日本ビルファンド投資法人 2022年6月期決算概要

日本ビルファンド投資法人
2022年6月期(第期)決算動画信説明書
動画  https://www.irwebcasting.com/20220816/1/2c073d0efb/mov/main/index.html
資料 
https://www.nbf-m.com/nbf/ir/files/regurer/84cb117ca1fef1cb8d558be5468e378890fee67c.pdf
説明者 日本ビルファンドマネジメント株式会社 代表取締役社長 小野沢 英一郎
説明
2022年6月期決算の説明をさせて頂きます。
先ず、決算のハイライトです。
資料3頁、当期の決算ハイライトをご覧下さい。当期においては予定通り3月に飯田橋
グラン・ブルームの取得と中之島三井ビルディングの取得を、又、1月にはサンマリオン
NBFタワーの売却を完了しております。1月にエクイティファイナンスを実行し、資産を
拡大しながら、ポートフォリオの入替え等により、増収・増益・増配の決算を終えることが
出来ました。一口当たり分配金にしても、13,476円と前期比で1,678円の増、2月公表の
予想値よりも476円のプラスとなっております。次期2022年12月期、2023年6月期に
おいては、夫々11,500円を予定しております。
5頁をご覧下さい。2つの棒グラフは、日本ビルファンドが投資主価値の向上に向けて
重要な指標と考えている、一口当たり分配金および一口当たりNet Asset Valueの、直近
3年間の推移を表しております。両指標とも、前期比プラスでの落着とすることが出来
ました。引続き、長期的な安定成長を目指して行きたいと考えております。
それでは、6頁以降で決算実績を説明致します。6頁では、各期の物件の移動状況を整理
しております。当期も物件の入り繰りが多いので、後程詳細はご確認下さい。
次に、7頁の当期の損益計算書を説明致します。比較損益計算書の中の赤枠が当期、2022年6月期の決算数字です。当期の営業収益は52,215百万円、前期比1,880百万円、3.7%の
増収、営業利益は28,606百万円、前期比3,802百万円、16.5%の増益、当期純利益は
25,439百万円、前期比3,712百万円、17.1%の増益となりました。又、内部留保を
2,517百万円積立、分配金総額は22,922百万円、一口当たり分配金は前期比1,628円増の
13,476円となります。頁右側の増減要因を説明致します。営業収益の増収1,880百万です
が、不動産賃貸収入は233百万円の増収です。内訳は、既存物件で767百万円の減収、
入替効果で1,000百万円の増収となりました。その他賃貸事業収益で660百万円増収して
おりますが、こちらは、解約金の増加と水光熱費等の季節的要因の減少によるものです。
更に不動産等売却益が、前期比987百万円の増益となり、営業収益が大きく増加しました。
続いて、営業費用1,921百万円減少の要因ですが、前期に計上した、NBF御茶ノ水ビルの
売却による不動産売却損3,273百万円の剥落が大きく影響しております。一方で、昨年取得
しました新宿三井ビルディング等の公租公課や、原油高および円安による水道光熱費の
増加が見込まれております。結果として、営業利益は前期比3,082百万円の増益となり
ました。前期、当期とも内部留保の積み立てが発生しておりますので、分りづらいところは
ありますが、ポートフォリオの入替効果を含め、増収・増益・増配の決算となっております。
続いて8頁で貸借対照表について簡単に説明致します。左側の比較貸借対照表の中の赤枠
が当期末の数字です。2022年6月末の資産合計は、前期末より608億円増加し、1兆
3,677億円となりました。先ず、資産の部ですが、2物件の取得及び1物件の譲渡により、
固定資産が750億円増加しております。又、現預金が145億円減少しており、これは新規
の取得資金に充当したことによります。純資産の部ですが、1月にPOを実施したことで、
出資総額が310億円増額しており、圧縮積立金の21億円増加等により、純資産全体で
368億円増加しております。バランスシートの説明は以上です。
それでは、NBFの今後の運用方針について説明致します。11頁をご覧下さい。私が社長に
就任して初めての説明になりますが、NBFの運用方針については従前と変わらず、DPU、
一口当たり分配金の安定成長を主軸として運用してまいります。一方、環境に大きな変化が
起きている中では、内部、外部成長の達成の手段を機動的に、且つ、弾力的に用いながら、
NBFの質的、量的増進と拡大を通じ、一層の安定実現を図っていきたいと思っております。
その中で、現在のマーケット認識とNBFの取り得る戦略を4つに分けて説明したいと思い
ます。先ず、賃貸マーケットの動向についてですが、新型コロナウイルス感染症第7波、
ロシアのウクライナ侵攻および円安等の影響を受けて、企業の意思決定の遅れや、新しい
オフィスの使い方の模索という動きが継続し、賃貸マーケットにおけるリーシング活動は
限定的な状況になってきております。仲介会社の三鬼商事のデータにおいて、東京ビジネス
地区の空室率は、6%台が1年程継続しており、底打ち感は出ておりますが、オフィス賃貸
マーケットの回復は、当初の見込みより後ろ倒しになっております。2023年の大量供給による影響も考えられることから、賃貸マーケットの回復には、時間が掛かるものと思われ
ます。一方で、NBFのリーシングにおいては、大規模な床の成約が見られるなど、企業の
意思決定に再開の動きも出てまいりました。オフィスビルにおけるマーケットの回復は、
供給よりも経済活動の再開による需要の回復が進むことの方が、大きな課題と認識して
おり、第7波が収束していく過程で、東京都心部を中心に、人材確保のためのオフィス移転
等の動きが、再開されると考えております。その中で、東京都心部を中心としたハイ
スペックオフィスへの選考は、より高まるものと考えております。このような環境の中で、
NBFの内部成長については、経済活動の再開に合わせて、スポンサー三井不動産の営業力
を生かした後継テナントの誘致を加速させるとともに、需要のあつい東京都心中心の
ポートフォリオとテナント分散を生かし、稼働率の安定を優先していきたいと考えて
おります。NBFの稼働率は、半年前の説明より後ろ倒しになっていますが、2022年12月
期を底として、巡航水準として97%台の稼働率を目指しております。次に外部成長ですが、
オフィスのマーケットは堅調に推移しています。これは日銀の低金利政策などで、日本の
クレジットボラティリティの低さを背景に、外資系ファンドなどを中心とした、国内外の
多様なプレイヤーが投資意欲を高めていることによります。このような環境の中、強固な
スポンサーパイプラインを持つNBFとしては、資産の入替を含めたポートフォリオの質の
強化と、規模の成長とを図っていく好機であると考えております。本業である不動産賃貸
収益については、引続き内部成長から入替を含む外部成長に軸足を移しつつ、継続的な成長
を図っていきたいと考えております。次にファイナンスです。現在のファイナンスの環境に
ついては、エクイティマーケットではNBFのP/NAVが1.1倍を超える水準で推移して
おり、POによる資金調達は可能な状況だと認識しております。一方、デットファイナンス
においては、借入金利が従前より上昇しており、又、今後の金利上昇を業績予想に織り
込んでいますが、90%以上の有利子負債を固定金利で調達しており、返済期限の分散も図れ
ており、極端な支払金利の増加にはならないように対応しています。今後のファイナンス
方針については、引続きLTV水準のコントロールと、レンダーとの良好な関係を維持し、
保守的に運用したいと考えております。最後に、内部留保・譲渡益の活用方針です。後程、
詳しく説明しますが、現状の不動産賃貸収入だけでは、従来公表しているDPU11,500円の
水準を達成することは難しい状況です。半年前の説明と同様に、賃貸マーケットの回復局面
までは、当面DPU11,500円を下限として設定し、投資主の皆さまへの還元を強化したいと
考えています。DPU11,500円のうち11,000円は、稼働率97%台の巡航水準になった場合
の目線であり、それに内部留保500円分を上乗せした水準ですが、今般の業績予想では、
稼働率を96%前後で計画しており、来期および2期先においては、譲渡益、内部留保を
活用し、11,500円を分配したいと考えております。
次の頁で、当期と翌期の入替について記載しておりますが、こちらについては、PO時や、
前回も説明しておりますので、割愛させて頂きます。
続きまして内部成長の説明です。13頁の期中平均稼働率と入退去率のグラフをご覧下さい。
上の赤い折れ線がポートフォリオの期中平均稼働率、下の棒グラフは各期6ヶ月間の入居、或いは退去したテナントの、ポートフォリオ全体に対する面積割合を示しております。先ず、
棒グラフをご覧下さい。入居、退去の状況について説明致します。当期の退去率は、大型
テナント退去により4.3%となる一方、入居率は埋戻しも順調に進み4.4%となり、結果、
期中平均稼働率は、96.3%となりました。次期2022年12月期には、大型のテナント退去
は一巡しましたが、入居率を保守的に1.9%と見込み、期中平均稼働率は95.8%と見込んで
おります。又、2期先の2023年6月期は、入居が退去を上回り、2022年12月期に入居
したテナントの通期稼働も見込まれることから、96%を見込んでおります。今後ですが、
極端なV字回復とはいかないまでも、横這いの状態が続き、企業の動きの再開による需要
創出により、97%台を見込める時期も近いと見ております。
続いて、4頁で既存物件の賃貸収入の推移について説明致します。黄色い折れ線グラフは、
既存物件の賃貸収入の前期比変動率を示しており、棒グラフはそれを2つの要素に分解
したものです。青色の棒グラフは、継続入居テナントの賃料改定による収益変動を表して
おります。賃料改定については、当期においても増額改定を応諾頂く件数は多いものの、
個別に契約安定を目的とした減額賃料の対応を行ったケースもあり、トータルでは若干の
マイナスとなっております。今回の業績予想においても、賃料改定効果は若干のマイナスと
しておりますが、ビルごとにメリハリを付けた賃料改定協議を進めて行く方針です。一方、
緑色の棒グラフの方は、テナントの入れ替わりによる影響等、賃料改定以外の全ての要素が
含まれております。今回の業績予想では、次期2022年12月期まで稼働率の低下を織り
込んでいる影響に加え、新規テナント入居時のフリーレントを、従前より長めに見込んで
おり、既存物件の不動産収入は、2期先、2023年6月期までの減収を想定致しました。
内部成長については、その後安定し、2023年6月期を底にプラス点に回復すると考えて
おります。
15頁にお進み下さい。当期末の財務の状況です。当期は、有利子負債が140億円増加
しました。右上のファイナンスデータにあります通り、期末のLTVは42%、長期固定金利
比率は91.3%、平均調達金利は0.45%、平均残存年数は5.64年と引続き保守的に運用して
います。その下に記載しておりますが、7月に物件譲渡資金で短期借入金を返済しており
ますので、物件譲渡後のLTVは41.4%、借入余力は1,100億円になっております。
又、16頁の下の表は、返済期限の分散を示すグラフで、併せて金利水準を棒グラフの上に
記載しております。今後の金利上昇による調達コストの増加も懸念されますが、NBFは
返済期限を分散し、長期固定金利での調達のターゲットを90%以上とすることにより、
一度に支払金利の増加にならないように、金利上昇リスクもヘッジしております。
続いて17頁で継続鑑定評価について説明致します。当期の継続鑑定評価は、左上にあり
ますように、その総額が16,822億円となり、含み益は191億円増加の3,336億円となり
ました。物件ごとの状況については左下の表にありますが、Cap-Rateは54物件で低下、
19物件で現状維持となり、更にCap-Rateは低下しております。鑑定評価価格自体は、
8物件で減少しておりますが、これは、今後の工事費を見積もったCash-Flowの調整に
よるものです。今回の継続鑑定評価は、現状の取引事例か、らCap-Rateの低下傾向を反映
したものと思われます。又、先ほども説明しましたが、金利上昇局面ではありますが、日本
銀行によるリスクフリーレートが抑えられていることや、円安により外資を中心とした
プレイヤーによる活発な売買事例が要因と思われます。
続いて19頁で業績予想を説明致します。濃い赤枠が2022年12月期、右側オレンジ枠が
2023年6月期の業績予想です。先ほど、内部成長のところでも説明致しました通り、予想
2期とも既存物件では不動産賃貸収入が減少し、内部成長はマイナスになる見込みです。
一方で、不動産売買マーケットの活況は継続しており、物件の入替に伴う譲渡益については、
内部成長の減速を補うために活用していきたいと考えています。今回は、譲渡益および内部
留保の活用により、分配金の下限を維持することとし、2022年12月期、2023年6月期
とも11,500円の予定としております。
分配金の上限内訳につきましては20頁に図解しておりますので、ご確認下さい。
次に21頁をご覧下さい。前回、内部留保及び譲渡益の活用方針として、皆様にDPU
の下限を11,500円として、安定分配に努める旨説明させて頂きました。今回は、もう少し
踏み込んで、投資主の皆様への還元施策として、内部留保および譲渡益の還元について、
NBFの方針を定めましたので、説明させて頂きます。今走っているこの2022年12月期も
常益を計上することから、内部留保の残高は約136億円になる見込みです。NBFとしては、
内部留保および譲渡益については、安定的分配の原資として、税効率を勘案し、出来る限り
積立をしていきたいと考えております。一方、この内部留保については、積極的に投資主の
皆様に還元していきたいと考えております。先ず、①の定期取崩しです。これは、不動産
受領賃貸収益からあがった当期純利益に対し、毎期含み益を顕在化した内部留保および
譲渡益を、譲渡損益を除く当期純利益の3%相当を上乗せして、第2の分配原資として分配
してまいります。今回の業績予想では、テナント退去に伴うダウンタイムや電気料金の高騰
を織り込んでおりますので、賃貸収入からあがるDPUは、10,000円程度になります。
これに3%、300円相当を上乗せして分配していきたいと考えております。定期取崩しに
ついては、譲渡損失、減損、大型テナントの退去、災害等のために一定額を固定留保させて
頂きますが、それを超える部分ついては、毎期3%分を投資主の皆様に還元したいと考えて
おります。この頁では、今回新たに設定した、第2の分配原資としての投資主の皆様に、
中長期的に約束する分配金の上乗せについて、説明させて頂きました。
次の22頁をご覧下さい。NBFの現状の分配方針について説明致します。前ページで説明
した3%の分配金の上乗せに加え、NBFとしては、今後資産の入替に伴うポートフォリオ
のクオリティを上げる一方、含み益の顕在化も行い、投資主の皆様に還元していきたいと
考えております。繰り返しになりますが、DPUの下限11,500円は、現状の賃貸マーケット
において、NBFの稼働率が97%程度の巡航水準に戻れば、DPU11,000円程度となり、
投資主の皆様への還元分500円の上乗せを含めたものとして、前回の決算公表時に設定
させて頂きました。半年前からしますと、新型コロナウイルスの第7波の影響や、原油高等
コスト増の要因も出て来て、内部成長は横這いの状況が継続していくと見ておりますが、
今後も物件の入替等外部成長も引続き注力し、DPUの成長に貢献していきたいと考えて
おります。今回、2022年12月期、2023年6月期の2期の予想についても、11,500円を
下限とし、業績予想とさせて頂きました。先ほど、運用方針の頁でも説明致しましたが、
NBFの強みを戦略に織り込み、不動産賃貸収益ベースでDPU11,500円の水準に持って
行けるように運用し、この水準を見直していく方針です。
最後に、NBFのESGへの取組みについて説明を致します。少し飛びますが、41、42頁に
当期の取組みのハイライトを載せております。
41頁ですが、当期の取組みとしては、資産運用会社にESGの専門部署を設置致しました。国際イニシアティブであるPRIに署名しております。
42頁には、2月に設定したKPIの進捗状況を掲載しております。CO2削減目標について
は、2030年までに46%の削減という目標を掲げておりますが、現在は33%まで進捗して
おります。今後については、LEDへ交換可能な照明への変更や、性能の良い空調等の設置、
グリーン電力の導入などにより、目標を達成する見込みです。水の使用量についても削減
出来ておりますが、これはテレワーク等の活用で、出社率が低かったことが大きな要因と
分析しております。グリーンビルディングの認証、グリーンファイナンスの取り組み、廃棄
物リサイクル率については、別途ご確認頂ければと思います。
最後になりますが、新型コロナウイルス第7波の影響、ロシアのウクライナ侵攻、円安、
資源高など、今回の業績予想では新たな要因が多く含まれております。金利の上昇は、引続
き織り込んでいくことになると思いますが、その他の要因が収まれば、不動産賃貸収益の
改善が図れると認識しております。NBFにおいては、大型のテナントの退去が落ち着き、
後継テナントのリーシングが従前のように開始する中で、稼働率については、2022年下期
が底、不動産賃貸収入については2023年上期を底に回復すると見ています。厳しい事業
環境がもう暫く続くことになりますが、ご報告しました通り、NBF]もつポートフォリオの
強靭さは、一時的な混乱も長期的なマーケットの変化に対しても、十分に対応していける
ものと確信しております。NBFとしては、今までにも増してあらゆる引き出しを活用し、
投資主の皆様の期待に応えて行きたいと考えております。
私からの説明は以上です。本日は有り難うございました。