三井不動産ロジスティクスパーク投資法人 2023年1月期決算概要

三井不動産ロジスティクスパーク投資法人
2023年1月期(第13期)決算動画説明書
○動画   https://www.net-presentations.com/3471/20230314/7rthgfe/
○資料 
https://www.mflp-r.co.jp/file/ir_library_term-1f24b0a5370f372e550151296bfa0ce5c5067690.pdf
○説明者   三井不動産ロジスティクスリートマネジメント株式会社
代表取締役社長 吉田 幸男
○説明 
今期(第13期)も大変好調な決算となり、12期連続で増収・増益・増配とすることが出来ました。改めまして投資家の皆様のご支援、並びに、関係各位のご尽力に対し厚く御礼申し上げます。決算説明会資料に沿って、第13期の運用ハイライトにつき説明致します。

資料の4頁をご覧下さい。先ずは、今期(第13期)の概要です。営業収益は、前期実績対比3.5億円増の109億円、営業利益は0.3億円増の42億円、当期純利益も0.4億円増の42億円となり、一口当たりの分配金は8,401円にて着地しました。分配金は、昨年同期の第11期比較で6.4%の成長となりました。又、第14期については、昨年9月に公表した業績予想を修正しました。期初に当たる2月1日に、三井不動産からMFLP大阪交野を取得した効果もあり、一口当たりの分配金は8,772円、昨年同期の第12期対比で5.0%の成長を見込んでいます。運用ハイライトの4つの成長、外部成長、内部成長、ESGへの取組み、税務戦略におけるポイントは、4頁下段に記載の通りです。外部成長においては、MFLP大阪交野を165億円で取得した結果、資産規模は3,587億円に拡大し、ポートフォリオのクオリティ、安定性は更に向上しました。又、保有物件の稼働率は、概ね100%で推移しており、今後の契約更改についても、大変順調に進捗しています。ESGについては、昨年10月にGRESB5—Starsを取得しましたが、グリーン電力化の推進なども含め、環境KPI取組み項目についても順調に進捗させています。又、財務戦略においては、堅固な財務基盤を維持・向上させながら、ESGファイナンスへの取組みも拡大させています。本投資法人は、成長性と安定性を両輪に、順調に運用を進めています。それでは、各パートについて順次説明を致します。

5頁をご覧下さい。先ずは、外部成長についてです。本投資法人は2023年2月1日に三井不動産からMFLP大阪交野を165億円で取得致しました。今回の物件取得に関わるポイントは、次の3つです。MFLP大阪交野は、物流マーケット環境が良好な大阪内陸部に位置したロケーション、クオリティとも優れた物件です。そのような競争力の高い物件を、合理的な利回りで取得できたこと。本物件の取得により、ポートフォリオの質と安定性が向上したこと。そして、潤沢な手元資金と低いLTVを生かし、借入金を活用して物件取得を行った結果、継続的な分配金成長が図れること。 以上の3点です。物件そのものの概要については後ほど説明致しますが、取得効果について頁下段に記載致しましたMFLP大阪交野取得後、資産規模は25物件、3,587億円に拡大し、ポートフォリオ全体の巡航利回りを、取得前利回りの4.9%を維持しながら、平均築年数は6.1年に低下、グリーンビルディング認証取得割合は、96.4%に上昇させることが出来ました。今回は、低調なエクイティマーケットの動向に鑑み、取得規模を絞り、借入金を活用して1物件を取得しましたが、取得後のLTVは39.0%と、引続きJ-REITの中でも低水準のLTVを継続する見込みです。LTVを50%に上げた場合の取得余力については、770億円を確保しています。又、第14期の一口当たりの分配金については、MFLP大阪交野の取得効果により、8,772円と昨年9月に公表した、大阪交野取得前の8,263円を、6.2%増加させることが出来ました。
MFLP大阪交野の物件概要については、6頁をご覧下さい。MFLP大阪交野は、2021年9月の竣工と築1.4年の築浅の、4階建てのスロープ型の大型先進的物流施設です。敷地は概ね事業用定借地となっています。巡航NOI利回りは5.1%と、大変合理的な価格で取得することが出来ました。周辺のマーケットの状況については、右下のグラフの通り、本物件が位置する京阪その他エリアは、2023年以降供給は増えるものの、2022年12月末時点の空室率は2.1%です。竣工1年以上の空室率は0%と、非常に需給が逼迫したマーケットとなっています。

7頁をご覧下さい。MFLP大阪交野は、京都と大阪を結ぶ第二京阪道路沿いに位置し、
最寄りの交野南ICまで約1キロ、寝屋川北ICまで約1.2キロと至近であり、中国自動車道や、名神高速道路を通じて、西日本、東日本の中継地点として、広域搬送に適した立地にあります。又、大阪市街地まで15キロ圏内、京都市街地まで25キロ圏内であることに加え、右下のグラフで示している通り、交野市およびその近郊は、ベッドタウンとして人口、世帯数とも多く、消費地近接の配送拠点としても魅力的な立地にあります。労働者確保の為の交通利便性や就業環境にも優れており、左下のマップにあります通り、最寄り駅のJR星田駅から徒歩12分と、通勤に便利なロケーションにあるだけではなく、駅周辺エリアでは区画整理事業が進捗しており、今後、商業施設や住宅の建設も進み、周辺人口は増加、就業環境も更に改善されることが見込まれています。

8頁をご覧下さい。左上に簡単に図示していますが、本物件は1回に両面バースを設置し、高頻度の出入庫・搬出入に対応するとともに、敷地のトラックの入口・出口を別々に構え、場内を一方通行とするなど、効率的に施設を利用できるし仕様となっています。又、ESGに関わる様々な取組みを行っています。右上に記載の通り、屋上緑化に加えて太陽光パネルを設置しており、発電したグリーン電力は、建物内の共用部および専有部に供給され、自家消費することが可能となっています。更に、頁下段にいくつか明示しましたが、GRESB新築認証Aランク取得のほか、LED照明の設置、高木を含めた外構の緑化、デザイン性に富んだ2か所のラウンジの設置など、働く人や周辺住民にとって快適な環境となるように工夫されています。又、BCP対応として、一部倉庫内も含め、72時間電力供給が可能な非常用発電設備を装備しています。
9頁をご覧下さい。三井不動産からの優先情報提供対象物件は、現時点で11物件、101万m2となっており、豊富なパイプラインを引き続き確保しています。又、11物件中8物件が既に竣工済み、リーシング済みとなっています。今後とも潤沢なスポンサーパイプラインを活用し、適切な取得タイミングを計りながら、中期資産規模目標である5,000億円に向け、継続的に、着実な外部成長を目指していきます。又、引続き、クオリティ、ロケーション、バランスに拘り、安定性の高いポートフォリオを構築すべく、質の伴った成長を目指してまいります。

10頁をご覧下さい。首都エリア、関西エリアをマップで示している通り、本投資法人の
保有物件、優先情報提供対象物件、三井不動産開発物件とも、都心に近く、人口が密集した消費地に立地していることが、お判り頂けるかと思います。昨今の新規供給物件には、立地が外延化し、スペックがマーケットのニーズと合致しないものも散見されます。本投資法人のポートフォリオやパイプラインは、いずれも立地特性に優れた、競争力の高い物件です。

11頁をご覧下さい。内部成長に関わる足元の物流施設、賃貸マーケットの状況と、本投資法人の運営状況、エネルギーコスト増加の影響について説明致します。上段3つのグラフは夫々、2022年12月末時点の首都圏、大阪圏、名古屋圏の状況を示しています。首都圏では新築の空室率が徐々に増加に転じていますが、竣工1年以上の既存物件の空室率は、低位のまま推移しています。特に新規供給の多いサブマーケットにおいて、新規供給物件のリーシングのスピードにばらつきが見られます。大阪圏については、2022年の供給も少なかったため、空室率は低く、引続き好調な賃貸マーケットが継続しています。今後供給が増えますが、需給は逼迫しており、堅調なマーケットが継続するものと考えています。中京圏については、新規供給が多く、新築の空室率は高めとなっていますが、足元ではリースアップの進捗に伴い、緩やかな空室率の低下も確認されています。引き続き先進的物流施設の需要は旺盛であり、賃貸マーケットは堅調に推移していくものと考えていますが、サブマーケットによっては、一時的に供給増の影響を受ける可能性があるため、状況を注視していく必要があると考えています。本投資法人の賃貸営業については、大変好調で、契約更改も順調に進捗しています。左下の折れ線グラフで示した通り、保有物件の稼働率は、概ね100%で推移しており、今後についても継続するものと見込んでいます。第14期に契約期間の満了を迎える施設についても、テナントとの交渉は順調に進捗しており、既に約85%は内定も含め契約更改済みとなっています。尚、昨今のインフレ、特にエネルギーコスト上昇の投資法人への電気代の影響についてですが、右下の棒グラフで示しているように、本投資法人が電気代を負担するのは共有部のみですので、全体電気代の約17%に過ぎず、本投資法人の負担は極めて限定的です。

ESGへの取組みについては、12頁をご覧下さい。本投資法人および資産運用会社において、ESGへの取組みを最重要の経営課題と位置づけ、強化、推進しています。GRESBについては、昨年10月に最高位である5—Starsを取得するとともに、開示評価においても最高位のAレベルを、2年連続で取得することが出来ました。グリーン電力の調達についても進捗しており、三井不動産が電力会社大手と締結したグリーン電力化包括協定などを活用し、昨年10月から首都圏において、マルチテナント対応型物件の共用部より、グリーン電力化を開始しました。今年の10月までには、中京圏、大阪圏および中国圏にも拡大し、首都圏で追加する供給開始物件も含め、保有するマルチテナント対応型物件16物件中14物件において、共用部のグリーン電力化が完了する予定です。今後は専用部についてもテナントの要望に応じ、グリーン電力化を推進してまいります。グリーン電力の創エネについても、保有物件の屋上に、太陽光発電設備を新たに設置し、発電されたグリーン電力の自家消費、および他の物件への電力託送を実施するスキームについて、今年12月の実施に向け準備中です。本投資法人は、CO2排出量の削減目標達成に向け、様々な取組みを行っています。又、 本年1月末には、本投資法人のHPのESGサイトをリニューアルし、新たにESG特設サイトを開設致しました。ESGレポートに加え、新設されたESG特設サイトを、是非ご活用頂き、本投資法人および資産運用会社におけるESGへの取組みを、一層ご理解頂ければと思います。環境KPIについても、目標に向け順調に進捗しています。MFLP大阪交野を取得した効果もあり、グリーンビルディング環境認証比率、LED導入比率、グリーンリース導入比率とも改善しています。引き続きESG関連指数への組入れや定量的シナリオ分析についても、進めてまいります。

財務戦略については、13頁をご覧下さい。上段左に記載の通り、第13期末の有利子負債合計は1,207億円、LTVは35.9%、平均調達期間は8.2年、平均調達金利は0.39%となりました。第14期末では、MFLP大阪交野の取得に伴う借入金の増加がありますが、LTVは39.0%と予想しており、引続きJ-REITの中でも、低水準のLTVを継続する見込みです。又、LTVを50%まで上げた場合の取得余力は、第14期末で770億円と見込んでいます。MFLP大阪交野取得にも活用しましたが、これら2つの余力、レバ余力および取得余力は本投資法人の強みであり、引続き本投資法人の成長のために、有効に活用していきたいと思います。上段右をご覧下さい。本投資法人の有利子負債については、返済期限は分散され、金利は固定化されていますので、マーケット金利上昇の調達金利全体に与える影響は、当面の間限定的です。下段をご覧下さい。MFLP大阪交野を取得のための借入れのうち、長期借入100億円については、J-REIT初となる包括型サステナビリティ・リンク・ローンフレームワークを策定し、シンジケート団21社より調達を行いました。又、フレームワークは、R&Iより第三者認証を取得しています。多くの金融機関から賛同を頂き、安定した資金調達を実施するとともに、ESGファイナンスのレパートリーを拡充させることが出来ました。又、投資法人債については、昨年11月に第2回債をグリーンボンドとして発行を継続するとともに、借入金のリファイナンスについてもグリーンローンを活用するなど、ESGファイナンスの実績を積み上げています。

14頁をご覧下さい。最後に、改めて分配金成長ならびに決算概要について説明致します。第13期の一口当たり分配金は、8,401円に落ち着きました。この結果、上場来12期連続で増配とすることが出来ました。前年同期と比較しますと、MFLP八千代勝田台など12期取得3物件の通期稼働効果と安定運用の継続などにより、実績ベースで6.4%のDPU成長を達成することが出来ました。第14期の一口当たりの分配金については、先ほど説明しましたように、MFLP大阪交野の取得効果と安定運用の継続などにより、8,772円と見込んでおり、昨年9月開示の前回予想比で6.2%の増加、前年同期比で5.0%の成長を予想しています。尚、だし15期の一口当たりの分配金については、8,735円と開示していますが、この予想は現時点の予想数字であり、アップサイドを目指し、運用してまいります。第13期末の一口当たりNAVは463,661円となり、第1期末からの年平均成長率は、9.2%となります。今後とも、投資口価格の安定と、NAV向上を目指してまいります。

15頁をご覧下さい。第13期の決算概要を説明致します。第13期決算は、増収・増益・増配の安定した決算とすることが出来ました。第13期実績欄に記載の営業収益は、第12期実績に比較して、353百万円増加し10,960百万円となりました。右側の差異の主な内訳欄に記載しましたが、既保有物件一部区画のリースアップ等による増収に加え、水光熱収支の変動、太陽光発電装置賃料の季節要因などが主な差異の要因です。一方、営業費用は、第12期実績に比較し、307百万円増加の6,455百万円となりました。修繕費や水光熱費の増加、資産運用報酬の増加等がその要因です。営業利益は、45百万円増加の4,504百万円となります。営業外損益は、第12期実績と比較し5百万円のマイナスとなり、結果、当期純利益は、40百万円増加の4,205百万円に落着しました。一口当たりの分配金は、昨年9月の予想より5円増加し8,401円となり、48円の増配となります。分配金の内訳としては、利益分配金7,301円、利益超過分配金1,100円となります。

16頁は、第14期業績予想についてです。だし14期の営業収益については、第14期取得物件による増収に加え、水光熱収支の変動、太陽光発電装置賃料の季節要因などを見込み、626百万円増加して、11,587百万円を見込んでいます。一方、営業費用は、第14期取得物件に関わる費用増、第12期に取得した物件の固都税の費用化、修繕費の減少、水光熱費用の変動、資産運用費用の増加等により、546百万円の増加となり、営業利益は79百万円増加し、4,584百万円と見込んでいます。又、営業外損益は、借入れ増に伴う支払金利の増加などにより、第13期実績に比較し51百万円のマイナスとなり、当期純利益は28百万円増加の4,233百万円と予想しています。分配金は8,772円、この内訳として、利益分配金が7,349円、利益超過分配金は1,423円と見込んでいます。第15期の予想については、分配金が8,735円としていますが、先ほど申し上げました通り、飽くまでも現時点の予想数字として、参考として頂ければと思います。今後アップサイドを目指してまいります。

本投資法人の最大強みは、三井不動産との戦略的なパートナーシップを構築、伸長させ、グループの総合力を生かし、投資主価値の最大化を図るところにあります。本投資法人の堅固な財務基盤と、三井不動産のCRE戦略による開発用地ソーシング力、総合デベロッパーとして培った開発力、グループネットワークを生かしたリーシング力、そして進化するソリューソン型アセットマネジメントなどの強みを生かし、成長性と安定性、この2つを両輪として運用を進め、中長期的に着実に投資主価値の向上を図る所存です。又、ESGへの取組みも、これを強化し、投資主を初めとするステークホルダーの皆様に貢献できますよう尽力してまいります。
説明は以上となります。ご清聴有難うございました。