大和ハウスリート投資法人 2024年8月期決算概要

大和ハウスリート投資法人
2024年8月期(第37期)決算動画説明書
○動画  https://www.net-presentations.com/8984/20241017/fheuoiw/
○説明資料
https://www.daiwahouse-reit.co.jp/file/term-fe08c794c3aa15d9b684028dd891eb91164908ef.pdf
○説明者 大和ハウス・アセットマネジメント株式会社 代表取締役社長 土田 耕一
○説明 
決算説明資料に沿って2024年8月期の運用状況を説明致します。
3頁をご覧ください。8月期決算のハイライトです。一口当たり分配金は5,804円、前期比+93円、予想比+54円となりました。一口当たりNAVは327,189円となり、前期より2,387円増えています。LTVは45.9%と、一時的に前期より0.8 ポイント増えておりますが、今後有利子負債の返済を進めて、安定した財務運営を行っていきます。トピックスとしては、スポンサーグループとの物件入替を行い、マルチテナント型物流施設1物件を取得し、BTS型物流施設3物件を売却しました。又、本投資法人初となりますが、約30億円の自己投資口を取得しました。

4頁をご覧ください。ポートフォリオの運用状況です。8月末の資産規模は9,228億円で、物件入替により、前期から170億円増えています。期末の稼働率は99.5%と、引き続き高い稼動を維持しています。ポートフォリオのNOI利回りは5.0%、償却後は3.8%で、用途別の詳細につきましては、右に記している通りでございます。

5頁をご覧下さい。外部成長戦略の一環として、スポンサーグループとの物件入替を実施しました。先ず3月に、スポンサー開発物件であるマルチテナント型物流施設DPL浦安Ⅲを300億円、NOI利回り4%で取得をしております。その入替として8月および9月に、BTS型物流施設3物件を225億円、NOI利回り3.6%で、スポンサーグループが組成したファンドに売却をしました。ポートフォリオの質の向上を図るため、大和ハウスグループのバリューチェーンを生かした物件入替を今後も継続をしていきます。

6頁をご覧下さい。足元の取り組みとして、ポートフォリオの質の向上と資本効率を意識した取り組みを推進していきます。現在、本投資法人の保有資産には、2,500億円を超える含み益がございます。引き続き物件売却を進め、売却益を還元していくとともに、入替を含めたポートフォリオの再構築やバリューアップ工事を実施して、ポートフォリオの質の向上を図っていきます。又、資本効率を意識した取り組みとして、自己投資口の取得や有利子負債返済等の、柔軟な財務戦略を実施していく方針でございます。

ポートフォリオの再構築として、具体的には、築年数が経過したBTS 型物流施設や収益性の低下が懸念される商業施設の売却を進めていきます。その際の売却益は、投資主に還元する予定です。又、スポンサーパイプラインを活用して、ホテルアセット等収益のアップサイドが期待できる物件を取得していきます。更に居住施設を中心に、バリューアップ工事を行い、賃料の増額を目指していきます。資本効率を意識した取り組みとしては、前期に続いて最大30億円の自己投資口の取得を実施致します。前回実施分と合わせた年間の金額は、合計約60億円となる予定です。

自己投資口取得の実施前と比較して、合計60億円の取得による巡航ベースの一口当たり分配金に与えるプラス効果は、60円程度と試算しています。又、当期中に130億円の有利子負債を返済し、LTVの引き下げを実施します。物件売却資金を活用したポートフォリオの質の向上と、資本効率を意識した取り組みで、引き続き投資主価値の向上に努めてまいります。

7頁をご覧ください。スポンサーは、過去に開発した物流施設のリブネス事業を展開しています。今回、本投資法人から取得したBTS型物流施設3物件を、マルチテナント化や環境対応等のリブネス工事を行うことで、将来的に再度リート等へ売却する取り組みです。今後もスポンサーと共同して、本投資法人のポートフォリオの質の向上を図っていきます。次に今後のキャッシュマネジメントの考え方についてご説明します。本投資法人の投資口価格は、前回の決算発表後、一口当たりNAV 0.8倍を超える水準に回復しましたが、その後一口当たりNAV0.7倍の水準まで下落する局面もあり、軟調に推移しています。投資口価格が割安な水準に留まり、自己投資口の取得による、投資主利益の向上効果が大きくなる場合には、物件売却資金を、自己投資口の取得に充当することを優先的に検討してまいります。

8頁をご覧下さい。今後の外部成長戦略です。将来的に収益のアップサイドが期待できる居住施設、ホテルアセットをパイプラインに追加しました。今後も競争力の高い物件を、厳選取得してまいります。現在商業施設の売却活動を開始しております。来年2月までに全テナントの退去を反映した鑑定評価に基づき、8月期に前倒しで減損損失を計上しております。又、居住施設のカスタリア上池台において、本投資法人初となる建替にも着手しています。

10頁をご覧ください。8月期の損益計算書です。左から前期2月期の実績、この8月期の実績および予想を並べています。前期2月期と8月期実績の、主な変動要因につきましては右をご覧ください。先ず、営業収益は、前期実績と比較し、2,610百万円の増加となりました。主な要因としまして、8月のDプロジェクト富里の不動産等売却益で1,430百万円の増加、3月に取得したDPL浦安Ⅲで736百万円の増加となっています。営業費用は2,824百万円の増加となりました。

主な要因としまして、Dプロジェクト上三川に関わる修繕費用等で790百万円の増加、3月に取得したDPL浦安Ⅲで600万円の増加、その他の営業費用として、フォレオ枚方の減損損失計上等により1,463百万円増加をしています。営業外費用は、支払利息等の増加により、111百万円の増加となりました。次に8月期予想と実績との主な変動要因です。営業収益は、予想と比較し、279百万円の増加となりました。主な要因としまして、居住施設の稼働率の上昇や入替時の賃料増加、ホテル歩合賃料の増加により、賃料収入は189百万円の増加となりました。一方、営業費用は、フォレオ枚方の減損損失の計上等により、2,404百万円の増加となり、その結果、営業利益は、2,125百万円の減少となりました。このフォレオ枚方の減損損失に伴い、追加的に一時差異等調整引当額の分配を行い、8月期の一口当たり分配金は5,804円、前期比93円のプラスとなりました。

11頁をご覧ください。8月期の貸借対照表です。総資産は、物件入替等により、前期比57億円増加をしました。総負債は、物件取得に伴う新規借入により、前期比118億円増加をしています。純資産は、自己投資口取得等により、前期比61億円減少をしています。ポートフォリオの含み益は2,559億円となり、前期比で75億円増加をしました。

12頁をご覧ください。2025年2月期、2025年8月期の業績予想です。予想分配金は、2025年2月期が6,300円、2025年8月期が5,700円としています。主な変動要因につきましては右をご覧ください。2025年2月期の予想は、2024年8月期実績との対比で、営業収益が17百万円の増加とほぼ横這いとなっています。主な要因として、前期の不動産等売却益と、9月のDプロジェクト久喜Ⅱの不動産等売却益との差異で898百万円の増加、物流施設3物件の売却と、商業施設の収益減少等で827百万円の減少となっています。営業費用は2,909百万円の減少です。

主な要因として、前期の減損損失の影響により、2,326百万円の減少、修繕費および物流施設3物件の売却に伴う費用減少等により、賃貸事業費用が569百万円の減少となっています。2025年8月期の予想は、2025年2月期予想との対比で営業収益が2,497百万円の減少となっています。主な要因としては、前期の不動産等売却益の影響によるものでございます。次に営業費用は841百万円の減少です。主な要因として、修繕費の平準化に伴う現象でございます。

13頁をご覧下さい。一口当たり予想分配金の増減要因をグラフにしたものでございます。2025年2月期は、Dプロジェクト久喜Ⅱの売却により、税務上の売却益が発生し、一口当たり予想分配金は6,300円となります。2025年8月期は、前期の売却益等がなくなり、一口当たり予想分配金は5,700円となります。

15頁をご覧ください。物流施設の運用状況です。期末稼働率は、引き続き100%となっています。賃料に関しましては、賃料改定のうち、BTS型2物件において、4,045千円の増額で改定をしています。又、契約満了のうち、BTS型2物件およびマルチテナント型物件の2テナントおいて、2,309千円の増額で再契約をしています。又、マルチテナント型物件の2テナントが退去をしましたが、既入居テナントが増床し、808千円の増額で再契約をしています。次の2月期においては、賃料改定のうち、BTS型3物件において、同条件にて改定をしています。又、契約満了のうちBTS型1物件において、賃料増額にて再契約をしており、マルチテナント型物件の2テナントが退去する予定となっています。

16頁をご覧下さい。居住施設の運用状況です。稼働率は、予想97.5%に対し実際は98.2%と、0.7ポイント上回りました。テナント入替時の月額賃料は、19期連続で増加となっています。8月期は、662戸の入替に対し賃料は484千円の増額、又、契約更新時には1,755千円の増額となりました。その中でも、20物件60戸で、専用部のバリューアップ工事を実施した物件に関しましては、8.9%の賃料増額となりました。
17頁をご覧ください。商業施設、ホテルの運用状況です。商業施設の稼働率は、98.7%で引き続き高い水準を維持しています。COMBOX310でダイワロイネットホテル水戸のリニューアル工事を実施する予定であり、賃料に関しましては、来年6月以降580万円の増額で再契約をしています。ホテルについては、現在単独で7物件、複合施設の一部として3物件を保有しています。内訳としまして、大和ハウスグループで運営するダイワロイネットホテルが5物件、MIMARUが2物件、その他のオペレーターが3物件となっています。各ホテルの稼働や収益性も、引き続き好調に推移しています。

続いて財務の状況です。19頁をご覧下さい。9月30日現在の状況です。有利子負債の残高は4,195億円です。このうち、サステナブルファイナンスの割合は12.5%、金額で525億円です。平均利率0.75%、平均残存年数4年、固定金利比率96.4%となっています。LTVは、のれんを除くベースで、45.9%と一時的に上昇していますが、今後、有利子負債を返済し、45%程度の水準にコントロールしていきます。
20頁をご覧ください。8月期および、この9月に実施したファイナンスの状況について、記載をしています。金利が上昇局面でありますが、斯様な資金調達手段により、短期変動金利の借り入れも一部組み入れながら、金利をコントロールしつつ、有利子負債の長期固定化、返済期限の分散化に努めていきます。

続いてESGへの取り組みです。27頁をご覧ください。3月に取得したDPL浦安Ⅲにおいて、取得資金の一部をグリーンローンで調達し、又、取得後に太陽光パネル設置工事を完了し、発電された電力の自家償却を開始しています。本工事の実施により、省エネと創エネを合わせて、必要なエネルギーの100%削減を実現したことで、ZEBの申請を行っています。今後も保有物件のZEB化を推進してまいります。
最後になりますが、本投資法人の投資口価格が軟調に推移していることを真摯に受け止め、成長戦略の施策の見直しをし、物件売却による売却益の還元や、入替によるポートフォリオの質の向上を図るとともに、自己投資口の取得を含めた資本効率を意識した取り組みを推進してまいります。
以上で大和ハウスリート投資法人、2024年8月期の決算説明を終了致します。
ご視聴有難うございました。