東海道リート投資法人 2023年7月期決算概要

東海道リート投資法人
2023年7月期(第4期)決算動画説明書
○動画  https://www.net-presentations.com/2989/20230915/vnone0122/
○説明資料
https://www.tokaido-reit.co.jp/file/ir_library_term-5309c01242d48faee065d0d38e358f0598a419eb.pdf
○説明者 東海道リート・マネジメント株式会社 代表取締役社長 加藤 貴将
○説明 
9月15日に公表しました第4期(2023年7月期)決算説明会資料に基づき説明させて頂きます。
先ずは、改めまして東海道リート投資法人のエクイティストーリーについて説明致します。4頁をご覧下さい。東海道リート投資法人は、右の図の青線で囲われた東海道地域を投資対象としています。左下のグラフの通り、東海道地域等は、日本の製造品出荷額の上位9県のうち8県を要する日本を代表する産業地域です。このような製造業の強い地域を投資対象エリアとしており、このエリアにある不動産は、この産業の強さを背景に安定した運用が可能であると考えております。
5頁ご覧下さい。東海道地域等の中でも日本を代表する産業地域が、県を跨いで広がる静岡県、愛知県、三重県の3県を重点投資エリアとしています。このエリアには、産業集積と人口集積が進んでおり、魅力的な不動産への投資が可能であると考えています。

6頁をご覧下さい。投資対象地域は、東海道地域等に90%以上を、静岡核とする産業地域に対して60%以上を投資することとしております。主な用途対象は、産業インフラアセット、生活インフラアセットで、夫々25%以上として安定的なポートフォリオを構築致します。この地域のアセットの魅力としては3点、産業地域の持続的な強い経済を背景としたアセットであること、強い経済に裏付けられた優良なテナントであること、不動産価格変動リスクが相対的に低い投資エリアであることが挙げられます。
続いて7頁以降が今回の決算ハイライトとなります。

8頁をご覧下さい。2023年2月に実施した第1回公募増資の概要になります。安定した投資口価格を背景に、プレミアムの状態での実施となり、国内募集で72億円弱のエクイティ の調達を行いました。これらの資金をもとに、セントレアロジスティクスセンターと清水町 配送・販売センターの2物件を取得しています。

9頁をご覧下さい。IPO時からのポートフォリオの特徴の変化を示しています。資産規模は左のIPO時303億円から、右の451.9億万円へと約1.5倍に成長しました。
その一方で、ポートフォリオ構成は、生活インフラアセット51.5%、産業インフラアセット 48.5%と概ね半々程度のバランスとなりました。又、物流、住宅、底地のポートフォリオに占める割合が84.5%と高い比率を維持しており、 ポートフォリオの安定性を維持しつつ外部成長できました。

10頁をご覧下さい。こちらが第4期の決算の纏めになります。第4期の一口当たり分配金は、第3期に対し+131円の3,342円となります。公表済みの予想に対しては、+22円となります。第4期末の一口当たりのNAVは、公募増資の結果112,984 円となります。第4期中の外部成長においては、セントレアロジティクスセンター、清水町配送・販売センターを取得しました。その他本日公表の通り、松阪ロジスティクスセンターの隣地での新規開発案件について、優先交渉権を取得しております。内部成長では、期末稼働率99.2%、期中稼働率が99.4%と安定稼働を維持しています。財務戦略面では、公募増資を経て、レンダー フォーメーションの拡充を図ることができました。有利子負債総額234億円で、残存期間は2.7年、前期比0.9年の長期化となりました。今後も戦略的な長期化、返済期限の分散化の進展を目指してまいります。又、総資産LTVは46.8%となり、引き続き40から50%の範囲でコントロールしていく方針です。

11頁をご覧下さい。左側が第4期予想との対比、右側が第4期実績について第3期実績との比較になります。営業収益では、新規物件であるセントレアロジスティクスセンター と、清水町配送・販売センターが寄与しているほか、2022年11月に取得した松坂ロジスティクスセンターの通期寄与により1,616百万円、第3期実績比では469百万円の増収となりました。営業費用については、新規物件の取得による費用の増加により650百万円、第3期実績比で138百万円増加しました。尚、販管費の増加35百万円の主な増加要因は、公募増資の実施によるものです。又、営業外費用では、公募増資と新規物件の取得等により、支払い利息、並びに、融資関連費用が増加しました。以上により、第4期の一口当たり分配金は、第3期比131円増の3,342円と致しました。

12頁をご覧下さい。第5期および第6期の収益予想となります。第5期は、6月に取得した清水町配送・販売センターが通期で寄与することなどにより、営業収益は、全体で1,640百万円、第4期実績対比で24百万円増加致します。営業費用については、物件増加に伴う管理費用の増加のほか、第4期工事予定の一部修繕工事の実施により694百万円と、第4期実績対比で44百万円増加見込みです。営業外費用については、一部借入の分散を図るコストを見込んだ費用増加となっており、これらにより一口当たり分配金は、3,337円を予想しています。次に第6期です。こちらは第5期収益予想との比較です。営業収益については、セントレアロジスティックセンターでの新規テナント契約などにより、1,659百万円と19百万円の増加となる想定です。不動産賃貸事業費用については、第1回公募増資で取得した物件の、公租公課が発生することなどを主な要因として、404百万円と44百万円の増加予定で、営業利益は45百万円減の920百万円を見込んでおります。営業外費用については、借り換えに伴うコストなどを見込み、5百万円減の131百万円を見込んでおります。この結果、一口当たり分配金は3,250円を予想しております。

13頁をご覧下さい。本投資法人の分配金に対する考え方です。本投資法人の分配金については、年換算での巡航分配金について、利益配当のみで6,500円から6,600円の水準を目指して運用を行ってまいります。今後の安定的なDPU拠出に向けた取り組みとして、外部成長、内部成長、財務戦略を下記の通り実施してまいります。
続きまして、第4期取得資産の説明を致します。

15頁をご覧下さい。2023年2月にセントレアロジスティクスセンターを取得しました。本物件は、地域でも希少な高スペックを誇る免震構造の大型マルチテナント型物流施設で、日本を代表する製造業の産業集積と、中京圏の人口集積を背景とする豊富な物流ニーズを取り込む立地です。本物件が所在する常滑市は、陶磁器産業からハイテク化したファインセラミックスまでが集積するほか、近接する三河地域には、自動車産業や鉄鋼業も集積しており、これらを背景にした豊富な賃貸ニーズがあります。本物件は高スペックを誇る大型マルチテナント型物流施設で、大規模ユースは勿論、 区画を小分けした小規模利用にも対応可能であり、豊富なニーズを取り込むことが可能です。本取引はメインスポンサーのブリッジSPCからの取得で、鑑定の利回りは5.0%と魅力的な水準での取引となっています。

続いて17頁をご覧下さい。2023年6月に取得しましたメインスポンサーの開発物件である清水町配送・販売センターの紹介となります。本物件は、静岡県東部の主要都市である沼津市から三島市に広がる産業地域を背景とした、県内随一の人口集積エリアである清水町に立地します。周辺人口は3キロ圏内13万人、5キロ圏内 30万人と高いポテンシャルの優良商圏を有する魅力的なエリアです。ここにヤマダ電機の配送拠点を兼ねた販売拠点を、メインスポンサーのヨシコンが誘致して開発した物件です。長期のリース契約を締結し、安定した運用を見込んでいます。又、本物件の鑑定利回りは6.1%と、魅力的な水準での取引となっております。

次に、ポートフォリオの運用状況について説明致します。20頁をご覧下さい。第3期末に ポートフォリオ全体で99.7%であった稼働率は、第4期末99.2%で着地しました。セントレアロジスティクスセンターに一部解約があり、97.2%となっておりますが、引き続きリーシングに注力してまいります。丸の内エンブルコートについては、7月末は解約が重なるタイミングで93.8%となりましたが、足元では稼働を回復しております。ポートフォリオ全体の賃料坪単価も安定的に推移しています。

21頁以降に個別物件の説明を記載しておりますので、確認頂ければと存じます。
次に財務状況についての説明です。26頁をご覧下さい。主な財務指標は記載の通りです。 有利子負債総額は、第4期での新規物件取得により234億円となりました。平均借入期間 3.9年、平均残存期間は2.7年で、今後も戦略的な長期化、返済期限の分散化の進展を目指してまいります。又、2月に実施した第1回公募増資により、SBI新生銀行と三菱UFJ銀行を新たに招聘し、借入先の分散化が進みました。J-REIT融資への理解が深い2行の参加は、安定した財務基盤が更に進展したと考えております。総資産LTVは46.8%となり、今後も40%から50%の範囲内でコントロールしていく方針に変更はありません。

次に成長戦略です。28頁をご覧下さい。産業インフラアセットおよび生活インフラアセットについて、スポンサー独自ルート、スポンサー開発、スポンサーブリッジSPCおよび運用会社独自ルートのそれぞれの保有資産およびパイプラインを示したものです。今後もスポンサーと対話をしながら、本資産運用会社においても、CRE提案をベースとしたパイプライン作りに主体的に関わっていく予定です。又、メインスポンサーであるヨシコン以外のスポンサーとの連携も、CRE提案を軸に積極的に関与していく予定です。本投資法人は、運用会社独自ルートでも積極的に探索していく方針ですが、更なる成長のため、スポンサーと連携し、多様なルートからの取得を推進していきます。

続いて29頁をご覧下さい。東海道リートの更なる成長のため、これまでのメインスポンサーによる開発の取り組みに加え、サブスポンサーやビジネスパートナーとの協働を含め、  AM会社主導で、更なるパイプライン構築の取り組みを進めてまいります。東海道リートが上場したことにより、おかげさまで、投資エリアの不動産プレイヤーの皆様から、多くの案件情報を頂くことが増えてきております。こういった地域の方々との連携を拡大し、WIN₋WIN関係構築により、更なるパイプライン構築を推進してまいりたいと考えております。

30頁をご覧下さい。本日公表しました松坂ロジスティクセンターの隣地で行われる、開発プロジェクトの優先交渉権取得に関するご案内です。本物件は、2022年に取得した松坂ロジスティクスセンターの安定稼働の実績を背景に、隣地を所有される川崎ホールディングスで新規等の開発を行うもので、本投資法人はこの優先交渉権を取得致します。開発後、一定期間川崎ホールディングスで保有した後に、東海道リート投資法人での取得を検討する予定です。こういった形で地域の方々との関係を深め、更なるパイプライン構築と東海道リートの成長を目指してまいります。

31頁をご覧下さい。IPO時から新規取得資産取得後までのポートフォリオ成長を示しています。IPO時から実現した約150億円の物件取得により、本当社法人の資産規模は約450億円に成長しました。引き続き産業地域において、物件特性や立地など総合的に吟味し、安定性、成長性を備えた物件を確保し、上場時の中期目標である資産規模1,000億円を目指してまいります。

32頁をご覧下さい。パイプライン物件である袋井プロジェクトの紹介です。東京、大阪のほぼ中央に位置する袋井インターに近接した物件です。全体で5万坪のインター前の土地をスポンサーであるヨシコンが取得し、A 、B、C 、3区画に分けて分譲開発を進めています。本投資法人のパイプラインとしてC区画①の11,000坪を想定しており、物流企業のテナント候補を念頭に開発を推進中です。

33頁をご覧下さい。スポンサーによるその他の開発プロジェクトの紹介です。静岡市丸子プロジェクト、豊橋市富士見台プロジェクト、浜松市中区城北プロジェクト、沼津市大岡プロジェクトに加え、今回新たに静岡市恩田原プロジェクト、掛川市プロジェクトを記載しております。本プロジェクトでは、いずれもCREニーズに応じた物流アセットの開発を想定しています。

34頁をご覧下さい。本資料マップは、市町村別の製造品出荷額の分布状況ですが、濃い色の部分は、産業がより集積している地域です。プロットにある東海道リートの保有物件は、いずれも産業集積の濃いエリア近傍に位置しており、豊富なニーズを背景に中長期での安定運用が期待でき、今後もこのような視点を活用しながら投資運用していく方針です。

35頁をご覧下さい。こちらは、資産規模 2,000億円以下の複数用途を組み入れた、J-REITのポートフォリオ構成ですが、本投資法人は、安定した運用が見込める物流、住宅、底地の割合が8割中盤で最も高く、上場来の安定運用を継続することが実現できている理由の一つと考えています。

36頁をご覧下さい。CREニーズを捉えた、パイプラインの進化についてご説明した頁となります。企業の不動産に対するオフバラニーズ、賃貸ニーズを把握して、開発に関与しながら開発された物件を、東海道リートで取得していきたいと考えています。

37頁をご覧下さい。マップのように、本投資法人の投資エリアである東海道地域等には、製造品出荷額等の上位9県のうち8県が含まれており、多様なCREニーズがあると考えています。今後も投資対象地域の産業集積の豊富なニーズを取り込み、成長していく予定です。

39頁をご覧下さい。本投資法人は地域のインフラたるアセットの投資運用をしながら、地域を取り巻くステークホルダーとの連携を通じ、SDGsの達成を含め持続可能な社会を目指します。今後も投資家の皆様のご期待に応えながら、スポンサーやビジネスパートナーとともに、産業地域における CREニーズを掘り起こしつつパイプラインを拡大し、運用会社の独自ルートを活かし、第三者物件の探索も含め、資産規模 1000億円を目指して成長し、投資主価値の向上に努めていきたいと考えております。ご支援のほど、宜しくお願い致します。
以上で説明を終わります。有難うございました。