大江戸温泉リート投資法人 2022年11月期決算概概要

大江戸温泉リート投資法人
2022年11月期(第13期)決算動画説明書
○動画   https://www.irwebcasting.com/20230123/3/7ca22b4ecd/mov/main/index.html
○資料
https://oom-reit.com/file/ir_library_term-0307174559a216bd26882a872be9474d34542855.pdf
○説明者 大江戸温泉アセットマネジメント株式会社 代表取締役社長 桐原 健
○説明 
2022年11月期の決算説明を始めます。
4頁をご覧下さい。コロナ禍が継続する中、テナントであるスポンサーの状況は改善しつつあります。しかしながら、未だ、コロナ前には戻らない中で、ホテルセクターが受ける資金調達環境の厳しさも継続しております。当投資法人については、物件売却や賃料減額等の動きがある中で、一口当たりの分配金は、2022年11月期は、前期比117円マイナスの1,404円とさせて頂きました。これは、前期比でマイナスですが、昨年11月15日に公表した予想に比べますと、前期比+38円の1,442円、2023年11月期も予想については、前期比118円マイナスの1,324円とさせて頂きました。残念ながらコロナ危機が始まった2020年以降、分配金が右肩下がりとなっています。変動賃料の剥落、借入金コストの増加、昨年11月、今年2月の2物件売却となり、この減配の要因は、ほぼ全てコロナ禍によるものと思います。With Corona、After Coronaが少しずつ見えてきて、中長期的にはテナントの回復と、成長の再開とともに本投資法人の資金調達環境の改善を図れれば、再びAUMの拡大とDPU増加の軌道に戻ることが出来ると考えております。又、環境の回復を待つだけではなく、主体的なアクションをすべく、スポンサーやスポンサー株主と検討に入っております。
5頁をご覧下さい。分配金の増減要因を述べさせて頂きます。2022年11月期は、後で述べます半年間のテナント賃料減額分を、かもしか荘と城崎の一部売却による売却益でカバーしています。2023年5月期は、物件売却による賃料減少を、城崎の残り持分の売却でカバーしています。2023年11月期は、売却分の剥落を賃料減額期間終了による賃料収入増でカバーしております。


6頁をご覧下さい。上場以来の一口当たり分配金の推移です。残念ながらコロナ危機が始まった2020年3月以降の稼働率低下が反映される2020年11月期から、一口当たり300円から400円前後を占めていた変動賃料の剥落に伴い、分配金水準が大きく低下しました。その後も2021年11月期は、借入金の短期化と有担保化に伴う金融コストの増加、更に、2022年5月期の長崎売却、2022年11月期および2023年5月期の2期に亘るかもしか荘と城崎の売却により、巡航水準が低下しておりますが、その要因はほぼ全てコロナ禍の影響によるものと言っても差し支えないかと思います。テナントである大江戸温泉物語グループの状況は、足元、コロナ禍からの回復を見せており、それに伴う変動賃料の復活や、資金 調達条件の改善が図れれば、再びEPU増加への軌道に戻ることが出来ると考えており、それに向けての主体的なアクションについても検討していきたいと考えています。


7頁をご覧下さい。ローンスターをスポンサー新株主に迎えて、大きな動きがありました。そのうち、物件売却と賃料減額について説明致します。借換えリスクの解消やポートフォリオの多様化等を目的とする、新規物件取得のための手元資金確保のため、かもしか荘と城崎の2物件の売却を決定しました。売却価格の合計は3,777百万円となり、売却に伴う期限前弁済を差し引いて、20億円強の手元資金を確保することとなり、LTVも2023年5月期末には28.3%まで低下します。同時に、テナントである大江戸温泉物語グループの財務健全性の確保、既存施設のバリューアップ投資の実現を目的に、2022年9月から6か月に亘り、固定賃料を50%、総額520百万円の免除を決定しました。この賃料減額の影響は、22年11月と23年5月期の2期に分かれて発生します。物件譲渡を2期に分けて実施することで、売却益と賃料減額を相殺させ、分配金への影響をコントロールしています。又、売却価格から期限前弁済を控除した手元資金は、手元留保を前提としています。そのため、分配金水準が一時的に減少する見通しとなっていますが、持続的運営のためやむを得ない措置であり、何卒ご理解頂きたくお願い申し上げます。

8頁をご覧下さい。こちらは売却の概要になります。説明は割愛致します。
9頁をご覧下さい。引き続きコロナ禍の影響は受けておりますが、全国旅行支援等の影響により、各指標は回復しています。当期の運営物件の稼働率は72.8%となり、11月単月では、稼働率84.9%まで上がり、コロナ前の稼働率にかなり近づいております。ADRについては、キャンペーン等のサポートを生かし、コロナ禍以降も安定した水準を維持して、当期は31,932円となっています。

10頁をご覧下さい。ホテル業界における稼働率は、2021年春以降、小さい波を繰り返しながらも確実に回復基調にあります。全国旅行支援などの補助金政策等に頼るものもあり、自立的な本格回復まであと一息と言ったところでしょうか。しかしながら、グラフにありますように、他のセクターと比較して、当投資法人の施設は、国内近隣需要を捉えるレベルであり、比較的優位にあると言えます。インバウンド再開の呼びかけにより、更なる回復を目指します。
11頁をご覧下さい。コロナ前の水準まで稼働率は回復してはおりませんが、値下げに依存した集客ではなく、テナントによるブランド力維持の努力に加え、全国旅行支援キャンペーンのサポートもあり、ADRは継続して確保できております。With Corona、After Coronaにより、今後も迅急の改善傾向に期待しています。HPRと稼働率は、コロナ前まで回復しておりませんが、こちらは今後の伸びしろと考えています。

12頁をご覧下さい。現在、スポンサーである大江戸温泉は、高単価シリーズであるTAOYAシリーズと、中単価シリーズである大江戸温泉プレミアムシリーズとして商品基準を定め、その基準を満たすことで宿泊料金の向上を図っております。又、スポンサー株主の交代により、新店投資も積極的に検討しております。
13頁をご覧下さい。スポンサーの企業努力により、温泉宿・ホテル総選挙2022にて、リゾートホテル部門とスポーツレジャー部門の2部門において、1位、2位を獲得することが出来ました。

決算報告については、前述の通りですので、説明を割愛致します。
続きまして、成長戦略について説明致します。20頁をご覧下さい。従来の投資対象である余暇活用型施設に加え、寮やシニア住宅などのアコモデーション施設も対象とする規約の変更を行いたいと考えています。これは、今までを確保しつつ、アコモデーション施設を組み入れることで、リスク分散、収益の安定性を高めることを目的としています。スケジュールとしては、2月27日開催の臨時の投資主総会で起案し、皆様のご理解を頂けましたら早期にAUMを拡大してまいりたいと考えています。
21頁をご覧下さい。大都市圏、政令指定都市の人口転入超過数が安定しておりますので、安定的な運用が見込めるアコモデーション施設を付加することで、当リートの安定性の向上を目指していきます。

22頁をご覧下さい。こちらは、大江戸温泉物語ホテル&リゾーツのスポンサーでありますローンスターグループの紹介です。記載の通り、2000年より日本において本格的な不動産への投資活動を行っています。
23頁をご覧下さい。今後のテナントの業績回復と更なる成長を睨み、新賃料体系に移行する協定書を締結しました。テナントである大江戸温泉物語グループの事業計画において、物件ごとに定めたGOPを達成した施設から移行するもので、移行後の変動賃料は、現行に比べて構成費を高くすることで、賃料収入増額の可能性を更に高めます。更に、テナントの事業計画上の想定を上回るような、一定以上の業績が実現したような場合は、その利益の増加分を享受できる変動賃料を追加することで、コロナ危機の反転や宿泊温泉需要の再拡大に備えることとしました。

24頁をご覧下さい。こちらは先ほど説明しました新賃料体系のイメージ図となります。縦軸が賃料総額、横軸がGOPで、バリューアップ対象施設がある伊勢志摩、鬼怒川観光が左側、それ以外の施設が右の図になります。いずれも考え方は同じで、現時点のGOP水準は、現行の変動賃料発生時GOPより左に位置しています。今後は、稼働率が回復すれば、GOPが右に移動し、変動賃料発生GOPを達成すると変動賃料が発生します。その後更にGOPが上昇し、ターゲットGOPに達すると、新賃料体系に移行します。そして、その時点の賃料総額を基に、予め定めた固定変動割合に総賃料を分けるというものです。GOPがターゲットGOPを越えて更に上昇すると変動賃料Ⅱが発生し、更なるアップサイドを享受できる仕組みとなっています。

25頁をご覧下さい。借入金の状況ですが、コロナ禍の影響と物件売却による期限前弁済の影響で、借入金の減少、短期化しております。物件売却に伴う期限前弁済も加わり、前期比で14億円ほどマイナスの10,389百万円となっています。又、返済日は。2月末、5月末となっています。
26頁をご覧下さい。借入金は短期化し、融資関連コストは増加傾向ですが、LTVは大きく低下しており、財務指標は継続して健全な状況です。
ここまでご清聴有難うございました。
コロナ禍の影響により、このところ分配金の低下基調に関しても、改めてお詫びを申し上げます。スポンサーに新株主を迎えて、様々な施策を検討し、具体的に動き始めました。今後も、新たな計画が固まりましたら報告させて頂きます。マーケット環境は徐々に回復を見せておりますので、当リートもAUM拡大、分配金向上に努めてまいります。
以上を持ちまして決算説明を終了させて頂きます。有難うございました。