イオンリート投資法人 2022年1月期決算概要


イオンリート投資法人
2022年1月期(第18期)決算説明 動画配信説明書
動画 https://www.net-presentations.com/3292/20220323/sehauy/
資料 
https://www.aeon-jreit.co.jp/file/ir_library_term-beca565a3d132b8ba624d1098151e15989f51ce0.pdf
説明者 イオン・リートマネジメント株式会社 代表取締役社長 関 延明
説明
資料に沿って決算説明をさせて頂きます。
6頁をご覧下さい。今期のハイライトになります。第18期の一口当たりの分配金は、
当初予想通り3,315円となっています。運用資産の営業状況についても安定した稼働率で
エンドテナント、売上高も引き続き底堅く推移をしています。又、外部成長や内部成長、
サステナビリティに関する取り組みも、積極的に行いました。
それでは、夫々の詳細について説明させて頂きます。
7頁をご覧下さい。今期の保有物件の運用状況について説明致します。
引き続き、新型コロナウイルス変異株の流行状況により、感染者数が大きく増減しており
ますが、保有物件においては、各店舗を中心に感染防止の取り組みをして、営業を続けて
おります。又、マスターリース賃料は計画比100%を確保、エンドテナント売上高も、
コロナ前の一昨年と比較し、80%を下限として底堅く推移しております。第18期の前半で
見ると、昨年夏ごろのデルタ株流行時には、緊急事態宣言の発出もあり、21年8月から
10月の国内保有物件のエンドテナント売上高は、前年対比で93%となりました。その後、
感染者数が落ち着き、21年11月から今年1月のエンドテナント売上高は、前年と比較を
して、100%を超える水準に回復しています。今年に入り、オミクロン株の流行で、
感染者数が大きく増加していますが、対策も施されておりますので、緩やかに改善すると
考えております。
8頁を参照願います。18期の決算概要となります。一口当たりの分配金は3,315円と
なっており、昨年8月に取得した4物件の収益が、大きく寄与しております。そのほか、
予想との差異、前期実績との差異について右側に記載をしております。
続いて9頁、一口当たりの分配金である3,315円の予実差異の要因や内訳について説明
させて頂きます。今期から定期借地権付建物であるイオンモール新小松の取得により、
借地権償却などの計上を開始しました。これに伴い影響規模が小さいため、重要性がない
ものとして、これまで取得時から未計上としていた保有3物件の過去の借地権償却などを
営業外費用として一括計上しました。これらは、予定通り配当準備積立金を活用しています。
これに加え、10月に発生した千葉県北西部を震源とする地震被害により、損失もあり
ましたが、この部分についても配当準備積立金を活用しました。最後に運用によるファンド
コストの削減分を踏まえ、当初公表の通り3,315円となりました。尚、本件の地震被害に
よる保険金は19期に受け取る予定であり、この保険金は改めて配当準備積立金に積み
立てる予定となっております。定期借地権物件への対応については、償却などに関わる費用
計上に対し、引き続き配当準備積立金を活用します。この積立金の残高が無くなった
場合には会計上の処理において、一時差異等調整引当額を活用する予定でございます
これにより、定期借地権物件の取得においても、普通借地権物件と同じように、分配金に
資する利回りを確保することが可能となります。いずれもイオンリートの強みである
分配金の安定性を、より確保していくための施策の一環と、お考え頂きたいと思います。
10頁をご覧下さい。新規取得資産について記載しております。
今期における外部成長ですが、昨年8月に4物件、合計で500億円を超える物件を取得
しました。いずれの物件も地域社会の生活インフラ資産であり、安定した収益が長期に亘り
期待できる商業施設となっています。
イオンリートでは、物件の競争力強化、及び、機能維持・向上のための投資を活性化投資と
呼んでいます。いずれも施設にとって重要な投資であり、マスターレッシーと協議しながら、
物件の競争力を高め、賃料増額による内部成長を実現してまいりました。今期の取り組み
事例を紹介します。
11頁をご覧下さい。イオン上田SCでは外壁の塗装工事を行いました。
この活性化工事は、2020年10月の物件取得時において、マスターレッシーである
イオンリテールと事前に協議をしていたものとなります。環境配慮型の塗料を使用し、物件
イメージの向上だけでなく、防水面などの機能も強化しています。この工事では、
2億7,100万円の投資に対し、年間で1,700万円の賃料増額に繋がりました。
続いて、イオンモール鈴鹿の活性化投資です。12頁を参照下さい。当物件については、
前期より店舗リニューアルを行っています。前期は左側に記載の通り、後方施設を移設し、
そのスペースに新しい専門店テナントが入りました。今期については右側の通り、催事、
休憩スペースとして使用していたスペースを食物販ゾーンに変更し、4つの魅力的な
テナントを誘致、集客力向上を目指しています。これにより、リートとしては6,300万円の
投資に対し、年間500万円の賃料増額に繋がっています。
今後もこのような店舗の競争力強化や、機能面での維持・向上に繋がる活性化投資を
行っていきたいと考えています。
13頁をご覧下さい。従前よりイオンリートは調達手段の多様化、借入期間の長期化を推進
しています。2021年のリファイナンスにおいても、この方針に沿って取引金融機関は
前期に比べ、2行増加、期末時点での残存期間は、それまでと比較し長期化を実現して
います。続いて国内の物件に付保している地震保険についてですが、免責金額の見直しを
行ないました。これまで免責金額は、1つの事故に対して1億円でしたが、変更後はイオン
レイクタウンmori、kazeについては3千万円、その他の物件については5千万円として
います。これは、比較的大きな地震が続いている中、突発的な分配金の押し下げリスクを
低減するために行ったものです。
14頁をご覧下さい。昨今重要性が高まっているサステナビリティについてですが、今期は
イオンリートのマテリアリティ14課題を特定し、そのうち8課題を優先対応テーマと
整理致しました。マテリアリティの詳細については左側、優先対応テーマは右側に記載の
通りです。今後は、優先対応テーマの具体的施策や、数値目標であるKPIの設定を社内で
進め、しかるべきタイミングで公表したいと思います。
15頁をご覧下さい。マテリアリティ設定のほか、今期は更なるサステナビリティへの
取り組み推進の1歩としてWeb-Siteをリニューアルしております。更新個所の1例と
してはマテリアリティの公開、開示情報の拡充、イニシアティブへの賛同があります。
イオンリートでは昨年12月にTCFDへの賛同を表明致しました。今後はTCFDに沿った
情報開示に向け内容の整備を進めてまいります。
続いて第19期の業績予想となります。16頁をご覧下さい。
一口当たり分配金は3,270円を見込んでおり、これまでの予想から増減はありません。又、決算発表と同時に、期限前返済を行うための借入金の条件決定について公表しました。今回
決定した金利については、影響が軽微なため、予想には織り込んでいません。尚、2021年
10月に発生した千葉県北西部を震源とした地震被害による保険金は、第19期中に受領
する予定でございます。当該受取保険金は、配当準備積立金へ再度積み立てを行う予定で
あります。又、定期借地権付建物であるイオンモール新小松の取得により、第18期より
開始した借地権償却などの計上分については、配当準備積立金の取り崩しを行います。
次に第20期の業績予想ですが、17頁をご覧下さい。一口当たり分配金は、3,270円を
見込んでおります。借地権償却については、継続して配当準備積立金の取り崩しを想定して
います。
18頁をご覧下さい。従前より掲げている巡航分配金の目標3,300円につきまして、
当決算発表時点において3,270円と昨年8月の物件取得により達成の確度が高まって
まいりました。又、達成時期を定めていない資産規模目標についても4,470億円と、目標で
ある5,000億円に近付きつつあります。尚、過去1年分の実績を基準としたFree-Cash-
Flowは78億円あり、これを活用した様々な施策についての分配金シミュレーションを
お示ししておりますので、こちらもお時間がある時にご覧頂きたいと思います。
19頁をご覧下さい。中期目標に対する進捗、及び今後について説明致します。
3年前の発表時に公表した中期目標については、達成が見えるところまで来ています。
中期目標掲載以降、新型コロナ感染症の流行など外部環境が大きく変わりました。しかし、
それでもイオンリートの強みである豊富なパイプラインや、潤沢なFree-Cash-Flowを活用した物件取得をドライバーとして、順調に成長を続けています。又、保有物件の活性化投資
による賃料増額を実現するだけでなく、サステナビリティへの取り組みも積極的に推進
しており、GRESBの評価も5スターを継続して取得しております。現在の外部環境は新型
コロナ感染症だけでなく、金利の上昇、ウクライナ情勢や原油高によるコストプッシュ型の
インフレなどより一層不透明な状況になっています。新たな中期目標は、このような外部
環境を踏まえ、しかるべきタイミングで公表させて頂きたいと考えております。
最後になりますが、外部環境は、日々大きく変化をしております。そのような中において、
イオンリートにとって重要なことは、地域社会に支持され続ける生活インフラ資産の取得
や機動的な物件管理、適切なタイミングでの投資主価値向上に繋がるCash Management
などを通じた、安定した運用に努めることだと考えています。
以上で私からの説明を終了致します。有難うございました。