スターアジア不動産投資法人 2023年1月期決算概要

スターアジア不動産投資法人
2023年1月期(第14期)決算動画説明書
○動画   https://net-presentations.com/3468/20230315/hsa874gi/
○資料   
https://starasia-reit.com/file/ir_library_term-4df52d2077f52751f951781761b3b0bc01266847.pdf
○説明者 スターアジア不動産投資法人 執行役員 兼
     スターアジア投資顧問株式会社 代表取締役社長 加藤 篤志
○説明 
スターアジア不動産投資法人の23年1月期(第14期)の決算の概要、ポートフォリオの運用状況、2023年7月期以降の取組みについて説明致します。
3頁をご覧下さい。左側に第14期の実績をご覧頂けます。予想対比の一口当たり分配金は、
1,467円の予想に対して1.0%増、15円プラスの1,491円としております。これは、当初見込んでいなかったホテルの変動賃料、約29百万円を上乗せして分配させて頂くものです。頁中ほどには、第15期と第16期の予想を記載しております。一口当たり分配金、第15期は、船橋ハイテクパーク工場Ⅱの売却益を含めて1,552円、第16期はアーバンパーク護国寺の売却益を含めて1,513円と予想しております。又、第15期、第16期はポートフォリオ強化期間と位置付けており、手元資金を内部成長実現のために、戦略的に投資、投下していこうと考えているところです。

1つ目としては、シュロアモール筑紫野へのスーパーマーケットの誘致、こちらに投資をしていきたいと考えています。現時点では具体的な名称は申し上げられませんが、非常に集客力のあるスーパーマーケットであるということはお伝えできると思います。2つ目としては、船橋ハイテクパークⅠの増築、こちらにも振り向けていきたいと思っています。そして、本日新たに、一口当たり分配金ガイダンスを公表しております。これは、一番右側でご覧頂くことが出来ます。戦略的な資産入替えにより、一口当たり分配金の巡航の状況が、ご覧頂け辛くなっていると考えて、ガイダンスを出しているものです。今申し上げました各種の施策を実現させまして、又、現在試算中の資産入替えなどの取組みが実現できれば、私共はできると確信しておりますが、巡航分配金は1,500円に届くと考えております。これを、一口当たり分配金のガイダンスとして、公表させて頂いたものです。

4頁にお進み下さい。分配金のベースとなりますポートフォリオの状況を説明致します。本日公表の、アーバンパーク護国寺の売却、HAKUSAN HOUSEの優先出資証券の取得、これは現時点では優先交渉権ですが、取得の蓋然性は高いと考えています。当面の戦略的なコーポレートアクション後の状況が、一番右側にご覧頂けます。このポートフォリオと現在検討中の幾つかの施策、これらを合わせて、一口当たり分配金1,500円を目指してまいります。

それでは、11頁で、第14期の運用状況について説明致します。11頁では、稼働率の状況をご覧頂けます。物流施設の稼働率が上昇していることが、お分かりいただけますし、住宅については、安定的に推移していることがご覧頂けると思います。オフィスは、94.3%の稼働率で14期を終了しておりますが、テナントの動きが活発になってきており、これを上昇させていくことが出来ると確信しております。
12頁をご覧下さい。個別のアセットタイプの状況に移る前に、昨今話題になっていますエネルギーコストの上昇について説明したいと思います。エネルギーコスト、特に電気料金の状況について説明したいと思います。私共は、2022年の5月から対応を開始しております。投資法人から電気料金を請求しておりますテナントに対して、電気料金の請求方法の変更をお願いし、全てのテナントから応諾を頂いています。物件よっては、共用部など投資法人負担の部分がありますので、収支ではマイナスになっています。しかしながら、左下のグラフをご覧頂くとお分り頂けると思いますが、支出に対応する形で収入が増えており、コストの上昇は、概ね吸収できていると考えています。

それでは、個別のアセットタイプごとに運用状況を説明致します。
13頁をご覧下さい。オフィスについては、稼働率は上昇傾向にあると考えています。第13期末(2022年7月末)に93.7%あったものが、第14期末(2023年1月末)には94.3%と増加しています。先程申し上げましたが、足元では潜在テナントの動きが活発になってきており、更に稼働率を上げていくということに手応えを感じております。又、賃料の面でも上昇が確認できています。左上、資格の囲みの中をご覧頂くとお分り頂けると思いますが、新規入居、これは従前のテナントとの対比で、5.2%上昇していることがお分り頂けると思いますし、契約の更新時においても増額を実現しております。賃料ギャップのあるテナントとの更新や、新規の入居、これはテナントの入替えにあたりますが、このタイミングで賃料増額を実現していきたいと考えております。

続いて14頁でも、オフィスの状況を説明しております。先程、新規入居、新規賃料は上昇していると説明しましたが、フリーレントが伸びている訳ではないことを、申し上げたいと思います。左の棒グラフの中に、括弧書きで何ヶ月というのがご覧頂けますが、これが新規入居のフリーレントの期間を表しています。第14期中に入居頂いたテナントについては、平均で2.4ヵ月となっています。それから、これまで課題として挙げておりました、いくつかの物件、これは2つ事例として挙げておりますが、アーバンセンター立川、日本橋浜町パークビル、この2つの物件の稼働率の上昇について説明したいと思いますが、夫々見込みが立ってきたということを、右下に記載しております。こうした新規入居を積み上げていくことで、稼働率の上昇を目指していきたいと考えております。

続いて15頁で、商業施設の状況を説明したいと思います。第14期中は、特に大きなテナントの動きはなく、安定的に推移してまいりました。今後の注力ポイントは、シュロアモール筑紫野におけるスーパーマーケット誘致です。収益増に繋がることは元より、日々の集客力のあるスーパーマーケットの出店により、他のテナントへの波及効果もあると考えています。一旦下がる可能性のある稼働率が、回復してくると考えております。それほど波及効果のあるテナント、スーパーマーケットであると考えています。第16期後半以降の内部成長に期待が持てると考えています。

16頁で住宅の状況を説明致します。住宅の稼働状況は安定的でした。今後も安定的に推移していくと考えております。先ず、第14期中ですが、平均で97%以上の稼働率を維持しています。シングルタイプの住戸では、賃料の調整がありましたが、住宅ポートフォリオ全体では、ファミリータイプ住宅の賃料が上昇して、月額1,391,600円の増額を実現しております。働き方の変化に伴い、広めの住宅が求められるようになり、保有している住宅が、それにマッチしていることから、需給がタイトで、賃料が上昇していると考えています。アーバンパーク護国寺の売却について発表していますが、シングルタイプ住宅の売却を決定していますので、住宅ポートフォリオ全体としては、賃料の上昇傾向は継続するものと考えております。
次に17頁で、物流施設の状況を説明致します。第14期については、空室の状況が継続しておりましたオフィス床、一つの物件にはオフィス床が併設されておりますが、このオフィス床に新規テナントを誘致できたということが、大きく挙げられると思います。稼働率は97.8%、これは物流施設全体の稼働率ですが、これが98.6%に上昇しております。第14期中には、契約の更新や再契約というものがなく、安定的な稼働が継続しておりました。第15期に入りまして、これは2月に公表していますが、船橋ハイテクパーク工場Ⅱの売却を実現しております。自社で活用頂く買い手に売却し、メザニンローン債権との入替えを実行しました。第15期以降の特出すべき注目のポイントについて説明致しますが、冒頭で説明しました、船橋ハイテクパーク工場Ⅰの増築です。既に賃貸借契約の変更予約契約を締結しておりますし、確認申請も下りており、増築に向けて確実に進捗させていることを、申し上げたいと思います。これが完工した暁には、第16期後半からになりますが、内部成長に貢献すると考えております。

18頁はホテルの状況です。テナントの営業の状況は、コロナ前にまで回復してきていると言えると思います。左下RevPARの推移のグラフから、回復状況を確認できるかと思います。冒頭で申し上げましたが、当初見込んでいなかった変動賃料、約29百万円を受領できて、これを当初予想の分配金に上乗せして、分配する予定です。国内旅行需要はリベンジ商品の一面もあると考えており、保守的に第15期、第16期の賃料を読んでおりますが、これは、上振れする可能性が大と考えており、期待しているところです。

19頁は財務の状況です。19頁では借入れの状況をご覧頂けますが、当リートの基本方針としては、LTV水準の維持、借入の長期化、金利の固定化を図ることとしております。3月14日に、2月に仮換えました9,790百万円の借入れの、金利に固定化を実行しております。これにより、固定化比率は95.1%となっており、金利の上昇リスクに備えていると言えます。総資産LTVは、前期末46.3%から46.4%とほぼ同水準を維持していると言えるかと思います。第14期中には公募増資と新規の借入れも行っておりますが、LTVの水準は維持している状態です。今後も、基本方針であるLTV水準の維持、借入の長期化、金利の固定金利を堅持しつつ、分配金の維持。向上に努めてまいりたいと思っています。

それでは、資本的支出について説明致しますので、20頁をご覧下さい。これまで、資産運用会社のサステナビリティ推進部のコントロールにより、適切な支出を行ってまいりました。資本的支出の額についても、適切にコントロールできていると思っています。20頁のグラフでは、第15期と第16期、これは予想の数字になりますが、減価償却を超える資本的支出が予算化されていることがお分り頂けると思います。通常期に掛かります資本的支出に加えて、内部成長に直結する戦略的資本的支出を予定していることから、このような形になっています。今申し上げました戦略的資本的支出というのはシュロアモール筑紫野のスーパーマーケットの誘致、船橋ハイテクパーク工場Ⅰの増築、これらを含んでおります。

では、それをどうやって上げていくのかについて説明したいと思いますので、23頁、24頁をご覧下さい。中期計画達成に向けた一環として、資産入替えも積極的、且つ、計画的に実行していきたいと思っています。今回の資産入替えの狙いについては、2つポイントとして挙げられると思います。先ず1つ目、これは常に考えておりますが、売却益の実現により、分配金の増額です。2つ目としては、内部留保の活用先として成長投資へ振り向けるというものです。先程申し上げましたように、第15期、第16期はポートフォリオの強化期間と位置付けております。成長投資というのは、ポートフォリオ強化に振り向けるという意味を込めております。そして、入替対象としては、メザニンローン債権であり、学生専用レジデンスの対象とした裏付け資産の優先出資証券であると、こちらはまだ決定した訳ではありませんが、取得の蓋然性が高いというのは申し上げた通りです。これらは、正にスターアジア投資法人らしい資産入替えと考えております。

25頁をご覧下さい。第15期、第16期はポートフォリオ強化の期間と位置付けており、資産入替えにより売却益を実現し、分配金を上乗せしたうえで、戦略的CAPEX、資本的支出として、投資、投下しようと考えております。これにより、第17期以降、第16期の後半以降でしょうか、第17期以降の内部成長が達成できると考えております。

26頁をご覧下さい。外部成長について説明しております。外部成長については、スターアジアグループのサポートを活用することが、大きな柱になると考えております。なかでも、現在運用中の資産の54%を占めますホテルは、今後の収益増が期待でき、取得を検討したい物件群と考えております。又、前回PO、これは2022年8月に実行したものですが、公募増資の際に取得した物件は、全て資産運用会社の独自のネットワークを活用したものでした。このネットワークも活用して、外部成長を実現していきたいと考えております。

30頁をご覧下さい。最後にESGに関連する取り組みについて説明したいと思います。第14期も、ESGに関する取り組みを継続・強化しています。その一環として、GRESBリアルエステイト評価に、昨年に続き参加し、昨年と同じ3—Starsとグリーンスターを獲得しています。今後も環境に配慮した施策の取組みを初め、地域社会への貢献の積極化、ガバナンスの一層の強化など、取り組んでまいりたいと考えております。今後も、投資主利益の最大化を目指した運用を展開してまいります。今後も、スターアジア不動産投資法人にご注目頂きますように、お願い申し上げます。以上で、説明を終わります。有難うございました。