イオンリート投資法人 2023年1月期概要
イオンリート投資法人
2023年1月期(第20期)決算動画説明書
○動画 https://www.net-presentations.com/3292/20230322/bcua9shy/
○資料
https://www.aeon-jreit.co.jp/file/ir_library_term-6acec7bb8bdfe4b52229b04e809037bd05057003.pdf
○説明者 イオンリート投資法人 執行役員 兼
イオン・リートマネジメント株式会社 代表取締役社長 関 延明
○説明
決算説明資料に沿って説明を致します。
5頁をご覧下さい。今期の一口当たり分配金は、当初予想の3,270円を超え、3,283円となりました。これは、単に13円上回っただけでなく、当初取崩す予定であった配当準備積立金を、取崩さなかったことも成果の1つと考えております。詳細については後ほど説明致します。第21期、第22期の予想分配金は、先日の公募増資による資金調達、および新規物件取得の効果により、3,350円を見込んでいます。又、その他の取組みとしては、グリーンリースや、競争力向上のための工事を行ったことによる賃料増額の実現、2022年度版のサステナビリティレポートの発行などを行いました。本日は、これらの点について説明致します。
6頁をご覧下さい。こちらでは、保有する国内の商業施設の動向を説明しています。マスターリース賃料は、計画通り100%確保、エンドテナントの稼働率も98%を超えて、安定的に推移しています。スライド下段には、エンドテナント売上高の対前年同月比を示していますが、全ての月度において100%を超えており、好調に回復しています。19年対比では、消費増税影響もあり、8月から10月の間で変動はあるものの、11月から4月の間では回復傾向にあります。又、スライド右下のグラフは、大規模リニューアルを実施した店舗を抜き出して、対前年同月比を比較したものです。段階的にテナントを入れ替えたため、一時的に売上の伸びが小さい時期もありますが、グランドオープンとなった12月以降は、保有施設全体と比較しても、大きく数字が伸びています。支持される施設であり続けるためにも、マスターレッシーと協力してリニューアルを実施していきたいと考えております。
7頁をご覧下さい。だし20期の決算概要です。一口当たり分配金は3,283円となっており、予想より13円上回りました。詳細は次のスライドで説明しますが、今期は地震保険更改の際、内容に見直しを行いました。地震保険は、2016年から加入し、付保してまいりました。これまでの損失額や支払保険料を精査し、カバーされる保険金額を30億円から20億円にしました。その他の保険内容に変更はありません。この変更によって損害保険料は、当初予想より27百万円減少となりました。
8頁をご覧下さい。一口当たり分配金の予想と差異について説明致します。今期については為替の影響による配当の増加や、ファイナンスコストの削減などがあり、営業収益で12円、営業費用で7円、営業外損益で25円予想を上回りました。この結果、経常利益ベースで46円予想を上回り、当初予定していた33円分の配当準備積立金の取崩しを行わず、且つ、13円分上振れとなりました。特別損益は、2022年9月に鹿児島県に上陸した台風14号関連のもので、保険金収入として37円、被害として32円となっています。この特別利益と損失の差額である5円分は、これまでの処理と同様に配当準備積立金に組み入れます。結果、一口当たり分配金は、当初予想を13円上回る3,283円となりました。
9頁をご覧下さい。第21期、第22期の業績予想です。共に一口当たり分配金は3,350円を見込んでおり、1月の公募増資時から変更はありません。定借地権の償却については、引続き配当準備積立金の取崩しを想定しています。又、新たに取得したイオンモール和歌山三ついては、借地権償却などが発生するため、2023年7月期の分配金における積立金の取崩し額は、これまでの予想より29百万円多い96百万円を想定しています。
10頁をご覧下さい。こちらでは公募増資および物件取得による効果と、昨年9月に公表した中期目標に進捗について説明します。2物件を組み入れることにより、巡航分配金は2%増の3,335円、資産規模は4,683億円に成長します。サステナビリティについては、取得した2物件はこれからの認証取得となるため、一時的に下がっておりますが、今後認証取得を行い、目標の達成を目指します。財務面においては、現在、JCRより長期発行体格付けAA-の評価を頂いております。資産規模が増加することで、更なる安定運用と適切な水準でLTVをコントロールすることで、AAフラットへの格上げを目指します。
11頁をご覧下さい。こちらでは、上場後7回目となる公募増資の詳細を説明します。公募増資による資金調達、銀行借り入れおよび手元資金により、2物件、合計213億円、平均鑑定NOI利回り6.2%にて取得しました。結果、第20期末からの指標の変化は、スライド左下の通りになります。取得した2物件は、夫々異なる特徴を持った物件ですが、いずれも地域社会の生活インフラ資産であり、安定した収益が長期に亘り期待できる、商業施設となっております。尚、各物件の詳細については、12頁から14頁の記載しておりますので、後ほどご覧下さい。
15頁をご覧下さい。内部成長について説明します。半年前の中期目標公表時に、地域社会の生活インフラ資産としての質を高めるため、より注力したい活性化投資の事例を説明しました。ここでは、実際に行った事例について紹介します。先ず、イオンモール倉敷についてですが、マスターレッシーと協働し、大規模リニューアルを実施しました。イオンリートとしては、子供向け施設の充実を図るための投資をしています。エンドテナントの入替えなどは、マスターレッシーが行っていますが、イオンリートはバスの待合エリアを見直し、テナント区画を拡大して、託児所が入るスペースを用意したり、中庭テラスの会談の一部を子供向けの滑り台に改造したりして、地域のニーズに応える設備にしました。このように物件競争力を向上させる投資を行い、賃料増額につながっています。
16頁をご覧下さい。続いて、グリーンリースによる賃料増額です。具体的には、イオンモール苫小牧の空調設備に、風量調節を目的としたインバーター盤を設置し、投資に伴う賃料として年間で約2百万円の賃料増額となっていますが、マスターレッシーもエネルギー使用量の削減という果実を手にしています。これは、エネルギーコストが高騰する中、マスターレッシーおよびイオンリート、双方にとってメリットのある取組みとなっています。又、マレーシアの2物件の賃料改定を行いました。マレーシア物件は国内物件と異なり、3年ごとに、CPIに連動した賃料改定を行う契約となっています。今期が見直しのタイミングとなり、イオン・タマン・ユニバーシティSCで5.6%、イオンモール・セレンバン2で5.3%、賃料が増額しています。
17頁をご覧下さい。イオンモール下妻の事例について説明します。イオンモール倉敷と同様マスターレッシーと協働して大規模リニューアルを行っています。イオンリートとしては、外壁工事やトイレの改修などを行い環境改善、マスターレッシーとしてはGMSゾーンの見直しや、新規テナントの誘致を行い、より競争力のある商業施設となっています。
18頁をご覧下さい。先ず、中期目標の1つ、GRESBリアルエステイト評価は、最高評価である5—Starsを3年連続で取得しています。又、1月にはサステナビリティレポートを発行しました。昨年2月に発行したレポートと比較すると、サステナビリティに対する考え方や、ESGの取組み内容、データなどを拡充させています。その他、昨年12月に投資法人、運用会社の本店を移転致しました。フリーアドレス化やバリアフリー化など健康経営に資する新たな取組みも導入しています。
19頁をご覧下さい。ここからは、安定性と成長性に関するイオンリートの考え方について説明します。環境が大きく変化する中、安定性の確保と成長性の継続は、これまで以上に難しくなっています。このような環境下においても、イオンリートの強みを生かし、着実に成長していきたいと考えています。
20頁をご覧下さい。先ず、安定性の確保です。イオンリートは、安定的な運用を行うため、賃料固定のマスターリーススキームを採用しています。足元ではエネルギー価格の上昇と運営コストの増加が懸念されていますが、イオンリートのスキームでは、水道光熱費を初めとする運営コストはマスターリース会社の負担となり、リートの負担はありません。従って、現在のような環境下においても、安定したリート運営を出来ることが強みとなっています。次に、金利上昇傾向に伴う資金調達コストの増加に対する懸念ですが、現時点においては大きな影響はなく調達できています。これまでの、長期・固定での調達を基本とするものの、調達環境が変化する場合には、一時的に調達期間の短縮や変動金利を導入することで、調達コストを抑えることも検討してまいります。昨年10月に、208億円のリファイナンスを行いました。一部で調達年限を短くしたものもありますが、これまでの取り組み方針と変わらず、3年を超えるものは、固定金利での調達となっています。
21頁をご覧下さい。分配金安定化に向けた施策について説明します。スライド下段にあるように、これまで災害発生時の費用負担や、定借地権物件で発生する借地権償却等では、配当準備積立金の活用を行ってきました。又、昨年、利益超過分配方針を見直しました。配当準備積立金が全て取り崩された場合において、利益超過分配の考え方を示したものです。尚、利益超過分配の方針としては、分配金の安定化を図るために一時的に行うものであり、継続的に行うものではありません。
22頁をご覧下さい。成長性の継続について説明します。成長の源である外部成長ですが、今回の2物件取得後、新たな物件を組み入れることによって、パイプライン総額は2,600億円となっています。又、パイプラインサポート会社の拡大も、目指してまいります。
23頁をご覧下さい。減価償却分から創出される手元資金について説明します。1月の公募増資により、手元資金の源泉となる減価償却費は、年間109億円まで増加する、見込みとなりました。現在、不透明な外部環境が続いています。このような環境下であるからこそ、柔軟に手元資金を活用し、投資主価値の向上に繋げることが、より一層重要であると考えています。
以上、第20期の決算概要、および、第21期、22期の業績予想について説明致しました。有難うございました。