GLP投資法人 2023年8月期決算概要
GLP投資法人
2023年8月期(第23期)決算動画説明書
○動画 https://www.net-presentations.com/3281/20231016/ka9fuib/
○説明資料
https://www.glpjreit.com/file/ir_library_term-f07915f0b522471846c6600eaf8c938b1000fc76.pdf
○説明者 GLP 投資法人 執行役員 兼
GLP ジャパン・アドバイザーズ株式会社 代表取締役社長 三浦 嘉之
○説明
決算資料を基に説明致します。
4頁サマリーの頁をご覧下さい。堅調な物流不動産ファンダメンタルズは、依然継続しておりまして、そういったマーケットを捉えながら、弊投資法人アクティブアセットマネジメントを今期も遂行してまいりました。その中で、分配金実績については、22年の10月予想比+19.3%となる3,224円の一口分配金を予定しております。こちらについては、過去最高を更新ということでして、改めまして堅調な物流不動産ファンダメンタルズの底堅さを物語っているものと考えております。そうした分配金実績を支えた3つの柱であります外部成長、内部成長、それから物件売却について説明致します。外部成長については、23年5月の第11回公募増資を通じて、約300億円の株式を調達致しました。その結果として、GLPグループの旗艦物件であるALFALINK相模原等を初めとする582億円、4物件の取得をしております。又、GLPグループが誇る内部成長についても力強い結果となっています。今期23年8月期は、+8.9%の力強い賃料増額を実現致しました。こちらを持ちまして、3年平均で6%以上の賃料増額という実績となっております。又、契約更改時の賃料増額に加え、CPI連動条項の導入を通じて、内部成長の更なるブースターと言った活用も今期は行っております。外部への物件売却ですが、GLP 江別、北海道の物件の売却を通じ、鑑定対比で40%の売却益を実現しております。こちらの売却益につきましては、投資主の皆様に、配当いう形で還元をしていきたいと考えております。
5頁に参りまして、23年8月期の実績概要を記載しております。GLP 江別の物件売却に加えて、第11回の公募増資による物件取得、それから内部成長といった3つの歯車が噛みあう中で、過去最高の3,224円の分配金を実現しております。こちらは、4月に公表した数字から、成長率で17%の成長となっております。この中に内包されておりますNOIについては、稼働率がアップしまして、こちらが1つ寄与の柱となったほか、物件売却益についても 還元という形で17.2%の成長を実現しております。
続きまして7頁の24年の2月期の予想の概要です。2024年2月期の一口当たり分配金ですが、公募増資を通じた新規物件の取得、それから、リーシングに伴う稼働進捗により、今期2,753円に上方修正致しました。NOIについても23年4月、前回公表の194.6億円から207.6億円の伸長を果たしております。又、24年8月期の予想ですが、こちらについては 我々の通常のやり方、保守的なアプローチを踏まえまして、期中平均の稼働率が98.3%と見込む中、一口当たり分配金を2,706円と推定をしております。
それでは、今期、我々が実施した成長への取り組みについてお話をさせて頂きたいと思います。11頁までお進み下さい。11頁では、成長戦略のハイライトを記載しております。先ず、外部成長、物件の取得ですが、前回の増資も含め、直近3年で他の物流リートを大きく凌駕する2,687億円の物件取得を行いました。又、内部成長ですが、今期の力強い賃料増収を踏まえ、平均賃料増額率については、直近3年で6.7%という結果になっております。CPI連動条項についても、弊投資法人が有するリースの8割が導入をしているということで、今後の賃料増収の1つの柱になるものと考えております。物件売却についても、過去3年間で見ると、対鑑定で27%を上回る物件売却価格を実現しております。弊投資法人は、物流リートの中でも、随一の物件保有しておりますので、その保有する物件の含み利益率34%というところを注目しながら、今後も適宜、物流施設の売却について検討してまいりたいと考えております。そうした3つの歯車、我々の成長戦略を踏まえて、投資主の皆様の価値向上の実現をしております。
12頁をご覧下さい。過去3年において我々の実績をグラフで示しております。先ず、左側でございますが、年間DPU成長および一口当たりNAV成長ということで、時価総額が大きい銘柄の中で、プロットしておりますが、GLPは非常に良い実績を残しているというところが見て取れるかと思います。又、実績配当利回り、右のグラフになりますが、においては、物件売却益の還元という形で、投資主の皆様に還元する形で、通常の分配率に加えて50pips上乗せして4.5%、これも業界平均を大きく上回る実績配当利回りを残しております。
13頁をご覧下さい。外部成長の公募増資については、GLPの旗艦物件であるGLP ALFALINK相模原4など、計4件を取得することができました。又、J-REIT初となる個人(富裕層)向けポーションを設定し、こちらについても約4倍の募集応募を頂きながら、新たに富裕層と言った裾野を拡大することができたと考えております。尚、アレンジ頂きました証券会社の調べによれば、増資以降、個人(富裕層)の継続保有率については、77%といった高い継続保有を示しております。
14頁では、今後のパイプラインについて示しております。左側、5つの優先交渉対象物件は、ブリッジスキームの中で内在しており、こちらについては、適宜・適切なタイミングで取り込みが可能と考えております。又、右側GLPグループが誇るパイプラインについても、1兆円超の開発パイプラインを保持し、今後の潜在的な成長に寄与するものと考えております。14頁で示している中で、右側に青いマークで「冷凍冷蔵」と書いております。昨今、 GLPグループは、冷凍冷蔵の需要増について着目をしており、我々グループのポートフォリオの中においても、28棟、10.4万平米の冷凍冷蔵設備を有しております。
15頁では、我々が着目している背景を示しております。所謂、日本の消費行動の変化や冷凍技術の向上により、冷凍冷蔵食品の需要は拡大しております。左側に示しておりますように、昨今の共働き世代の増加、冷凍技術の向上とともに、冷凍食品の消費量は拡大し、10年間で約40%の増加となっております。又、食品のEC化というところも進捗しており、他の商品セクターを見る中においても、まだ低いEC化率を捉えて、まだ潜在的な成長余地があるものと考えております。そういった中、GLP グループでは、過去5年で、年平均の22%の床面積の増加を、冷凍冷蔵倉庫の分野で果たしております。一方、マーケット全体では、冷凍冷蔵倉庫業界は、比較的中小のプレイヤーが多く、保有者の設備投資負担等により、立替えといったところが進んでいないという潜在的な課題があります。そうした潜在的な課題を捉えながら、テナント、需要者、荷主とGLPグループが話をする中、非常に力強い需要を抑えながら、GLPグループの中でのリースアップに進捗を加えているといった状況です。
冷凍冷蔵のトピックを離れまして、17頁に23年8月期のリーシングハイライトを掲載しております。23年8月期の賃料増額率については、先ほど申し上げましたように8.9%を実現し、この期間の改定契約は、25契約、39万平米となっております。又、増額改定面積のみの上昇率に着目しますと、9.1%という中で力強い内部成長を果たしたものと考えております。
18頁に、その幾つかのケーススタディを掲載しております。先進物流施設の中でパイオニアである GLP グループについては、テナントの戦略に合致する非常に優れたロケーションを抑えているということが、重要な差別化要因になっていると思っております。又、グループ全体で、カスタマーサポート力が評価され、9割弱のリテンションレートといったところも、いまだに誇っているという状況です。そういった中、左のGLP東京においては、大手の国内3PL事業を展開している会社から、館内増床ニーズを頂き、賃料上昇率11.4%を果たしております。GLP東京の抜群なロケーションをご紹介頂き、この大手3PL事業者のラストマイル用配送拠点として使える立地ということを評価頂きながら、関内増床に至ったということです。尚、この3PL事象者とは、会社単位、経営単位で色々な話をする中で、今後も戦略的なサポートができると考えております。右のGLP東京Ⅱです。こちらについてはグローバルに展開される3PL事業者より館内増床を頂きながら、賃料上昇18%という高い上昇率を実現致しました。彼らの館内上昇に至るまでの1つの背景としては、昨今物流業界で進む配送車両のEV化が挙げられます。所謂、EV 施設を物流施設の中で展開したいという彼らのニーズを受け、我々のプロパティマネジメントチーム、ファンドマネジメントチームが一体となって、充電インフラの先行導入にこぎつけることが出来ました。EV化を進める世界的な背景の中において、充電インフラを迅速に進められる GLPグループのテナントサービス力が評価され、館内増床に至ったという実例です。
19頁に、24年2月期の予想について示しております。21 契約の満期が予定される中、このタイミングで既に9割超が内定見込みとこういう形で、6~8%の賃料増額率を見込んでおります。こちらについても、引き続きマーケットを踏まえて高い増額率を達成できると考えております。
20頁をご覧下さい。CPI連動条項について示しております。市場の物価上昇、これは世界的に発生しておりますが、CPI連動条項を8割導入している弊投資法人ついては、契約満了時の賃料改定による賃料上昇に加えたもう一つのブースターとなることが期待されております。23年8月期は、まだ僅か3件ということで、平均 2.3%の増額を果たしましたが、今後について より高い賃料増額がCPI連動条項によって果たせる予定となっております。続きまして21頁をご覧下さい。昨今、プレスリリースもお示しした弊投資法人のバリューアップに関する取り組みです。GLP習志野Ⅱ、非常に優れた立地にあるこの物件の、再開発を実行してまいります。GLPグループの、経験を結集した当再開発プロジェクトによって、この物件は、新たに16億円と置いた高い年間NOIを生み出す、収益力の高い物件に生まれ変わる予定です。今月以降に解体を進め、25年に着工といった形で着々と進めていきたいと思っており、又、この再開発のSPCに対して、弊投資法人から一定の出資を図る中で、追加の開発利益を、IRR7%との推定で取り込みたいと考えております。
22頁をご覧下さい。物件売却についてです。安定稼働している物流不動産の国内外からの引き合いというのは、非常に高い状況になっております。GLP江別についても、鑑定評価額25億円に対して譲渡価格35億円ということで、対鑑定で+40%の譲渡価格を実現しました。我々ジャパン・アドバイザーズのメンバーが、直接売り手との交渉をする中において、高い譲渡価格を引き出すことができた、非常に成功した物件売却であったと思っております。
続いてデットファイナンスです。23頁をご覧下さい。市場の金利は上昇基調ですが、我々の財務基盤は非常に堅固なものとなっております。我々ジャパン・アドバイザーは、常にレンダー、投資家の皆様とコミュニケーションを取りながら、このマーケット環境下においても、新規行の皆様が我々のファイナンスに参加したいという強いサポートの声を頂いております。又、色々な財務の商品を比較・考慮する中で、例えばESGローンであるとか、投資法人債(ESGボンド)の発行等をしながら、商品の分散、それから、レンダー、投資家の分散といったところを、引き続き展開してまいりたいと思っております。
24頁ですが、我々取得資産ベースで1兆円を誇る、非常に大きなリートです。そのリートの特色を生かす中において、豊富な自己資金、こちらキャッシュについては、 常にマーケットの状況を踏まえながら、戦略的な活用を意識しております。足元、80億円程度の現金を保持しておりますが、右側の様々なオプションの中からマーケットを踏まえて、適切な投資リターン、若しくは、我々にとって適切な効果を得るオプションというものを選択していくことでして、こちらについても、常にチームの中で協議をしているという状況です。今紹介した5つの案件への出資に加えて、自己投資口の取得等についても、自己資金活用の選択肢として考えているというところです。
最後にESGの取り組みです。25頁をご覧下さい。リート不動産ファンドを評価する環境評価機関であるGRESBから、今年も最高位の5-Starsを受領しております。こちらは、4年連続で最高位の5-Starsということですが、加えて、世界の上場物流不動産セクターで、3年連続となる世界一のScoreを得ております。GRESBからも、内容は毎年アップグレイドされていくものですが、我々のこの分野におけるリーディングプレイヤーとしての様々な施策が評価されたものと考えています。加えまして、GLP新木場における、所謂、ソーラーパネルの新たな追加等々の環境負荷軽減の取組みが評価されて、物流環境大賞において「特別賞」を受賞したことについても付言をさせて頂きたいと思っております。
以上、23年8月期のGLP投資法人の決算ハイライトです。ご清聴、有難うございました。