位が劣後してしまうというところがありましたが、スポンサーがブリッジ機能を発揮して、スポンサーが取得しました。その後1年弱でリートが資金調達の目途をつけ、取得しております。取得価格5,130百万円、鑑定評価額が5,220百万円、この時点で含み益が90百万円ほどありました。その後6年かけて価値向上を行い、不動産マーケットが安定していたということもありますが、含み益が約5億という5倍以上の含み益ということで、価値向上を果たしております。

鑑定評価額の倍近くの価格で売却するということは、本当に難しい状況でした。買主とは3年間に亘って交渉、コミュニケーションを取りました。私共は、スポンサーサポートによるブリッジファンドでありましたので、代替物件はしっかりあるというところと、できればこの池之端ビルは、中長期的に保有していきたいという思いがあり、粘り強い交渉を実施しておりました。当然売主からは鑑定評価ぐらいの目線で来ていたのですが、その後60億円、70億円という交渉経緯もありました。通常であればこの段階で、代替物件があれば売却することになるかもしれませんが、我々はもっとこのビルには価値があるということで、その価値を買主に説明して価格を106億円まで引き上げてもらい、当然買主の都合、取得できるタイミングありましたが、約3年かけて約倍という価格で売却することができました。今回、絶好の取得、売却のタイミングを捉えた良い事例としてここに記載しております。売却した物件は、大幅な売却益の103百万円以外は分配致します。更に、原価の部分についてはすぐに再投資と言いうことで、博多の2物件を取得しております。

次の18頁は、今期取得した3物件、名古屋のいちご丸の内サウスビル、これは外部からの取得です。更にブリッジファンドから博多の2物件を取得しております。エリア分散をしっかり図るということと、アップサイドの有無をしっかり確認し、アップサイドがある物件ということで取得をしております。

20頁はいちごオフィスの環境への取組みです。こちらも着実に進めております。今期においても3件の環境認証を取得しております。神宮前、東五反田、三田です。これにより、環境認証取得ビルは全部で19件、賃貸可能面積比で3割程度とまだ少ないのですが、これからしっかりと増やしていきたいと思っております。更に、いちごオフィスはRE100に加盟しておりますので、新規に取得した物件、2022年10月期以降に取得した4物件についても、既に再生可能エネルギーへの切替えが完了しておりまして、全保有物件で切り替え済みという状況です。

続いて、今後の成長目標というところで、ここからは新本部長に就任しました加茂より説明致します。
加茂です。宜しくお願い致します。

21頁をご覧下さい。先ず、いちごオフィスリートの今までの軌跡を見て頂きたいと思います。我々はトータルリターンという指標を重視していきたいと思っております。トータルリターンとは、今までの累積の分配金と投資口の上昇、このトータルの利益が、どれくらいのリターンを生み出しているかを表した数字になります。こちらを見て頂きますと、いちごオフィス上場来、10年、3年、1年、これは決算期の4月28日を基準にしているものですが、いずれも東証リート指数の平均リターンを上回ってきております。これは、我々がしっかりとした投資主地価値の向上に向けた運用を、継続できた証だと思っておりまして、基本的には、いままでの我々の運用をこれからも継続して、より加速させていきたいと思っています。

我々は、特に中長期のリターンを重視しておりますので、ここ10年、上場来8.6%、8.7%というリターンを出しております。この平均8%以上のリターン、これを目標として運用していきたいと思っております。
22頁をご覧下さい。投資主の最大化に向けて何をするかですが、心築による価値創造ですが、これは、後ほどAppendixでも紹介しますが、これまで我々がやってきた運用を継続し、より加速させていくということです。これによって、不動産は色んな外部環境のマーケットがありますが、これらに依らず投資主の価値を上げていく、我々のしっかりとした運用で投資主価値を上げていく、ここに注力をしていきたいと思います。次に、投資主価値の最大化に資する積極的な財務施策と書いております。こちらは、配当積立金があるのと、あとは自己投資口の取得、これは2021年に一度しか実施しておらず、これついては、今後しっかりとした心築による価値創造によるCashを場合によっては、当然取得のタイミング等色んな事があると思いますが、場合によっては自己投資口の取得もやっていきたいと思っております。次にスポンサーパイプラインの有効活用ですが、先ほど池之端の例でもありましたように、我々は引き続き、しっかりスポンサーからまだまだ成長余力が高い物件を買って、そこはスポンサーの全面的なバックアップがあるということになりますので、しっかりそれを心築し、分配金、NAVを上げていくということです。非常にシンプルですが、今まで我々がやってきた運用を、より継続し、加速していくことを果たしていきたいと思っています。

次の頁に、代表的な我々が行ってきた運用の例がありますので、東池袋ビルを紹介させて下さい。池袋は、どちらかというと2~30坪程度の面積でのテナントのニーズが多かったのですが、より小振りなビルが多く、2~30坪のビルだが共用部がない物件が多かったマーケットです。そこで、我々は160坪の面積を分割して、実際これは専有面積、賃貸面積を30坪ぐらい減らし、ラウンジを設置してテナントのニーズに応えたうえで分割しました。これにより、面積は20%程減ったのですが、賃料としては6割ほど上がっています。こうした我々の運用力、これを今後より積極的に展開していきたいと思っています。もう一つの例として内神田があります。この取り組みも大分昔からやっていますが、レイアウト・オフィスと名付けておりまして、これはテナントの専用部に内装投資をして、場合によっては什器・備品を置いて、しっかりテナントの満足度を上げていくという取り組みです。こちらも賃料単価が、16,500円が23,000円近くまで上がったという事例でして,こうしたレイアウト・オフィスの取組みも今後加速をさせ、こうした運用をしっかりと加速することで、期待に応えていきたいと思っております。

私(加茂本部長)からは、以上です。
決算説明書に戻り、私(岩井社長)から説明致します。向こう1年間の業績予想です。
25頁をご覧下さい。23年10月期の業績予想です。前期業績との比較を記載しております。前期の業績と比較しますと、譲渡益の剥落により、分配金が大幅に減少しております。ただ、前期の決算説明の時に既に23年10月期の予想を申し上げておりますが、その時の予想よりは、改善されております。一口当たり分配金は、予想では1,916円でしたが、今回は2,015円で、5%程の譲渡なっております。主な要因は、物件取得です。2023年4月に取得した3物件、うち2物件が業績予想に織り込まれていませんでしたので、その上振れが主な要因となります。賃料減少の要因は、先ほど申し上げました、いちご栄ビルの減少です。テナント入替によって賃料収入が減少しております。2023年10月期については、一口当たり分配金2,015円と想定しております。
次に2024年4月期の業績予想です。こちらについては、テナントの入替、既に確定しているテナントの解約もありますし、テナントの入替を想定して稼働率は96.4%ということで、前期より若干落ちるという想定です。ここは、まだ先の期でもあり、保守的な想定としております。その結果、一口当たり分配金は、2,059円と想定しております。
私からの決算の説明は以上となります。