大和ハウスリート投資法人 2024年2月期決算概要
大和ハウスリート投資法人
2024年2月期(第36期)決算動画説明書
○動画 https://www.net-presentations.com/8984/20240416/4afewpjohy/
○説明資料
https://www.daiwahouse-reit.co.jp/file/term-410bf11ffbf6ffac2de30dc6e90c734358937e65.pdf
○説明者 大和ハウス・アセットマネジメント株式会社 代表取締役社長 土田 耕一
○説明
決算説明書に沿って2024年2月期の運用状況を説明致します。
3頁をご覧ください。2月期決算のハイライトです。一口当たり分配金は5,711円、前期比+68円、予想比+61円となりました。一口当たりのNAVは、鑑定キャップレートが、一部の物件において低下したことで324,802円となり、前期より2,453円増えています。LTVは45.1%と、前期より0.2 ポイント増えておりますが、引き続き安定した財務運営を行っています。ESGについては、TNFDが 9月に発行した最終提言を参照し、自然資本や生物多様性に関する考え方、現状の取り組み内容について、J-REITで初めて情報開示を行いました。又、Dow Jones Sustainability Asia Pacific Indicesの構成銘柄に初めて選定されるなど、外部機関から高い評価を頂いています。
4頁をご覧下さい。ポートフォリオの運用状況です。2月末の資産規模は9.057億円で、2物件取得に伴い、前期より82億円増えています。期末の稼働率は99.8%と、引き続き高い 稼働を維持しています。ポートフォリオのNOI利回りは5.1%、償却後は3.9%で、用途別の詳細につきましては右に示している通りでございます。
5頁をご覧ください。 金融環境や経済動向の転換に応じて、本投資法人の成長戦略の施策を一部見直していきます。先ず、外部成長においては、物件入替を積極的に推進し、内部成長に資する物件を取得することで、ポートフォリオの質の向上を図っています。内部成長においては、居住施設を中心に、高稼働と入替時の賃料上昇を継続し、ホテルにおいては歩合賃料を導入することで強化していきます。財務戦略では、金利コストの抑制や適切なLTVコントロール、自己投資口の取得など、マーケット環境に即した施策を実施していきます。以上、申し上げました現在の施策を踏まえ、今回スポンサーグループとの物件入替の実施と、自己投資口の取得を発表致しました。
6頁をご覧ください。内部成長戦略の一環として、スポンサーグループとの物件入替を実施致します。先ず3月に、スポンサー開発物件であるマルチテナント型物流施設 1物件を先行取得しました。その入替として、今回BTS型物流施設3物件を、スポンサーグループが組成するファンドに売却することを決定致しました。取得しましたDPL浦安Ⅲは、首都圏の物流適地に所在する築浅のマルチテナント型物流施設で、冷蔵倉庫を備えた施設です。又、環境認証で、BELS 5-Stars、CASBEE Aランクを取得しています。資金調達では、グリーンローンを中心に、好条件で150億円の借り入れを行いました。入替としまして、BTS 型物流施設3物件を、鑑定価格225億円でスポンサーグループが組成するファンドに売却致します。ポートフォリオの質の向上を図るため、大和ハウスグループのバリューチェーンを生かした物件入替を行うことで、引き続き強固なスポンサーサポートが継続をしています。
7頁をご覧ください。本投資法人は、資本効率の向上と投資主還元を行うことも、中長期的な投資主価値の向上に資するものと判断し、自己投資口の取得を実施致します。最大30億円の自己投資口の取得による、一口当たり分配金のプラス効果は、30円程度と試算しています。又、物件売却により得られる資金の一部は、既存の有利子負債の返済に充当し、金利コストの削減と一時的に上昇したLTVの引き下げを行います。物件入替を通じたポートフォリオの質の向上と、柔軟な財務戦略による一連の取り組みで、引き続き投資主価値の向上に努めてまいります。
8頁をご覧ください。今後のスポンサーパイプラインです。将来的に収益向上が期待できるホテルアセットを、パイプラインに追加しています。今後も、競争力の高い内部成長が期待できる物件を、厳選取得してまいります。
9頁をご覧下さい。向こう3年間の内部成長と、リファイナンスによるDPUへの影響を試算したものを、右下に纏めています。昨今の基準金利の上昇により、調達金利の適用利率が0.4%上昇したと仮定した場合でも、これまでの居住施設の内部成長の継続と、契約満了を迎える物流施設の賃料が3%上昇すれば、DPUへのマイナス影響を相殺できると試算しています。物流施設と居住施設の内部成長で、一定の金利コストの上昇を吸収できる収益構造となっています。
11頁をご覧ください。2月期の損益計算書です。左から前期(8月期)の実績、この2月期の実績、および予想を並べています。前期(8月期)と2月期実績との主な変動要因につきましては、右をご覧下さい。先ず、営業収益は、前期実績と比較し、277百万円の減少となりました。主な要因としまして、前期の不動産等売却益の影響により349百万円の減少、2物件取得よる賃料収入増加により229百万円の増加となりました。営業費用は、499百万円の増加となりました。主な要因としまして、Dプロジェクト上三川の売却決定に伴い、減損損失889百万円の計上、一方、修繕費は264百万円の減少となりました。
営業外費用は、支払い利息等の増加により60百万円の増加となりました。次に2月期予想と実績との主な変動要因です。営業収益は、予想と比較し134百万円の増加となりました。主な要因としまして、居住施設の稼働率の上昇や、入替時の賃料増加、ホテル歩合賃料の増加により、賃料収入は166百万円の増加となりました。一方、営業費用は、Dプロジェクト上三川の減損損失の計上などで、880百万円の増加となり、その結果、営業利益は745百万円の減少となりました。このDプロジェクト上三川の減損損失に伴い、追加的に一時差異等調整引当金額の分配を行い、2月期の一口当たり分配金は5,711円、前期比68円のプラスとなりました。
12頁をご覧ください。2月期の貸借対照表です。当期は9月および10月に、2物件の取得をしましたが、前期から総資産等大きな変動はございません。ポートフォリオの含み益は、物件の一部において鑑定キャンプレートが低下したことにより、2,484億円となり前期比で75億円増加をしました。
13頁をご覧ください。2024年8月期、2025年2月期の業績予想です。予想分配金は2024年8月期が5,750円前期比+39円、2025年2月期が6,300円、2024年8月期予想と比べ+550円としています。主な変動要因につきましては、右をご覧下さい。2024年8月期の予想は、2024年2月期実績との比較で、営業収益が2,330百万円の増加となっています。主な要因としまして、8月のDプロジェクト富里の不動産等売却益で1,430百万円の増加、3月に取得した物流施設1物件の収益で710百万円の増加となっています。次に営業費用は419百万円の増加です。主な要因としまして、8月売却のDプロジェクト上三川の影響で約285百万円減少しますが、3月に取得した物流施設1物件の費用等により、賃貸事業費用が 628百万円増加をします。2025年2月期の予想は、2024年8月期予想との対比で、営業収益が159百万円の増加となっています。主な要因として、前期の不動産等売却益と、9月のDプロジェクト久喜Ⅱの不動産等売却益との差異で899百万円の増加、物流施設3物件の売却に伴い、524百万円の減少となっています。次に営業費用は、931百万円の増加です。主な要因として、商業施設1物件の大規模リニューアル、又、建替等に向けた除却費用で1,846百万円の増加、他方、前期の不動産等売却損の影響で64百万円の減少、および、今回の物流施設3物件の売却に伴い249百万円の減少によるものです。
14頁をご覧ください。今回の物流施設3物件の売却による一口当たり分配金への影響をグラフにしたものでございます。又、右の表では、会計上と税務上の差異による一口当たり分配金の影響を記載しています。2024年8月期は、Dプロジェクト富里および上三川の2物件の売却により、税務上の売却損が発生しますが、一口当たり予想分配金は5,750円となります。2025年2月期は、物件売却によるNOIの減少や、フォレオひらかたの除却費用を保守的に見込んでおりますが、Dプロジェクト久喜Ⅱの売却により税務上の売却益が発生し、一口当たり予想分配金は6,300円となります。
16頁をご覧ください。物流施設の運用状況です。期末の稼働率は、引き続き100%となっています。賃料に関しましては、契約満了に伴いBTS 型2物件およびマルチテナント型物件の1テナントにおきまして、約7%アップの月額3,447千円の増額で再契約を行っています。次の8月期においては、賃料改定のうち、BTS型2物件において増額改定を行っています。又、契約満了のうち、BTS 型2物件およびマルチテナント型物件の1テナントにおきまして、増額で再契約済みとなっています。
17頁をご覧ください。居住施設の運用状況です。期中平均の稼働率は、予想97.5%に対し実績は 98.4%と、0.9 ポイント上回りました。又、6物件で大規模修繕工事を実施しています。テナント入替時の月額賃料は、18期連続で増加となっています。2月期は643戸の入替に対し賃料は2.5%アップの2,329千円の増額、又、契約更新時には784千円の増額となりました。その中でも、23 物件55戸で、専用部のバリューアップ工事を実施した物件に関しましては、8.3%の賃料増額となりました。
18頁をご覧ください。商業施設、ホテルの運用状況です。商業施設の稼働率は99.8%で、引き続き高い水準を維持しています。フォレオ枚方では、今年5月末に核テナントが退去することに伴い、今後、大規模リニューアル、又は、建替等を検討してまいります。賃料に関しましては、フォレオせんだい宮の杜で、契約満了に伴いサブリース賃料を、5.5%アップの月額220万円増額で再契約をしています。ホテについては、現在、単独で7物件、複合施設の一部として3物件を保有しています。内訳としまして、大和ハウスグループで運営するダイワロイネットホテルが5物件、MIMARUが2物件、その他のオペレーターが3物件となっています。インバウンド需要の回復に伴い、各ホテルの稼働や収益性も好調に推移をしており、那覇おもろまちや金沢のホテルでは歩合賃料が増額しています。
続いて財務の状況です。20頁をご覧ください。4月1日現在の状況です。有利子負債の残高は4,245億円です。このうちサステナブルファイナンスの割合は12.4%、金額で525億円です。平均利率は0.74%、平均残存年数は4.4年、固定金利比率は96.7%となっています。LTVは、のれんを除くベースで46%と、一時的に上昇していますが、今後、物件売却に伴い、有利子負債を返済し、45%程度の水準にコントロールしてまいります。
21頁をご覧ください。2月期および、この3月4月に実施しましたファイナンスの状況について記載をしています。金利が上昇局面でありますが、多様な資金調達手段による、短期・変動金利の借り入れも一部組み入れながら、金利をコントロールしつつ、有利子負債の長期固定化、返済期限の分散化に努めて参ります。
続いてESGへの取り組みです。23頁をご覧ください。最近の外部評価・認証の取得を纏めています。
24頁をご覧ください。最近のESGに関する先進的な取り組み内容を纏めています。電力データ管理協会に、J-REITの資産運用会社として初めて入会したことで、課題となっていました、居住施設の専用部の電力データ取得率が大幅に向上をしています。
25頁をご覧ください。2023年のCDP気候変動プログラム評価において、3年連続で、最高評価であるAリスト企業に認定をされています。
最後になりますが、冒頭で説明しました通り、昨年来の金融環境や経済動向の変化に応じて、本投資法人の成長戦略の施策を一部見直し、ポートフォリオの質の向上に繋がる物件入替の推進と、資本コストを意識した柔軟な財務戦略を実行して、引き続き投資主価値の向上に資する取り組みを行い、更なる分配金の成長を目指してまいります。
以上で、大和ハウスリート投資法人の、2024年2月期の決算説明を終了致します。
ご視聴有難うございました。