マリモ地方創生リート投資法人 2024年6月期決算概要
マリモ地方創生リート投資法人
2024年6月期(第16期)決算動画説明書
○動画 https://www.youtube.com/watch?v=9jq5pt5U1Ow
○説明資料
https://www.marimo-reit.co.jp/file/term-7c7aa8f911887ffc03f385688be78b763cf67eb6.pdf
○説明者 マリモ地方創生リート投資法人 執行役員 兼
マリモ・アセットマネジメント株式会社 代表取締役社長 北方 隆士
○説明
マリモ地方創生リート投資法人、第16期の決算内容を説明申し上げます。今回は8月19日にローンチした第5回公募増資の内容についても説明したいと思います。先ず、第16期においては、名古屋市のレジデンスであるアルティザ千代田を、準共有という形にて2期に分けて売却することとしました。 1回目は6月28日に、準共有持分40%の譲渡を行い、およそ120百万円の譲渡益全額を投資主の皆様へ分配することにより、第16期の分配金は、80円アップの3,684円となりました。財務においては、上場後初のグリーンファイナンスを実行し、最高評価のGreen 1(F)を取得しました。内部成長では、第3回POで取得した、大阪の商業施設光明池アクトの電力プランを見直しや、共用部の電力負担分をテナントへ寄せるなどを行い、合計で期当たり1,088万円の大幅なコストダウンを実現しています。サステナビリティでは、福岡のレジデンスであるアルティザ博多プレミアにて、Aランク4-StarsのCASBEE不動産評価認証を取得し、GRESBにも参加することで、会社全体としてサステナビリティの意識を向上させています。
続きまして決算ハイライトです。5頁をご覧下さい。第16期の実績はご覧の通り、営業収益が、前期に比べて126百万円プラスの2,408百万円、当期純利益が70百万円プラスの783百万円となりました。一口当たり分配金のEPUは298円プラスの3,301 円となり、利益超過分配を含めますと、一口当たり分配金のDPUは232円プラスの3,684円となりました。
6頁をご覧下さい。第16期実績の詳細についてですが、 主にコストダウンをしたことによって分配金を向上させることができました。特に大阪の商業施設である光明池アクトの電力プランを変更し、共用部分の電気代をテナントへ寄せることで15百万円のコストを削減、又、広告宣伝費を抑えることができたことが主な要因となっています。
7頁をご覧下さい。こちらの資料は、先ほど説明しました一口当たり分配金の推移を示しており、内部成長による分配金へのインパクトとして、第16期予想より80円上昇し、利益超過分配を含む一口当たり分配金のDPUは2.2%成長しました。
続きましてセグメント別運用状況です。9頁をご覧下さい。先ず、レジデンスですが、名古屋のアルティザ千代田を2期に分けて譲渡し、準共有持分40%の譲渡益120百万円を還元しました。商業施設では、MRR熊本の29.3坪とMRR大牟田の250坪の契約を締結することができました。現在は福岡のMRR糸島の173坪、大阪の光明池アクト地下1階の98.4坪と、6階の57.4坪のリーシングを行っており、PM会社とも協力しながら早期に決めていきたいと思います。ホテルと物流施設の稼働率は100%となっており、安定稼働しております。オフィスについては、プレスト博多祇園ビルの6階60.2坪が解約となりましたが、引合いもございますので、成約に向けて尽力していきたいと思います。
10頁をご覧下さい。投資戦略の一つに、継続的な資産入替の取り組みを掲げており、レジデンス1物件12億円の売却と、ホテル1棟およびクリニックビル2棟の合計3棟2,683百万円の取得を行いました。名古屋の栄から南側に位置する千代田エリアは、新築賃貸マンションの開発が多く、競合となる物件が多数あるため、賃料を少し下げたり、リーシングの広告宣伝費が嵩んだりするなど、キャッシュフローの悪い状況が続いており、償却後NOI利回りも低い物件でありましたので、本リートのポートフォリオ から外し売却することにしました。又、アルティザ千代田は含み益が多いこともあり、その含み益をしっかりと顕在化することで、投資主の皆様へ全額還元しております。譲渡すると期中の収入が減りますので、それをカバーするために変動賃料を組み込んだ浜松のホテル、安定稼働が期待できる札幌と大府のクリニックビルを取得し、NOI額、NOI利回りともに向上する入替を実行することができました。その後、第5回公募増資へと繋げ、6物件10,035百万円の物件を取得しております。
11頁をご覧下さい。内部成長においては、各物件のコストダウンに注力しておりまして、光明池アクトの電力プラン見直しによるコストダウン以外にも、監視カメラのリースを取り止め、新規購入することでコストを下げたり、電子ブレーカーの設置や共用部をLED化 することによって基本料を抑えたり、名古屋のレジデンスの附置義務駐車場の設置ルールの変更に伴い、5台分を解約するなどして、期当たり合計1,088万円の収益を創出しました。
12頁をご覧下さい。財務においては、マリモリート初のグリーンローンでの調達を実現して、最上位評価のGreen1(F)を取得することができました。又、8月19日にローンチした第5回公募増資にて、イオン銀行がシンジゲート団に参画されました。これは昨年3月に、スポンサーのマリモがイオンモールと資本提携したことをきっかけとして、弊社においてもイオングループとの交流の一環でもあります。
13頁をご覧下さい。ご覧の通り第1期からの期中平均稼働率を乗せておりますが、低いところで97.5%、高いところで99.1%と、総じて安定した稼働を維持しているかと思います。マリモリートは、地方案件のポート不フォリオになっているからこそ、安定したトラック レコードを重視し、心掛けてきました。又、レジデンスの賃料増減の第16期においては増額が42%となっており、主に仙台、博多、札幌、高崎のエリアで上昇しています。一方で減額となっている部分もあり、ここは主に、名古屋エリアが中心となっています。そして、弊社としては、ダウンタイム60日以内というKPIの目標設定をしており、今期は過去最高の 達成率となりました。退去から入居までの期間をいかに短くできるかであり、短ければ短いほど賃料収入が早く計上され、分配金にも寄与していくからであります。
14頁をご覧下さい。IR 活動においては、継続して海外機関投資家へのアプローチに注力しています。第16期は、香港3社、シンガポール2社、台湾3社の合計8社と1 on1ミーティングを行いまして、海外投資家保有割合が5%となっている状況です。又、個人投資家向けIRでは大和証券や岡三証券主催のイベントに参加、又、J-REITメインの個人投資家イベントにも参加して、100名を超える皆様の前で、本リートの概要について説明させて頂きました。今後も継続してIRは注力していきたいと思います。
16頁をご覧下さい。今期のサステナビリティに関する新たな取り組みにつきましては、先ず、アルティザ博多プレミアのレジデンスで、CASBEE不動産評価認証Aランクを取得しました。今後はレジデンスだけではなく、取得対象を拡大していき、色々なアセットでCASBEE不動産評価認証を取得していきたいと思います。環境の取り組みでは、GRESBリアルエステート評価を取得するべく2024年に初参加致しました。今後はグリーンスターを取得すべく、保有不動産の物件を通した環境負荷削減への取り組みや、テナントとの環境社会配慮の共同に注力していこうと思います。
18頁をご覧下さい。 弊社の新たな取り組みとしては、ESGに焦点を当てた様々な活動実施しました。新たな取り組みとして、本社移転に伴い、弊社発信のもと、グループ全体の名刺をFSC認証に変更するなど、環境に配慮した取り組みの実施や、マリモグループの田植えに参加など、SDGsを意識した活動を行いました。又、継続している取り組みとして、エコキャップ運動により合計約62kgのCO2発生の削減に貢献、又、港区主催のクリーンキャンペーン 運動にも参加しました。引き続き地域や社会貢献活動に取り組んでまいります。
22頁をご覧下さい。今年8月19日に、第5回公募増資ローンチし、3年連続のPOを実施しました。オファリング総額は、5,121百万円であり、発行価格は119,925円で決定しました。上場時以降、継続して公募増資を行うことによって資産規模が拡大するとともに、投資口価格も順調に上昇し、東証リート指数を58%上回る水準となってきています。
23頁をご覧下さい。今回の公募増資のインベストメント・ハイライトの1点目は継続的な外部成長の実現であり、3年連続5回目の公募増資により、資産規模が618億円へと成長します。まだまだ小さいリートでありますので、先ずは、資産規模1,000億円を目指していきたいと思います。2点目は収益性の確保ということで、本取り組み後の平均鑑定NOI利回りが6.2%と、J-REIトップクラスの利回りの高さとなっており、この利回りの高さがマリモリートの強みの一つでもあります。又、インフレ局面に対応したアセットの拡充として、今回、浜松のホテルをリブランドし、オペレーション会社を変更したうえで、変動賃料を組み入れた契約形態に変更しました。3点目は安定性の追求として、青森、静岡、山口県の物件を組み入れ、更なる全国分散のポートフォリオを推進しました。
24頁をご覧下さい。9物件合計で12,718百万円の取得を行い、NOI利回りは6%という高さで作り込みました。旗艦物件である山口県フジグラン宇部の利回りが6.7%という高さであり、全物件とも5%以上の利回りで取得できている点もマリモリートの強みであります。
25頁をご覧下さい。ポートフォリオの質の向上に伴う物件の入れ替えを行い、譲渡益を投資主の皆様へ全額還元しながら第5回公募増資と繋げ、資産規模は61,879百万円と拡大しました。
26頁をご覧下さい。今回取得した9物件のうち、運用会社独自ルートによって7 物件10,377百万円を取得しました。又、スポンサーからは2物件の開発案件を取得し、全体のポートフォリオでは、スポンサールート59.5%、運用会社独自ルート40.5%と、運用会社による取得比率が高まってきている状況であります。
27頁をご覧下さい。スポンサーのマリモが開発している物件のうち、今回は青森県弘前市の学生寮と長野県長野市のホテルを取得しましたので、残り21 物件となり、規模感としてはおよそ300億円のパイプラインとなっております。昨今建築費が高騰していますので、新築物件は、特に利回りが低くなってきているかと思います。ですので、パイプラインから全物件を購入するわけにはいきませんが、エリア、利回り感など適している物件は組み入れ、それ以外は外部から利回りの高い物件を購入していくことで、荷重平均しながら分配金を作り込んでいくことを考えております。
28頁をご覧下さい。上場時は16,170百万円の資産規模でありましたが、その後物件の入替や公募増資を繰り返し、61,870百万円と上場来3.8倍の規模へ成長しています。中期目標を1,000億円としていますので、物件の取得利回りを考慮しながら、継続的に資産規模拡大させていきたいと考えております。
29頁をご覧下さい。第5回公募増資後の第17期の予想ですが、公募増資によって取得した物件の賃料収入の増加や、アルティザ千代田の残りの準共有分60%の譲渡益にて、営業収益は2,575百万円と上昇しますが、公募増資による投資口数の増加による希薄化、および9月3日に取得した6 物件100億円の賃料収入を4ヶ月分のみ計上しているため、相対的に一口当たり分配金は、16期比78円マイナスの3,606円と予想しています。第18期においては取得した6 物件の賃料が6ヶ月分フルに寄与しますが、物件売却による譲渡益が剥落し、第17期に取得した物件の固定資産税が強化されるため、一口当たりの分配金は311円マイナスの3,295円と予想しています。つまり 第18期が巡航期となります。
30頁をご覧下さい。こちらは一口当たり分配金を分かりやすく説明するための資料であり、譲渡益を赤線で囲うことによって、譲渡益を除いた分配金にて説明します。2024年3月29日の、第17期予想の一口当たり利益分配は2,729円でしたが、譲渡益の剥落および固定資産税の評価が考慮された第18期は巡航期の分配金となり、一口当たり利益分配金であるEPUは2,797円となり、およそ2.5%上昇すると予想しています。
31頁をご覧下さい。NOI利回り、トータルリターンともに、J-REIT業界でトップクラスとなっております。トータルリターンにおいては、上場時から6月末までの期間において、J-REIT全体平均 43.5%を大きく上回り、143.5%と非常に高いトータルリターンとなっています。マリモリートの個人投資家比率はおよそ53%であり、個人投資家から支持されている理由は、分配金の利回りの高さとトータルリターンの高さが際立っているからかもしれません。
35頁をご覧下さい。本リートの投資戦略は5点 掲げておりまして、いずれにおいてもしっかりと有言実行しております。ポートフォリオの質の向上に伴う資産入替や、運用会社独自ルートの物件取得の拡大、そして札幌のデベロッパーであるアルファーコートとの提携による地方連合構想の拡大、インフレに対応した変動賃料の導入、CASBEE不動産認証の取得やGRESBへの参加によるESG対応にも強化しました。これからも、投資戦略に基づき一つ一つ着実に実行していきたいと思っています。
第16期マリモ地方創生リート投資法人の決算説明は以上となります。
最後までご清聴頂き有難うございました。