アドバンス・ロジスティクス投資法人 2023年1月期決算概要
アドバンス・ロジスティクス投資法人
2023年1月期(第9期)決算動画説明書
○動画 https://www.net-presentations.com/3493/20220907/dsnjie/
○資料
https://www.adl-reit.com/file/ir_library_term-4e1bf059dfed57007544b3a03b3a5cb8de69a707.pdf
○説明者 アドバンス・ロジスティクス投資法人 執行役員 木村 知之
○説明
第9期、アドバンス・ロジスティクス投資法人の決算概要を説明致します。
3頁をご覧下さい。決算ハイライトです。今期は、3回目となる公募増資を実行し、資産規模も1,332億円と着実に成長しております。上段のボックスをご覧下さい。稼働率については99.9%、倉庫床は100%稼働と、上場以降高位安定で推移しております。又、保有資産の鑑定評価額も1,500億円と上昇し、含み益は281億円、含み益率は28.1%、一口当たりのNAVも、149,818円と4.1%の増加となっております。中段の棒グラフは、分配金の推移です。青枠に注目下さい。決算期の変更により、第9期は7か月決算となっております。右側の2つの棒グラフは、6ヶ月換算の参考値です。第9期の決算では、公表済みの行政予想と同額の3,239円にて着地致しました。内容としては、一口当たり利益分配金が、2,679円と+31円で着地したため、超過分配金を抑制することとなりました。青枠右側のグレーの棒グラフは、第10期、11期の業績予想となっております。夫々、2,806円、2,820円にて公表しておりますが、年4%成長を目指します。下段には、第9期の取組み施策を記載しております。詳細は、後段にて説明させて頂きます。
4頁をご覧下さい。第3回公募増資の概要です。昨年10月の公募増資に伴い、築浅、100%稼働のIMP市川塩浜を取得しました。取得価格は218億円、本日時点の鑑定評価額は241億円と10%の含み益を創出しております。上段右は、主要指標の変化です。本増資により資産規模は、13物件、1,332億円となり、当面の目標である資産規模2,000億円に向け、着実に進捗しております。又、平均築年数も5.4年と良化、市川塩浜のしとき雨後の一口当たりNAVは、150,841円と想定しております。
IMP市川塩浜の詳細は、5頁6頁に記載しております。
8頁をご覧下さい。決算の概要を説明致します。先程説明しましたように、第9期の分配金は、業績予想と同額の3,239円、利益分配金は+31円となりました。概ね想定通りの着地となっており、当期純利益は+20百万円となりましたが、支払手数料やその他費用など突発的な支出に備え、保守的に見込んでいた費用が低減されたということが、主たる要因となっております。水光熱費は想定より増加したものの、水光熱費収入も増加したため、トータルでは見込み通りとなりました。名祖。FFOペイアウトレシオが78.5%となっておりますが、こちらは増資に伴う希薄化対応として、超過分配金を充当したことが要因です。
9頁をご覧下さい。田尾10期、11期の業績予想について説明致します。先程説明しましたが、第10期、11期の一口当たり分配金は、夫々2,806円、2,820円にて公表しております。右枠では第10期の予想について、9期との主たる差異を記載しております。当期純利益は+137百万円を想定しておりますが、主たる要因は市川塩浜の取得による収益増となっています。又、水光熱費部分については、収入、費用とも増加し、概ね相殺される見込みです。
続きまして、成長戦略について説明致します。
11頁には戦略Road Mapを掲載しております。以降の頁で詳細を説明致します。
12頁をご覧下さい。外部成長戦略におけるパイプラインを掲載しております。今期についてリーシングの重複が想定される案件の取得を見送った一方で、資産運用会社の独自ルートにて匿名組合出資を行い、T&Bメンテナンスセンター松江の優先交渉権を取得しました。その結果、物流施設6物件、その他アセット1物件の合計7物件となっております。そのうち、優先交渉権取得済みの6物件については、4物件が既に竣工しており、いずれも100%稼働、未竣工のIMP桑名および吉川美南についても既に契約完了となっており、竣工時の満室稼働が想定されます。足元開発増加に伴う竣工物件の空室率増加が懸念されておりますが、本投資法人においては、伊藤忠グループのネットワークを最大限に活用し、テナント需要を意識した開発を行っているため、順調な稼働が見込めるものと考えております。記載物件以外の開発を予定している物件も含め、着実に取得することにより、当面の目標としている資産規模2,000億円は、達成可能と考えております。
13頁をご覧下さい。本投資法人では、スポンサー開発物件の取得をコアとしつつ、伊藤忠グループのネットワークを活用し、スポンサー以外の第三者物件の取得にも注力してまいります。右のボックスでは、T&Bメンテナンスセンター松江を事例として記載しております。本件は、資産運用会社の独自ルートを活用した初の投資案件であり、有料テナントとの、長期賃貸借契約を締結していることから、安定したCash-Flowを期待しております。又、匿名組合出資を通じた優先交渉権を行使することにより、タイムリーな取得が可能となっており、分配金成長への選択肢とも考えております。昨年6月の資産運用会社合併に伴い、情報ソースも1.7倍と拡大しておりますので、このような案件の創出に、引続き努めてまいります。
14頁、15頁は保有物件およびパイプラインをマッピングしたものです。赤枠は本投資法人の保有物件で、紫枠はパイプライン物件となります。保有物件は全て関東エリア、とりわけ人口集積地に位置しております。
16頁ではポートフォリオの特徴を紹介しております。本投資法人のポートフォリオの特徴は、強固なスポンサーサポートによるテナントとのRelation-ship、又、築浅・好立地、更に有料テナントとの長期契約、この3点に裏付けられたCash-Flowの安定性にあります。特に、投資エリアに関しては、関東エリア100%となっておりますが、今後はエリア分散も意識しつつ、ポートフォリオクオリティの向上に努めてまいります。
17頁では、内部成長戦略を紹介しております。本投資法人では、スポンサーである伊藤忠グループのプラットフォームおよび資産運用会社のリート運用から、蓄積されたノウハウを活用し、安定、着実な内部成長を目指しております。中段のボックスをご覧下さい。Relation-shipを通じて、テナントの意向を把握することにより、上場来、ダウンタイムなく再契約、リテナントを達成しております。来期以降、満了を迎える契約についても、守谷については既存2テナントとの再契約を、契約期間の長期化、賃料増額にて完了しており、柏についても、既存テナントとの再契約交渉を進めております。又、資産運用会社に蓄積されたノウハウにより、使用電力の制御や、管理費の見直し等運用コストの効率化を実施しております。今後も賃料収入の安定化を図りつつ、運用収益の向上に努めてまいります。
18頁では、財務戦略を紹介しております。上段にハイライトを記載しております。借入残高576億円の平均残存年数は4.5年、総資産に占める借入比率である総資産LTVは42.3%、固定金利費および長期借入比率は夫々96.5%と100%と、保守的な水準を意識した運用をしており、日本格付け研究所の長期発行体格付けは、AA-となっております。下段の棒グラフをご覧下さい。返済期限の分散状況を示しております。足元の政策、金融環境に対する懸念から、ボラタイルな局面ではありますが、グラフにありますように、当面リファイナンスはなく、金利変動によるコスト増加の懸念は限定的と考えられます。又、仮に金利が上昇した場合も、金融コストの上昇が中長期的に緩やかになるように、対応してまいります。リートの商品特性としては、分配金の安定性が期待されることから、保守的なLTV水準、長期固定化を基本方針としつつも、金融情勢に注視し、環境に応じた柔軟な運用を心掛けてまいります。
19頁をご覧下さい。本投資法人のESGへの取組みを紹介致します。昨年6月の資産運用会社の合併に伴い、ESGへの取組み体制を整理致しました。具体的には、専任部署であるサステナビリティ推進部を立ち上げ、KPIを設定し、エンジニアリング事業本部の技術サポートを受けながら、施策を実行してまいりました。結果として、上段左に記載の通り、GRESBリアルエステイト評価において、本投資法人として初の最高位である5-Starsの評価を頂くとともに、グローバル・セクター・リーダーに選出されました。又、保有物件における外部認証を進めており、取得割合90%という目標に対して、現状95%と高い水準で目標を達成しています。加えて、IMP野田では、千葉県野田市との災害時における協力体制の協定を締結しており、当期は、市およびテナント企業と共同で、防災訓練を実施するなど、地域への協力体制を強化しております。このような本投資法人および資産運用会社の、ESGに対する取り組みを、今回初めて資産運用会社としてレポートに纏め、発行しましたので、詳細は是非、HPに掲載しておりますESGレポートをご覧下さい。
21頁をご覧下さい。マーケット概要を説明致します。上段の表は、関東エリアにおける空室率と需給バランスです。2022年の物流施設の新規供給量は、390万m2と過去最大を記録しており、空室率は4.0%、今後の見込みでは、5%を超えるものと想定されています。一方、新規需要も320万m2と過去最大となっており、物流効率化、e-Commerceに代表される需要は旺盛であることが示唆されます。又、空室率の内訳を築年別に見ますと、全体の空室率が2021年より上昇している一方で、築1年以上の空室率は0.6%と、低位安定基調であることから、新築物件についてリースアップに時間を要しているということが分かります。物流特化型リートの稼働が、極めて順調であることを踏まえますと、非稼働物件の影響は限定的と考えております。先程も説明しましたが、上段のグラフの通り、e-Commerce市場の拡大が引き続き期待されること、又、下段のグラフの通り、物流効率化の潮流から、先進的物流施設の需要は底堅いものと考えております。特定エリアにおける供給集中などの環境変化に注視しつつ、柔軟に対応することにより、本投資法人の安定成長を図りたいと考えております。
私からの説明は以上となります。ご視聴頂き、有難うございました。