ザイマックス・リート投資法人 2025年8月期決算概要
ザイマックス・リート投資法人
2025年8月期(第15期)決算動画説明書
○動画 https://duzerhpfzs2cy.cloudfront.net./index.html
○説明資料
https://xymaxreit.co.jp/file/ir_library_term-677439b2179924ee72a23e3aa91b1e699b828f15.pdf
○説明者 名鉄・ザイマックスアセットマネジメント株式会社
代表取締役社長 武田 直
〇説明
ザイマックス・リート投資法人2025年8月期の決算説明をさせて頂きます。
4頁をご覧ください。10月1日に開示しました通り、この度名鉄都市開発が本投資法人の新たなスポンサーとして加わりました。名鉄都市開発は、総合デベロッパーとして、名古屋鉄道グループの不動産事業を担う中核会社です。中部圏を中心に、強固な事業基盤と情報収集力を有しており、不動産の保有と開発事業を推進しています。
5頁をご覧下さい。名鉄都市開発参画後の運用体制と運用方針については、新スポンサーの参画による運用体制の強化、新スポンサー体制におけるスポンサーサポート、新スポンサー体制移行後の運用方針・成⾧戦略という3つのテーマに分けて、次の頁以降で詳細を説明致します。
6頁をご覧下さい。名古屋鉄道グループとの協業の経緯についてご説明致します。本投資法人は 資産規模の小ささという課題を克服するため、他社との協業も含めて検討してまいりました。協業の相手として組み入れ候補となる物件を保有していること、不動産開発に必要な豊富な資金力を有していること、信頼できるビジネスパートナーであることを理想として検討していく中で、今回の名古屋鉄道グループとの協業が実現しました。中部圏で強固な基盤を持ち、ザイマックスグループと不動産運営・管理分野での連携が進んでいる名古屋鉄道グループとの協業により、本投資法人の課題の克服と成⾧の加速を目指してまいります。
7頁をご覧ください。新たな運用体制についてご説明致します。10月1日付で、名鉄・ザイマックスアセットマネジメントが、本投資法人の新たな資産運用会社となりました。同日付で、名鉄土地開発が本資産運用会社の株式の51%を取得しており、本投資法人は、名鉄都市開発とザイマックスグループによるダブルスポンサー体制に移行致しました。尚、2025年11月21日に開催予定の投資主総会で、本投資法人の称号をザイマックス投資法人から、セントラルリート投資法人へと変更する議案が付議される予定です。
8頁をご覧下さい。このダブルスポンサー体制により、名古屋鉄道グループからは、主に中部圏を中心とした不動産の仕入れ・開発力による外部成長の加速を、ザイマックスグループからは、主に不動産マネジメントの知見・ノウハウを活用した、物件運営による内部成長の加速をサポートして頂きます。又、財務面においても、これまでの安定性と健全性を重視した財務運営に加えて、名古屋鉄道グループの参画による信用力の更なる拡充を実現していきます。こうした両スポンサーの強みを掛け合わせる運用により、投資主価値の最大化を目指します。
次に新スポンサー体制移行後の、運用方針と成長戦略についてご説明致します。9頁をご覧ください。先ず、新スポンサー体制により、新たに加わる成長戦略についてです。名古屋鉄道グループが推進する「ひらかれたまちづくり」とは、自社単独で行うまちづくりではなく、同じ志を持つ企業からの多様な資金提供と、個々の企業の枠を超えた多様な企業によるまちづくりへの参加により、中部圏のまちづくり事業を推進・加速させていき、中部圏の魅力を高めていくというものです。この構想の実現により、新たに開発される収益不動産の取得機会を、投資法人の成長に繋げていきます。
10頁をご覧ください。次に運用方針です。基本的な方針は変更せず、引き続きポートフォリオの80%以上はオフィス、商業施設、ホテルをメインアセットとして構成します。そして中部圏にも注力しつつ、全国の不動産への投資を継続致します。スポンサーのパイプラインの活用、規模拡大を伴う資産の入替なども行いながら、資産規模を近い将来、概ね3年後を目標に1,000億円を目指してまいります。そして更に、中長期的に2,000億円を目指します。
続きまして2025年8月期の運用ハイライトについてご説明致し明日。12頁をご覧ください。本投資法人の2025年8月期末のポートフォリオ データです。物件数は18物件、資産規模は、取得価格ベースで438億円、鑑定評価ベースで572億円、取得価格ベースでのNOI利回りは5.9%、減価償却後利回りは5.0%です。
13頁をご覧ください。全体のサマリーです。今期は、当期純利益が8億円と、予想比増収・増益で着地し、DPUは3,226円での着地となりました。保有物件の運営状況ですが、オフィス物件の稼働率は、2025年8月期末において契約稼働率が100%に到達、経済稼働率は98.8%となりました。商業施設は100%稼働で安定的に運営しています。ヴィータ聖蹟桜ヶ丘は、当初の予定通り2025年9月から、スポンサーグループであるザイマックスとの間で固定マスターリース契約がスタートし、空室・無収入期間を発生させない形でのテナント入替に成功しています。ホテルについては、ホテルビスタ仙台および唐草ホテル札幌において、物件の持つ強みと良好なマーケット環境も相まって、RevPARは前年同期間を上回って堅調に推移しています。
15頁をご覧ください。2025年8月期末の決算概要です。営業収益が予想比9百万円増の1,714百万円、営業利益が予想比14百万円増の925百万円、当期純利益が予想比16百万円増の805百万円となりました。一口当たり分配金は前期比502円減、期初予想比66円増の3,226円での着地となりました。前期との比較では、賃貸事業収入については、前期に発生した空室の埋め戻しや、契約更新・再契約時の賃料増額等により、オフィス・商業賃料は910万円増加しています。ホテルにおいて、ホテルビスタ仙台および唐草ホテル札幌の変動賃料合計が、前期比で1,330万円増加しています。
又、前期の2024年9月に実施した、ザイマックス三田ビルと唐草ホテル札幌の資産入替により発生した、売却益15,440万円が剥落しています。営業費用については、修繕費等の減少、唐草ホテル札幌の公租公課の費用化開始およびその他物件の公租公課の増加、BM費用の増加の他、ザイマックス三田ビル売却に伴う譲渡報酬の剥落、2025年5月に実施した投資主総会費用、格付関連費用等が発生しています。営業御外収益については、預金利率の上昇により、受取利息が150万円増加しています。営業外費用については、2025年1月のリファイナンスに伴う金利上昇などにより、1,490百万円増加しています。 期初予想との比較では、オフィスの埋め戻しが想定より早くできたこと、ホテルの変動賃料が期初想定よりも上振れたこと、修繕費を予算対比で抑制できたことなどにより、増収・増益での着地となっています。
16頁をご覧ください。2026年2月期、2026年8月期の業績予想です。先ず、2026年2月期の業績予想は、2025年8月期対比で営業収益が411百万円増の2,155百万円、営業利益が2百万円減の923百万円、当期純利益が13百万円減の791百万円、一口当たり分配金は55円減の3,171円を予想しています。2025年8月期実績との比較では、営業収益において、2025年8月期に埋め戻した区画のフリーレントが終了し、2026年2月期から賃料発生が開始することなどにより、オフィス・商業賃料収入は増加を見込んでいます。ホテルについては、ホテルビスタ仙台、唐草ホテル札幌の変動賃料の増加を見込んでいます。
又、ヴィータ成蹟桜ヶ丘において、退去テナントから受領する原状回復費等の収入・計上と、原状回復工事などの業務委託費の発生を両建てで見込んでいます。その他営業費用については、修繕費の増加、リーシング費用の減少のほか、格付およびESG関連費用等の剥落を見込んでいます。営業外費用においては、2026年1月に予定しているリファイナンスに関わる融資関連費用の発生、およびリファイナンス以降の支払い利息の増加を見込んでいます。次に2026年8月期の業績予想は、2026年2月期対比で、営業収益が415百万円減の1,740百万円、営業利益が11百万円増の934百万円、当期純利益が17百万円減の774百万円、一口当たり分配金は、70円減の3,101円での着地を予想しています。
2026年2月期予想との比較では、オフィス物件の空室埋め戻しや増賃改定、ホテル変動賃料の増加等により、賃貸事業収入は増加を見込んでいます。その他営業費用に関し、修繕費の減少やリーシング 費用の増加、投資主総会費用の剥落、格付関連費用等の増加等を見込んでいます。営業外費用においては、2026年1月に予定している、リファイナンスに関わる融資関連費用の剥落、およびリファイナンス以降の支払い利息の増加を見込んでいます。
続きまして本投資法人の運用状況および成長戦略についてご説明致します。18頁をご覧ください。オフィス物件の稼働率の推移についてご説明致します。2025年8月期末時点で、オフィス物件の稼働率は、契約稼働率は100%、経済稼働率は98.8%の着地となりました。2026年2月期末においては、一部テナントの退去が見込まれるものの、契約稼働率99.7%、経済稼働率99.1%を見込んでいます。以上のように引き続き高い稼働率で堅調に推移していく見込みです。
20頁をご覧下さい。ポートフォリオのオフィス物件における全体のレントギャップは、△5.9%です。レントギャップは、2025年8月にザイマックスが査定した想定新規成約賃料と既存契約賃料単価をもとに算出しており、レントギャップがマイナスの区画は増額改定の実現を目指し、プラスの区画も個別事情を踏まえ、増額余地があれば交渉を行います。賃料がマーケット水準より下のテナントの賃料単価が想定新規賃料単価となった場合、期当たりで6,169万円の増額ポテンシャルが見込まれます。新規入居や賃料改定においては、このポテンシャルの実現に向けて交渉を進めてまいります。
続いて商業施設の状況についてご説明致します。21頁をご覧ください。本投資法人の商業施設の特徴である安定性の要素として、稼働率が100%であること、大都市圏近郊に立地し、テナントがデイリーユース型の業種で構成されていることから、安定的な賃料収入を獲得できていることが挙げられます。又、もう1つの特徴である成長性の要素として、定期借家契約の割合が全体の80%を超え、そのうち3年未満で期間満了または賃料改定の時期を迎える定期借家契約が約40%と、今後の再契約時の交渉を貸し主優位に実施できる点が挙げられます。安定的・継続的な収益を土台としながらも、インフレへの対応も含めた収益向上の機会獲得を目指してまいります。
22頁をご覧ください。ヴィータ聖蹟桜ヶ丘についてご説明致します。2025年9月から、スポンサーグループであるザイマックスとの間で固定マスターリース契約がスタートし、同時に施設名称もVITA MALL SEISEKIへと改めて、営業を開始しております。施設の新たな公式HPもカットオーバーし、現在もリニューアル工事が進行中で、ブランドオープンは2025年10月31日を予定しています。家電量販店のヤマダ電機のほか、前期ではまだ公表前のためお伝えできていませんでしたが、広域商圏型、且つお客様の来館動機に繋がるアンカーテナントとして食品スーパーのロピア、その他にも記載のテナントがオープンを予定しています。
続いてホテルの運用状況についてご説明致します。23頁をご覧ください。先ずはホテルビスタ仙台についてです。特徴である立地や、大浴場を含む設備等の優位性と、ホテルの新規供給が限定的であるマーケット環境を背景に、宿泊需要を取り込みKPI が向上しています。物価の高騰により、運営費用の上昇は避けられない局面ですが、ADRアップなどオペレーターの努力によって売上の上昇が費用の上昇を上回った結果、2025年8月期におけるGOP は、前年同期間比約114%で着地し、変動賃料も前期比890万円ほど上振れています。今後もGOPの向上に向けた施策についてオペレーターとコミュニケーションをとり、ホテルの運営状況のモニタリングを実行してまいります。
24頁をご覧ください。次に唐草ホテル札幌についてです。上段左側のグラフでお示ししている通り、唐草ホテルブランドの特徴であるインバウンド、商品力、納品力を生かして高稼働を継続して実現し、ADRも前年同期間比では向上しています。その結果、2025年8月期における客室売上は、前年同期間比で約119%での着地となりました。唐草ホテルブランドは、今後も成長が見込まれる札幌のインバウンドマーケットを、しっかりと取り込んでいけると考えております。
続きまして財務の状況についてご説明致します。26頁をご覧ください。ザイマックスグループと財務取引関係を有する金融機関を中心に、安定性を重視した財務基盤を構築しています。LTVについては、鑑定LTVで32.4%、総資産LTVで40.8%と、リートの中では低位であり、将来の金利変動リスクを極力減らすために長期固定金利を基本として調達しております。
最後にサステナビリティに関する取り組みについてご説明致します。28頁をご覧下さい。GTRESB評価においては、2025年度にリアルエステイト評価は4-Starsへとランクアップしています。又、ザイマックス西新橋ビルにおいてCASBEE不動産評価認証を取得した結果、Aランクを取得しています。
決算説明は以上になります。名鉄都市開発とザイマックスグループとのダブルスポンサーという新たな体制のもと、本投資法人の更なる成長の実現に向けて、これから全力で取り組んでまいります。ご期待ください。有難うございました。
