オリックス不動産投資法人 2025年8月期決算概要
オリックス不動産投資法人
2025年8月期(第47期)決算動画説明書
○動画
https://c-hotline.net/Viewer/Default/5660736ce496d089da99b4c07b6fca9ddea3
○説明資料 https://ssl4.eir-parts.net/doc/8954/ir_material_for_fiscal_ym/188654/00.pdf
○説明者 オリックス・アセットマネジメント株式会社 代表取締役社長 恩田 郁也
〇説明
日頃よりOJRをご支援頂いている投資主の皆様や関係者の皆様に、この場をお借りしてお礼を申し上げます。それでは早速ではございますが説明に入らせて頂きます。
3頁をご覧下さい。今期決算の概要についてご説明させて頂きます。先ず、一口当たりの分配金、DPUですが、25年8月期のDPUは2,270円とさせて頂きました。こちらは、本年9月1日付で実施した一口当たり2口の割合による、投資口分割考慮後のDPUとなります。そして将来のDPU予想につきましては、26年2月期は2,380円、その次の26年8月期を2,400円と致しました。いずれに致しましても、24年8月期の決算発表の際にお示しした、中長期的にDPUを年率3%以上成長させるという方針に基づき決定しております。尚、DPU年率3%成長の計画値と比較して、賃料増額が順調であること、又、売却益の計上もあり、26年2月期は+383円、26年8月期は+373 円を予想しています。
次にDPUの3%成長目標を支える成長戦略についてご説明させて頂きます。この1年は、新規物件の取得と既存物件の内部成長を軸に、戦略を展開してまいりました。本日公表させて頂きましたホリデー・イン エクスプレス大阪シティセンター御堂筋とプライム新横浜ビルの取得を含めますと、25年2月期以降、売却2物件(180億円)に対して、5 物件(合計746億円)の資産を新規取得致しました。いずれも成長性の見込める物件であり、今後もしっかりとNOIの積み上げを実現してまいります。次にスポンサーとの売買ですが、前回の決算発表でも説明させて頂きましたが、25年3月に5年ぶりとなるスポンサーとの大型売買が成約できました、今後の成長が見込めるホテル ユニバーサル ポート ヴィータを取得し、青山サンクレストビルおよび北青山ビルを売却することで、NOIを更に成長させ、分配金のプラスアルファを実現致しました。
今後もスポンサーとは、投資主価値の向上に資する取り組みを推進してまいります。その他の施策と致しましては、投資主の皆様との利益の連動性を高めるため、資産運用報酬の改定を本年11月の投資主総会に付議する予定です。OJRは、今後の分配金成長率にコミットしております。資産運用会社であるオリックス・アセットマネジメントが分配金成長に向けた取り組みをしっかりと果たすように、業績連動の報酬部分を分配金総額に連動する報酬体系として提案する予定です。
それではここからは詳細にご説明をさせて頂きます。4頁をご覧ください。24年8月期の決算発表時にお示した、年率3%のDPU成長につき改めて説明させて頂きます。棒グラフ下の濃い青の部分は、24年8月期の投資口分割考慮後の、DPU1,910円を起点とした3%成長の水準をお示ししております。そして3%成長コミットメントからの上振れ部分のうち、青山サンクレストビルおよび北青山ビルの売却益を棒グラフ上の水色で、新規取得や内部成長など、売却益以外の利用によるアップサイド部分を、棒グラフ真ん中の薄い青でお示ししております。こちらのグラフでお示ししている通り、25年2月期以降、賃料増額および売却益により、3%成長ライン以上の分配金成長を実現でております。将来につきましても新規取得物件や既存物件の賃料増額を軸に、更なる成長を目指してまいります。
5頁をご覧ください。OJRが総合型リートとして目指している、方向感についてご説明させて頂きます。一般的に総合型リートのパフォーマンスは、用途毎に見ると、その時々のマーケットに応じて多少のデコボコは出てきます。言い換えると、そのデコボコがポートフォリオの相互保管の形になっており、どこかが悪くてもどこかで補えるという特徴があります。加えてOJRの成長のドライバーである物件取得も、マーケットの良し悪しの時機を捉えての投資が可能です。25年2月期以降、旺盛な観光需要に鑑み、ホテルを合計4件、総額653億円で新規取得致しました。このように物件取得にかかる柔軟性を確保したうえで、OJRは、環境変化を踏まえた分散したポートフォリオを構築することで、年間3%成長+αを目指しております。
6頁をご覧ください。次に用途毎に、賃料収入とNOIにつきご説明させて頂きます。先ずオフィスですが、好調なマーケットを背景に、順調に賃料増額を実現しました。結果、25年8月期は、前期比で+206百万円の賃料アップを達成致しました。NOIベースでも環境投資費用の影響を除くと、前期比+153百万円の増加となりました。26年2月期以降もしっかりと賃料の増額を進めてまいります。次にホテルですが、旺盛な観光需要により、全ての変動賃料導入ホテルにおいて、前期を超える賃料を受領致しました。
新規取得したホテル ユニバーサル ポート ヴィータ、MIMARU大阪心斎橋、MIMARU京都四条の貢献もあり、賃料収入は前期比+735百万円、NOIは+641百万円となりました。引き続き高いインバウンド事業が継続すると想定しております。本日取得を発表したホリデー・イン エクスプレス大阪シティセンター御堂筋の、将来的なアップサイドを見込んでおり、ホテルのNOIをしっかり成長させてまいります。次に 商業施設も同様に、都市型・郊外型ともに賃料増額を達成できました。賃料収入は前期比+43百万円、NOIは+38百万円となりました。
特に都市型商業施設は、インバウンドの旺盛な需要に支えられ、想定以上の賃料増額を達成しております 今後もさらなる 賃料増額を進めてまいります 住宅は24年8月期に取得したクロスレジデンス高田馬場、六義園、神田神保町の新築3物件のリーシング完了が通期で寄与したこと、又、入替更新時の賃料アップにより、賃料収入は前期比+93百万円、NOIは+93百万円となりました。入替時の賃料増減率は7期連続で上昇しており、今後も賃料増額に注力してまいります。最後に物流施設ですが、25年8月期は、戸田ロジスティクスセンターの更改時に賃料増額が実現致しました。全物件で稼働率は100%継続しております。用途毎に多少の違いはありますが、総じて好調な賃貸マーケットや、インバウンド需要の高まりを一段と取り込むことで、各アセットの更なるNOI成長を目指してまいります。
7頁をご覧ください。25年2月期以降の、外部成長、物件の入れ替え戦略について説明させて頂きます。こちらでは過去1年間の取得資産と売却資産も掲載しております。NOIなどの収益性は向上していることに加え、築年数の若返りなど、ポートフォリオの質の改善に資する物件売買が行われている姿を、確認頂けるかと思います。取得資産を用途で見ると、この1年間では、アップサイド自体が大きいホテルとオフィスを取得致しましたが、総合型リートの特徴を生かして、その時々の環境を見極め、今後も柔軟な用途選択を行いながら、投資主価値の向上を目指してまいります。
尚、本日、新規取得資産として公表している、2物件について補足させて頂きますと、ホリデー・イン エクスプレス大阪シティセンター御堂筋については、大阪市内有数の繁華街である心斎橋エリアや、古くからビジネス地区としてオフィスが集積する本町エリアに位置しており、交通利便性が高く、御堂筋沿いの好立地にあることから、海外旅行客やビジネス客のニーズの獲得が可能であるほか、同時に物件のバリューアップも図ってまいります。又、プライム新横浜ビルについては、OJRが保有する隣接した、新横浜スクエアビルとの相乗効果が見込まれる物件です。新横浜スクエアビルを2023年12月に取得して以降、同物件での好調な増賃実績に鑑み、今回の取得を決定致しました。これら2物件はともに将来の成長が期待できる物件であり、投資主価値向上に資する資産であると考えております。
8頁をご覧ください。調達についてご説明致します。安定的な財務運営を実現するため、これまで通り、長期固定金利を中心とした資金調達を基本方針としており、金利変動リスクを抑えつつ、返済期の分散を図ることでリファイナンスリスクの軽減に努めています。今後もこの方針を堅持し、規律ある財務運営を継続してまいります。尚、現状の格付に影響を与えない範囲、具体的にはLTV50%以下を目安に借り入れを活用してまいります。
9頁をご覧下さい。今回お示しした分配金がどのような要因により変動するのか、感応度について記載しております。外部成長から資本政策まで網羅的に記載しておりますが、いずれも大きな変動要因はなく、非常に分散したポートフォリオになっていることを改めてご確認頂けるかと思います。
最後になりますが、国際的な地政学リスクや金融政策による影響など、引き続き不透明な社会情勢ではありますが、マーケット環境の変化に柔軟に対応できる総合型リートの強みを生かし、DPUの中長期的な年率3%成長など、投資主の皆様へのコミットメントについては確実に順守し、更にプラスアルファをご提供できるよう尽力してまいりますので、今後も変わらぬご支援を何卒よろしくお願い申し上げます。
