ザイマックス・リート投資法人 2024年2月期決算概要

ザイマックス・リート投資法人
2024年2月期(第12期)決算動画説明書
○動画   https://www.net-presentations.com/3488/20240418/shdfyj232/
○説明資料
https://xymaxreit.co.jp/file/ir_library_term-4f583a1a56260b90985246a93a37a7efea2c6e55.pdf
○説明者 株式会社ザイマックス不動産投資顧問 代表取締役社長 深江 秀樹
○説明 
これよりザイマックス・リート投資法人、第12期の決算説明をさせて頂きます。
3頁をご覧ください。先ずは全体のサマリーです。業績ですが、今期は、当期純利益が820百万円と、予想比、前期比ともに上回り、DPUは3,300円での着地となりました。保有物件の運営状況ですが、オフィス稼働率は、第12期末で、契約、経済稼働率ともに97.7%と、高い稼働率を維持しております。商業施設100%稼働で、安定的に運用できております。ホテルは運営成績の改善が進み、賃料は、コロナ前の2019年の同期対比98.1%で着地致しました。財務およびESG関連では、2024年1月末のリファイナンスにおいて、本投資法人 初となるグリーンボンドの発行、および、グリーンローンでの借り入れをしております。又、CASBEE不動産評価認証の更新に伴い、東麻布、八王子で前回よりもランクアップしてSランクを取得しております。

4頁をご覧ください。第12期末時点のポートフォリオデータとなっております。物件数に動きはなく18 物件、資産規模は取得価格 ベースで434億円、鑑定評価 ベースで552億円、取得価額ベースでのNOI利回りは5.7%、減価償却後利回りは5.0%です。

次に決算概要と業績予想について説明致します。6頁ページをご覧ください。営業収益が予想比7百万円減の1,662百万円、営業利益が予想比37百万円増の922百万円、当期純利益が予想比46百万円増の823百万円となりました。一口当たり分配金は前期比134円増、期初予想比185円増の3,300円での着地となりました。前期との比較では、賃貸事業収入において、ホテルの業績向上に伴い、変動賃料が増加しております。燃料調整費単価等の影響により水道光熱収入・支出ともに減少しております。今期は、突発修繕や計画工事が少なかったこともあり、修繕費は減少しております。期初予想との比較では、ホテル賃料が初期予想を上回ったことで、賃貸事業収入が増加したこと、修繕費において突発工事が少なかったことや、今期発生しうるコストとして見込んでいたリーシングコストが、来期以降へ期ずれしたことで、通常の期に比べてコストが抑制されたこと、融資関連費用が予想よりも少なかった結果、増益での着地となっております。尚、来期以降は、一部のコストが平準化し、第12期よりもコストアップが見込まれます。

続きまして第13期、第14期の業績予想について説明致します。7頁をご覧ください。先ずは第13期の業績予想について説明致します。営業収益が前期比18百万円増の1,681百万円、営業利益が前期比 20百万円減の902百万円、当期純利益が前期比27百万円減の796百万円と予想しています。一口当たり分配金は、前期比110円減の3,190円と予想しております。前期との比較では、オフィスの埋め戻しやホテル業績の更なる向上で、賃貸事業収入が増加する想定です。一方で、修繕費が平準化すること、評価替えに伴う固都税の増加、前期から期ずれしたコストの影響で、コストは増加する想定です。結果として、前期比では減配予想となっておりますが、主な要因は一部コストの平準化によるものであり、本投資法人の巡航時に近い分配金を予想しています。

続きまして第14期の業績予想について説明致します。営業収益が、前期比12百万円減の1,669百万円、営業利益が前期比14百万円減の887百万円、当期純利益が前期比19百万円減の777百万円、一口当たり分配金は、第13期比76円減の3,114円での着地を予想しております。前期との比較では、第13期末で退去が見込まれているオフィス区画のダウンタイムや、フリーレント期間を考慮して、第14期の賃貸事業収入は減少しております。営業費用において、リーシングコストは平準化しますが、火災保険料や減価償却費のコストアップを見込んでおります。第14期から空室となる区画のリーシングについては、プロパティマネジメントを委託しているスポンサーグループと連携して、鋭意取り組んでまいりますので、第15期以降の回復を想定しております。

続きまして各アセットの運営状況につきまして説明させて頂きます。9頁をご覧ください。先ず、オフィスの稼働率についてグラフをご覧ください。第12期末時点で契約稼働率、経済稼働率ともに97.7%となりました。一部テナントが、違約金支払いによる期間満了前の解除を選択した区画がある影響で、前期開示の予想よりも若干減少しております。第13期末時点では、一部区画において解約通知を受領している一方で、新規成約等もございますので、契約稼働率、経済稼働率ともに98.5%と回復を想定しており、これまで通り堅調に高稼働を維持していく見込みです。第14期につきましては、一部の定借期間満了による退去が見込まれている区画と、オフィス物件の多くのテナントとの契約が、一定期間の事前通知により解約可能な契約となっていることから、今後解約予測が出る可能性を一定考慮し、期中平均の経済稼働率を97.0%で計画をしております。尚、下段グラフの通り、フリーレント期間においては、昨今のマーケットにおいても大きく伸ばすことなく、第12期は2.4ヶ月で着地、第13期も2.6ヶ月程度を想定しております。

続いて10頁をご覧ください。オフィスの新規入居と契約更新の状況について説明致します。第12期および第13期における契約更改では、LED化の提案等を絡めながらテナントへアプローチし、増額での契約更改に成功している区画も一部ございます。又、リテナントにおいては、全テナントが割安な賃料で入居されていた区画を、マーケット賃料で埋め戻したケースもあり、第13期は40%以上のアップサイドを実現できております。下段で今後の更新予定面積を記載しております。オフィスのポートフォリオ全体平均では、既存契約賃料単価と想定新規賃料単価は、ほぼ同額となっております。区画によっては、レントギャップが大きい区画もございますので、今後も契約更改時やリテナント時においては、マーケットを意識しながら、各テナントと丁寧に交渉を進めていきたいと思います。

11頁をご覧ください。ホテルビスタ仙台について説明致します。売上と費用の推移について、コロナ禍前から現在までと、今後の予想について記載をしております。昨今の物価、人件費、水道光熱費等の高騰により、費用が上昇してきておりますが、ADRアップなどオペレーターの努力もあり、売上も向上させることができており、GOP はコロナ前の水準を超えてきております。今期においても、期初予想を上回る賃料で着地できており、今後の予想においても、更なるGOPの向上を予想しております。GOPの向上策について、オペレーターと継続的にコミュニケーションをとり、施策の進捗状況のモニタリングを実行していきたいと思います。

個別物件の状況について説明申し上げます。12頁をご覧ください。ミューザ川崎において、第12期に保有区画の半数で定借期間満了を迎えましたが、ダウンタイムなく契約ができており、今後の契約満了期間についても、一定の分散をすることに成功致しました。又、ザイマックス三田ビルにおいては、取得時から実施しているリニューアル工事を、10フロア中9フロアで完了しており、工事前を上回る単価での成約に成功しており、今年の4月には稼働率も100%となっております。優先交渉権獲得時点から比較すると、平均賃料単価は39%の増加となっております。

続いて13頁をご覧ください。修繕費、資本的支出の状況について纏めております。修繕費は、各物件のエンジニアリングレポートに記載された長期修繕費の合計値を目安に、毎期の修繕費用の妥当性を検証しております。修繕費は、決算期によって変動がありますが、大きく修繕費が上昇する期はなく、コントロールができていると考えております。又、CAPEXは、各決算期の減価償却費を目安に毎期計画を策定しております。第14期に、区分所有物件において、管理組合の高額な工事を実施する予定があり、金額が嵩んでおりますが、既に積み立てている修繕積立金からの支払いとなりますので、新たにキャッシュアウトするものではございません。投資法人が発注する工事の範囲では、一定のコントロールができております。ESGの観点では、第12期に実施した設備改修工事により、机上計算ではありますが、従前の設備での電気使用量から、年間約10万KWHの削減か見込まれております。第13期においても、環境負荷低減が期待できる工事を予定しており、専用部については、各テナントと交渉し、LED化工事と引き換えに、賃料の増額に成功している区画もございます。

財務の状況について説明致します。14頁をご覧ください。第12期のリファイナンスに際して、グリーンボンドを発行しております。グリーンボンドについては、昨年も実施を検討しておりましたが、金融環境の影響で実施できませんでしたが、今回は10億円の調達ができており、同年限の借入よりも低い金利での調達ができております。又、リファイナンスの残額についても、グリーンファイナンスフレームワークに基づき、グリーンローンでの借入を実行しております。

16頁をご覧ください。今後の成長戦略です。これまで、スポンサーグループから主に管理運営面でのサポートを受け、安定的な運用をしてまいりましたが、今後は物件の拠出を含む 外部成長への協力を更に求めていき、本投資法人のポートフォリオクオリティの向上を目指していきます。スポンサーグループとの更なる連携の結果、資産規模の拡大に向けた取り組みの、更に進めていけるような正の循環を目指していきたいと思います。

17頁をご覧ください。内部成長について、現在の状況を説明させて頂きます。メインアセットタイプについては、変更はございませんが、現在のマーケット環境を踏まえて、更なる成長のために、特に注目しているポイントを纏めております。オフィスについては、首都圏のみならず、京都市や東京経済圏の郊外に所在する物件にも着目し、スポンサーグループの マネジメント力により、キャッシュフローの安定成長が認める物件は、積極的に検討していきたいと思います。商業施設のターゲットについては、従前と変わらず、売上が堅調なデイリーユース型の商業施設を中心に、検討していきたいと思います。ホテルは、インバウンドを含む観光需要の回復により、売上が向上して、今後も更に収益のアップサイドを獲得する余地がある、変動賃料形態のホテルも積極的に検討していきたいと思います。取得検討中物件も1件増えております。先ほど説明致しました、インバウンド需要が期待できる地方政令指定都市に所在するホテルの検討を進めており、今後の成長に繋げていきたいと思います。

最後に、ESGにおける取り組みについて報告致します。19頁をご覧ください。東麻布、八王子において、CASBEE不動産評価認証を再取得した結果、CAPEX工事の実施による省エネルギー制度の向上を背景に、AランクからSランクへとランクアップに成功しました。環境に配慮した物件運営に、今後も努めていきたいと思います。
20頁をご覧ください。2023年度を目標年としていた環境目標を、今回再設定しております。政府目標等を考慮して、GHG排出量は、本投資法人組成時点の2018年度を基準年度として、2030年度までに50%削減することとしております。既に再エネ電力等の導入により削減できておりますが、根本的な省エネも含めて実施していきたいと思います。水の使用量は、テナントの利用分も含めて、基準年度よりも増加させないように運営してまいりたいと思います。
決算説明は以上になります。有難うございました。