森トラスト総合リート投資法人 2022年3月期決算概要
森トラスト総合リート投資法人
2022年3月期(第40期)決算説明 動画配信説明書
動画 https://www.net-presentations.com/8961/20220523/iuashdio/
資料
https://www.mt-reit.jp/file/term-64d80310b53dd50824ce9dd553a6eacc942f2aeb.pdf
説明者 森トラスト総合リート投資法人 執行役員
森トラスト・アセットマネジメント株式会社 代表取締役最高執行責任者 兼
総合リート運用本部長 八木 政幸
説明
決算概要資料を使って外余殃を説明します。
先ず、4頁をご覧下さい。2022年3月期の一口当たり分配金は、上段に記載の通り、
3,195円となりました。前期実績からは355円の減少となりますが、昨年11月に発表した
予想からは120円の上振れとなっております。この頁の下側2/3には当期の主な指標を
掲載しています。先ず、左側のAssetについて説明します。当期は、昨年11月1日に
東京汐留ビルディングの一部譲渡と神谷町トラストタワーの一部取得にかかる2回目の
取引を行ったほか、12月1日に、天神プライムの土地の一部を追加取得しました。この
結果、物件数は前期と変わらず16物件、資産規模は3億円増えて、3,247億円となり
ました。稼働率は、サブリースベースで前期比1.4ポイント低下して90.5%、期末算定価格
は44億円増えて3,458億円、含み益は37億円増えて388億円となりました。次に右側の
Debtですが、有利子負債は1.540億円、負債の期中平均利率は0.45%、LTV、期末総資産
有利子負債比率は47.4%、日本格付研究所の長期発行体格付は、AA安定的となっており
ます。その下のEquityについては、発行済み投資口数は132万口で、前期と変わらず。
一口当たりのNAVは150,592円となっております。
次に5頁をご覧下さい。こちらには、2022年3月期の損益計算書を掲載しており、前期比、
及び、予想比の主な変動要因も右側に記載しています。前期比については、昨年11月の
業績予想公表時にも説明した通り、汐留、新橋、その他物件での、テナント退去のマイナス
影響がある中、神谷町と汐留の物件入替えにより、分配金の減少の一部を補っております。
又、次期以降の更なる賃貸収益の落込みに備えて、不動産等売却益の一部を内部留保して
おります。予想比では、新橋の全テナントの明け渡しが若干遅延したことに伴う、損害金の
収受や仲介手数料や修繕費の下振れ等もあり、営業利益ベースで168百万円の上振れと
なりました。
6頁では、先ほどお話しした前期からの変動を一口当たり分配金ベースで図示しております。
続いて7頁をご覧下さい。ここでは現在走っております2022年9月期の修正業績予想を
お示ししております。頁右側記載の通りリーシングの進捗や、解約違約金の発生の等で、
営業収益を26百万円上方修正、又、固定資産税、仲介手数料、修繕費、管理業務費等を
見直した結果、営業利益ベースで、54百万円上方修正しています。尚、分配金については、
今回の業績予想修正後も、内部留保の活用を想定しているため、一口当たり3,000円に据え
置いています。
次に、8頁をご覧下さい。こちらでは、一口当たり分配金ベースで、2022年3月期から
2022年9月期の変動要因を図示しております。前期途中にテナントが退去した新橋の収益
減少の通期寄与と、前期発生した明け渡し損害金の剥落が影響して、青で示している一時的
要因を除いた、フローベースの分配金は2,224円となりますが、内部留保の取崩しにより、
3,000円の分配金としていることがお分かり頂けると思います。尚、現時点で判明している
マイナス要因で、その次の期に通期影響として繰越されるものは、殆どありませんので、現
時点では内部留保の取崩しなど、一時的な要因を除いたフローベースの分配金は、2022年
9月期がボトムになると見ております。
次の9頁で、今回新たに公表する2023年3月期の業績予想について説明します。今回の
業績予想では、後継テナント未決定区画は、空室が継続することに加え、事務所と住宅で、
一定の退去を想定として織り込んでいます。又、不動産賃貸市場の状況に鑑みて、一部で
減額改定が発生することも見込むなど、保守的な想定としております。分配水準の大きな
落込みを極力回避するため、内部留保残高の半分程度の活用を想定して、予想分配金は、
一口当たり2,800円としました。尚、この予想には、物件取得、及び、売却は織り込んで
いませんので、現時点で方針が確定していない新橋の運用方針によっては、上振れの可能性
もあると考えています。
次に、今回の決算や業績予想のベースとなる、運用状況や方針などについて説明します。
内部成長について11頁をご覧下さい。現在の環境ですが、東京オフィス市場において、
新型コロナウイルス感染症の影響により、空室率は引き続き上昇傾向にありますが、⼀⽅で、
拡張移転や新規開設の動きが増加したことにより、空室率上昇のスピードは鈍化して
おります。賃料については、条件緩和によりテナント誘致を促進する動きが見られ、下落
傾向が継続しております。又、2023年以降に予定されている、都⼼部のオフィス⼤量供給
による影響については、注視が必要と考えております。今後の方針としては、賃料・⾯積等
テナントニーズに柔軟に対応することで、需要の取り込みを図ります。又、市場賃料の低下
により賃料ギャップが縮⼩する中、増額余地が残るテナントに対しては、退去リスクに注意
をしつつ、増額改定交渉を進めていきます。尚、賃料減額等の要請を受けた場合には、
テナントの業績、賃料ギャップ、リーシングの難易度、ポートフォリオ収益への影響、
12頁にお進み下さい。当期におけるテナント動向とオフィス6物件の賃料改定の状況に
ついて説明します。当期の新型コロナウイルス感染拡⼤の影響を理由とした減額は2件、
退去通知の受領は4件でした。次に、紀尾井町、大崎、御堂筋、広尾、天神、新横浜の
オフィス6物件の賃料改定ですが、棒グラフの右から3番目にある通り、当期改定と
なったテナントのうち、面積ベースで13%が増額、79%が据置き、8%が減額となって
います。
次に13頁をご覧下さい。保有物件の運用状況について説明します。先ず、東京汐留ビル
ディングですが、期初の緊急事態宣言の解除により、テナントの動きが再開したことで、
リーシングに一定の進捗が見られました。決算発表日時点で内定しているものも含めた稼働率は、物件全体では、前期決算発表日時点比17%増の78%、オフィス・店舗区画で見る
と、24%増の68%となっています。引続きテナントニーズに応じた柔軟なリーシング活動
を行うことで、稼働率の上昇を目指してまいります。次に新橋駅前MTRビルですが、
リーシングについては、コロナ禍の厳しい状況下、需要が鈍い状況が続いています。一方で、
売却については、取得に強い関心を示す相手先は、引続き複数ありますが、代替物件が
ポイントとなっています。現在、入替え取引を軸に、スポンサー等と継続的に協議しており、
2022年9月期中での決着を目指します。続いて新横浜TECビルです。年始からの蔓延
防止等重点措置の発出などの影響により、他のエリアと同様にテナントの動きが鈍化して
いますが、稼働率は決算発表日時点で内定も含め、前回決算発表日時点比10%積み上げ、
約70%となりました。最後にイトーヨーカドー湘南台店です。現在の賃貸借期間は本年
11月20日で満了しますが、新たに2042年11月20日まで契約を更新しました。尚、
2032年11月20日までの10年間解約不可、賃料も同じく、10年間現賃料を据え置くこと
で合意し、中長期的な安定収益の確保を図っています。
次に外部成長について説明します。14頁にお進み下さい。売買マーケットでは、国内外の
投資家の物件取得意欲は引き続き高く、取引利回りは低い状況が継続しています。事業会社
による本社の売却等が見られたものの、投資目線に合う優良物件の売却状況は限られて
おり、厳しい取得環境は続いています。一方で不動産投資家のマーケットサイクル認識では、
今後ピークアウトするという投資家が一定数存在することには留意する必要があると考え
ています。このような状況下、本投資法人としては物件の中長期的価値に力点を置いた、
厳選投資のスタンスを維持していきます。又、引続きポートフォリオの安定性と質の向上に
向けた施策も検討してまいります。最後に、本投資法人では、中長期的な投資主の価値向上
に向けて、資産運用業務における環境配慮、社会貢献、及び、組織のガバナンス強化など、
サステナビリティ向上に取組んでいます。この決算資料の17頁から27頁にその取組みを
纏めていますので、ご関心のある方はお読み願います。
説明は以上となります。今後とも、森トラスト総合リート投資法人をお引き立てのこと、
宜しくお願い申し上げます。