三井不動産ロジスティクスパーク投資法人 2022年7月期

三井不動産ロジスティクスパーク投資法人
2022年7月期(第12期)決算動画説明書
動画  https://www.net-presentations.com/3471/20220914/bdhurk/
資料 
https://www.mflp-r.co.jp/file/ir_library_term-ad59e8d38ea4bc182c637393045bf23ef2dd5a44.pdf
説明者 三井不動産ロジスティクスリートマネジメント株式会社
代表取締役社長 吉田 幸男
説明
第12期は、11期連続の増収・増益・増配となり、大変良い決算をさせて頂きました。
改めまして投資家の皆様、並びに、関係各位のご尽力に対しまして厚く御礼申し上げます。
早速ですが、第12期(2022年7月期)の決算説明資料に沿って運用ハイライトを説明
致します。
資料の3頁をご覧下さい。先ずは、今期(第12期)決算の概要です。営業収益は、前期
実績対比11億円増の106億円、経常利益は4.2億円増の41億円、当期純利益も4.2億円
増の41億円となり、一口当たり分配金は8,353円にて着地しました。分配金は昨年同期の
第10期比で6.9%の成長となり、この結果上場来、分配金の年平均成長率は、9.0%となり
ます。又、第13期につきましても、引続き増配の業績予想としています。運用ハイライト
の4つのパートの外部成長、内部成長、ESGへの取組み、財務戦略におけるポイントは、
3頁下段に記載の通りです。コロナ禍以降も継続してロケーション、クオリティ、バランス
にこだわり、6物件1,371億円を取得し、ポートフォリオの安定性、成長性は更に高まって
います。又、保有物件の契約更改も大変順調であり、計画より前倒しで進めています。ESG
については、省エネやグリーン電力化を進めながら、環境KPI項目について順調に進捗
させています。又、財務戦略ではコミットメントラインの増額や、グリーンローンによる
借入れなども実施し、財務の安定性は更に向上しています。本投資法人は、安定した成長を
継続しています。
それでは、各パートにつきまして順次詳細を説明致します。
4頁をご覧下さい。先ずは外部成長についての説明です。本投資法人は、コロナ禍以降今期
も含め6物件、47万M2、総額1,371億円の物件を取得しました。この結果、本投資法人
の資産規模は3,422億円と拡大するとともに、ポートフォリオの安定性、成長性を大きく
向上させることが出来ました。取得した6物件は全て三井不動産が開発したクオリティの
高い、最新鋭の先進的物流施設、並びに、大規模最新鋭のデータセンターです。取得時の
築年数は平均2.3年と大変築浅の物件ですので、築浅の競争力の高い物件群から構成されて
おり、修繕費等の負担が少なく、インフレの影響も受け難いと言った点も含め、本投資法人
のポートフォリオの強みを更に伸長させています。又、これら取得物件のActual Baseの
平均巡航NOI利回りは4.4%ですので、昨今の物流不動産投資マーケットの状況に鑑みる
と、競争力の高い物件を、大変合理的な価格で取得出来たと考えています。ロケーションで
見ますと、マーケットが引続き堅調である首都エリアと関西エリアにおいて、立地条件の
良い物件をバランス良く取得できたと考えています。又、これまで保有物件のなかったサブ
マーケットである大阪中心部や大阪内陸部、千葉内陸部や都心近郊エリアの物流施設の
取得により、ポートフォリオ全体のロケーションの分散を進めました。更にバランスに
おいてもランプウェイ型、スロープ型、ボックス型と3つのタイプの物流施設に加え、
2物件目となるデータセンターを取得することにより、多様なテナント・荷主ニーズに対応
できるバランスの取れたポートフォリオの構築を進めました。本投資法人は今後も更に、
クオリティ、ロケーション、バランスにこだわり、安定性と成長性に富んだポートフォリオ
を構築してまいります。
5頁をご覧下さい。三井不動産の優先情報提供対象物件は出入りが夫々1件あり、計11
物件、104万M2となり、引続き豊富なパイプラインを確保しています。又、11物件中
8物件は既に竣工済み、8物件はリーシング済みとなっています。今後とも潤沢なパイプ
ラインを活用し、中期資産規模目標である5,000億円に向け、継続的な外部成長を目指して
まいります。但し、無理に規模の拡大を追い求めるのではなく、中長期的にポートフォリオ
の安定性に資するよう、質の伴った成長にこだわりたいと思います。
6頁をご覧下さい。優先情報提供対象物件、並びに、三井不動産開発物件については、首都
エリア、関西エリアとも中心地に近く、人口の密集した消費立地に所在しています。希少性
も高く、競争力も高い物件であることを、改めて強調させて頂きます。
7頁をご覧下さい。内部成長に関わり、足元の物流施設、賃貸マーケットの状況と、本投資
法人保有物件の運営状況について説明致します。上段3つのグラフは、夫々2022年第2
四半期末時点の首都圏、大阪圏、中京圏の賃貸マーケットの状況を示しています。首都圏、
大阪圏においては、好調な賃貸マーケットが継続しており、空室率は引続き低位にて推移
しています。供給量は多いのですが、需給は均衡しており、今後とも堅調なマーケットが
継続するものと考えています。一方、中京圏においては、前回もお話ししましたが、今年、
来年と新規供給も多い為、リースアップのスピードは鈍化しており、新築で、空室率は高め
となっております。先進的物流施設の需要は今後とも旺盛であり、賃貸マーケットは堅調に
推移していくものと考えていますが、サブマーケットによっては一時的に供給増の影響を
受ける可能性があるため、状況を注視していく必要があると思っています。一方、本投資
法人の賃貸営業については大変好調で、契約更改も順調に進捗しています。左下のグラフで
お示ししています通り、来期(第13期)までの賃貸借更改については、概ね完了して
います。従いまして、現時点では、第14期以降の契約更改の営業を前倒しで取組んでおり、
こちらも順調に推移しています。尚、本投資法人の中京圏における保有物件については、
最近までに契約更改は全て完了させましたので、当面の間マーケットリスクは回避できて
いることを報告致します。右下をご覧下さい。本投資法人の運営状況については、稼働率は
概ね100%で推移しています。第12期の予想時点では、期中において、一部相当期間の
ダウンタイム、フリーレントを見込んでおりましたが、三井不動産とともに前倒しで
リースアップを進め、ダウンタイム等ミニマイズすることが出来ました。この結果、期中
平均稼働率は改善、期末の稼働率も99.9%となっています。第13期、第14期については、
保守的に、契約更改にあたり若干のダウンタイム等を見込んでおりますが、三井不動産の
営業リソースを最大限に活用し、夫々の期末において100%、フル稼働とするよう尽力して
まいります。
次に8頁は、ESGへの取組みについてです。本投資法人および資産運用会社においては、
ESGへの取組みを最重要経営課題の一つとして位置付けています。第12期では三井
不動産とともに、グリーンの供給体制の整備について、大きく進捗させることが出来ました。
三井不動産と電力会社大手と提携したグリーン電力化包括協定を活用し、来月10月より、
首都圏において所有するマルチテナント対応型7物件の共用部おグリーン電力化を開始
致します。又、テナント様の要望があれば、専用部にもグリーン電力を供給できる体制も
整えています。来年4月には関西圏および中京圏のマルチテナント対応型物件の共用部へ
の、グリーン電力の供給が可能となる見込みですので、この結果、左側パイチャートで示し
ていますように、保有するマルチテナント対応型15物件のうち、11物件の共用部などで
供給体制が整ったことになります。これに加え、保有物件の屋上に太陽光発電設備を新たに
設置し、これにより発電されたグリーン電力の自家消費、及び他の保有物件への電力託送
の検討・検証を進めています。本投資法人は、CO2排出量の削減目標達成に向けて、様々
な取り組みを行なっています。又、第12期において新規に取得した3物件は、いずれも
グリンビルディング認証取得済み、LED照明設置済みであり、更に既存物件においてでも、
LED照明への交換工事や、新規契約におけるグリーンリース導入などを実施しており、
この結果環境KPIは、目標に向け順調に進捗しています。詳細については、今回の決算
発表に合わせて発行した第2回ESGレポートに記載しています。引続きESG関連指数へ
の組み入れや、定量的分析シナリオについても進めてまいります。
財務戦略については9頁上段をご覧下さい。2022年7月期(第12期)末の有利子負債の
合計は1,239億円、LTVは36.5%となりました。第13期末LTVは35.8%と予想しており、引続きJ-REITの中でも低水準のLTVを継続する見込みです。又、LTVを50%まで上げた
場合の取得余力は、第13期末で950億円と見込んでいます。これらの2つの余力、レバ
余力、取得余力は、本投資法人の強みであり、今後の本投資法人の成長のために最大限有効
に活用していきたいと思います。一方、第12期末の固定化比率は100%、平均調達期間は
8.1年となっており、平均調達金利は0.37%と、J-REITの中でも極めて低い水準で調達を
行っています。又、有利子負債残高の増加に併せ、コミットメントラインも100億円に
増額しました。このように堅固な財務基盤を構築しながら、安定した財務運営を推進して
います。下段をご覧下さい。8月および9月のリファイナンスについては、4つの金融機関
からの合計34億円について、本投資法人初となるグリーンローンの借入れを実施しました。
引続きESGファイナンスへの取組みを拡大してまいります。
それでは最後に、改めて分配金成長、並びに、決算概要について説明致します。10頁を
ご覧下さい。今期(第12期)の一口当たり分配金は、8,353円に落ち着きました。この
結果、上場来11期連続で増配とすることが出来ました。前年同期と比較しますと、MFLP
八千代勝田台、平塚Ⅱ、大阪Ⅰの取得効果と安定運用の継続などにより、実績ベースで6.9%
のDPU成長を達成することが出来ました。又、第13期の一口当たりの分配金については、
8,396円と見込んでおり、前年同期比で6.3%成長を予想しています。尚、第14期の業績
予想の一口当たり分配金については、8,263円と開示しています。第14期の一口当たり
分配金は、手持ちの保有物件24件が、全て巡航ベースとなることが前提となりますので、今期に取得しました3物件の固都税など賃貸費用として計上することとなります。その
結果、今回公表しました第14期の分配金は、第12期、或いは、第13期対比でマイナスと
なっています。但し、第14期の分配金については、飽くまでも時点の予想数字であり、
引続きアップサイドに努めてまいります。第12期末の一口当たりNAVは、450,386円と
なり、第1期末からの年平均成長率は9.5%となります。今後とも投資口価格の安定とNAV
向上を目指してまいります。
次に第12期の決算概要を説明致します。11頁をご覧下さい。第12期決算はお陰さまで、
増収・増益・増配の安定した決算とすることが出来ました。第12期実績欄に記載の営業
収益については、第11期実績に比較し1,105百万円増加し、10,607百万円となりました。
右側の主な差異の内訳覧に記載しましたが、第12期取得物件による増収に加えて、太陽光
発電設備、賃料季節要因、既保有物件一部区画の契約更改に伴う減収などが、主な差異の
要因です。一方、営業費用は、第11期実績に比較し617百万円増加の6,148百万円となり
ました。第12期取得物件に関わる費用増、第10期に取得した物件の固都税の費用化、
修繕費の減少、資産運用報酬の増加などがその要因です。営業利益は487百万円増加の
4,459百万円となりました。営業外損益は、借入れ増に伴う支払利息の増加などにより、
第11期実績に比較し62百万円のマイナスとなり、結果、当期純利益は424百万円増加の
4,165百万円に落着しました。一口当たり分配金は、3月の予想より1円増加し、8,353円
となり、458円の増配となります。分配金の内訳としては、利益分配金7,231円、利益超過
分配金1,122円となります。尚、第12期予想においては、一時的利益超過分配金を、一口
当たり209円を見込んでおりましたが、これは3月に説明致しましたが、急遽、賃貸収益
の一時的な減少リスクが発生したため、保守的に一時ダウンタイムなどを見直すこととし、
これに伴う分配金の減少見込み額に対して、一時的利益超過分配を充てることとしたもの
です。しかし、実際には当該スペースも含め、リースアップを前倒しで進めたことにより、
予想に対して収益の大幅な改善を実現できたことで、一時的利益超過分配を必要とする
ことなく、業績予想を上回る8,353円の分配金を計上することが出来ましたことを、報告
致します。
第13期業績予想については12頁をご覧下さい。第13期の営業収益については、保有物件
一部区画のリースアップ等による増収、水光熱費収益の変動、太陽光発電設備賃料季節要因などを見込み、257百万円増加して10,864百万円を見込んでいます。一方で営業費用は、
修繕費や水光熱費用の増加、資産運用報酬の増加などにより、249百万円の増加となり、
営業利益は7百万円増加して、4,466百万円と見込んでいます。又、営業外損益は、前期と
ほぼ変わらず、当期純利益は13百万円増加の4,179百万円と予想しています。分配金は
8,396円。その内訳として、利益分配金は7,255円、利益超過分配金は1,141円と見込んで
います。第14期予想については、分配金は8,263円としていますが、先ほど申し上げ
ました通り、飽く迄も現時点の予想数字として、参考にして頂ければと思います。今後
アップサイドを目指してまいります。
本投資法人の最大の強みは、三井不動産と戦略的パートナーシップを構築・伸長させ、
グループの総合力を生かして、投資主価値の最大化を図ることになります。本投資法人の
堅固な財務基盤と、三井不動産のCREによる開発用地ソーシング力、総合ディベロッパー
として培った開発力、グループネットワークを活用したリーシング力、そして進化する
ソリューション型アセットマネジメントなどの強みを生かし、又、これまで以上に質に拘りながら、ポートフォリオの成長性と安定性を伸長し、中長期に亘り着実な投資主価値の向上を目指してまいります。又、ESGへの取り組みも強化し、投資主を初めとするステーク
ホルダーの皆様に貢献できますよう、尽力してまいります。
説明は以上となります。ご清聴、有難うございました。