Oneリート投資法人 2023年8月期決算概要

Oneリート投資法人
2023年8月期(第20期)決算動画説明書
○動画  https://www.youtube.com/watch?v=mIo18spMizI
○説明資料 
https://one-reit.com/file/top-1ce0d737fb5477086a42c9f353fd79a6d52d67d6.pdf
○説明者 Oneリート投資法人 執行役員 兼
みずほリートマネジメント株式会社 代表取締役社長 鍋山 洋章
○説明 
冒頭でのご報告となりますが、おかげさまでOneリート投資法人は、2023年10月9日を持ちまして、東京証券取引所不動産投資信託証券市場への上場後、満10年を迎えることができました。皆様のこれまでのご支援に深く感謝申し上げます。それではこれより、説明資料に沿って説明致します。尚、決算説明資料については、Oneリート投資法人のホームページ上でもご覧頂けます。

資料の3頁をご覧下さい。この頁では、投資主価値の向上に向け取り組みました、23年8月期(第20期)の実績について纏めています。先ず、左側、内部成長についてです。稼働率については、リーシングが計画以上に進捗したことで、テナント退去率が予想値の4.6%を若干上回る4.9%となったものの、期末稼働率、期中平均稼働率、期中平均キャッシュフロー稼働率、全てにおいて計画を上回る実績となりました。賃料の増減につきましても、少額ながら着実に増額実績を積み上げています。外部成長については、ポートフォリオの安定性向上に向けて、新規物件の取得を目指した取り組みを継続しています。続きまして、右上の財務運営については、2023年8月期においては、新たな資金調達やリファイナンスもなく、安定的に推移致しました。サステナビリティに関しては、CASBEE不動産評価認証の再取得を行った結果、立川錦町ビルにてSランクの評価を得ることができました。ポートフォリオ全体の環境認証取得率は、延床面積ベースで、概ね80%の水準に達しております。

次に資料の4頁をご覧下さい。決算概要、業績予想サマリーです。左側の決算概要に関する表をご覧下さい。23年8月期の予想値については、10月10日付で業績予想の修正を公表致しました通り、一口当たり分配金については、2023年4月に公表しました予想値6,490円に対し、+331円となる6,821円にて実績値確定となりました。これは23年8月期において、期初計画を上回るリーシングの進捗により高稼働を維持し、又、賃料・共益費収入の増加や、リーシング関連費用の一部翌期以降への後ろ倒しに加え、電気料金にかかる燃料調整費が予想を回る水準で推移する中で、当初により時間外空調の使用量が増加し、水道光熱費収支が改善したこと等が主要因となっています。

24年2月期については、23年8月期のリーシング結果の企業、又、電気料金にかかる燃料調整費の見直しによる水道光熱費収支の改善を背景に、一口当たり分配金については、2023年4月に公表しました予想値6,420円に対して+160円の、6,580円に今回上方修正をしております。一方で、23年8月期の実績対比では、退去率の上昇やリーシング関連費用、修繕費等の費用の増加、金利上昇の影響を織り込んだことにより、△141円となっております。又、現時点においては、24年8月期の一口当たり分配金を6,410円と予想しております。マーケット状況を鑑み、一定のテナント退去率を見込んだ上でのダウンタイム想定や、新規契約時のフリーレント等の発生による賃料・共益費収入の減少に加え、激変緩和措置の終了に伴う電気料金収支の改善要因の剥落を織り込んで算出しております。これまで、Oneリートでは、実績分配金が予想値を下回ったことはなく、これからも運用会社としましては、24年2月期、24年8月期ともに、当該予想値を上回ることができますよう努めてまいる所存です。

続きまして7頁にお進み下さい。23年8月期の決算概要です。23年8月期はA列にあります前期実績対比では、増収ではあったものの僅かながらも減益となりました。B列にあります2023年4月時点での予想値に対しては、賃料・共益費収入は増加する一方で、その他 賃貸事業収入における原状回復費収入の剥落、および電気料金にかかる燃料調整費の減少が、水道光熱費収入にも影響し減収となりました。一方で、燃料調整費の減少によって水道光熱費用が減少するとともに、リーシング関連費用の一部が翌期以降への後ろ倒しになったこと等により、増益での着地となりました。尚、23年8月期末の一口当たりのNAVは、保有物件の鑑定評価額が横這いで推移しており、前期から変動なく285,000円となりました。

続いて8頁をご覧下さい。先ず、上段にて、23年2月期実績と23年8月期実績での一口当たり分配金の増減要因を説明致します。23年2月期の一口あたり分配金6,842円をスタートに説明しますと、賃料・共益費収入において、2022年12月に取得したフィールド北参道が通期で寄与するとともに、燃料調整費の下落および猛暑に起因した時間外空調利用の増加等により、水道光熱費収支が改善する一方で、ONEST大宮吉敷町ビルにおける原状回復費収入や、フィールド北山道の固都税効果の剥落、減価償却費の増加等により、23年8月期の一口当たり分配金は6,821円となりました。次に、下段の表にて2023年4月に公表しました23年8月期の分配金予想値と実績値との増減要因を説明致します。早期リーシング進捗等に伴う賃料・共益費収入、並びに先ほど申し上げました水道光熱費収支の上振れに加え、23年8月期に想定しておりましたリーシング関連費用の一部が、翌期に後ろ倒しになった等の収益の増加が、修繕費など、その他費用の増加を吸収したことで、計画値を331円上回る実績となりました。

9頁にお進み下さい。今後の業績予想につき説明致します。24年2月期と24年8月期の業績予想です。24年2月期は、解約床の増加や一部物件でのダウンタイムやフリーレントの影響により、営業収益ベースでは46億円弱を想定し、又、賃貸事業費用、支払利息等の費用増加を見込んで、23年8月期対比では減収減益となることを予想しております。賃貸事業収入をベースとした一口当たりの分配金は6,580円となる見込みです。24年8月期は一定程度の想定退去を織り込んだうえ、水道光熱費については、激変緩和措置の終了等を前提に費用の増加を見込んでおります。一口当たりの分配金は6,410円と現時点では想定しております。

続いて10頁をご覧下さい。先ず、上段において23年8月期実績と24年2月期予想での一口当たり分配金の増減要因を示しています。23年8月期の分配金水準6,821円をスタートに説明しますと、収益面では、一部物件におけるダウンタイム、フリーレントによる影響や原状回復費収入の剥落を見込むとともに、23年8月期の季節要因による水道光熱費収入の剥落を想定しています。費用面では、大型更新工事における修繕費の増加、23年8月期から後ろ倒しとなったリーシング関連費用や、信託契約の更新に伴う信託報酬の発生、金利上昇による融資関連費用の増加等を想定しています。結果、24年2月期は、6,580円水準の分配金を予想しています。又、下段では24年2月期予想と24年8月期予想での増減要因を示しております。収益面では、テナントの解約や入替が一定程度発生するとの前提にたっておりますので、ダウンタイムやフリーレントを一定程度見ております。費用面では、大型更新工事による影響の解消等により修繕費は減少するものの、電気料金における激変緩和措置の終了に伴う水道光熱費収支の悪化、減価償却費の増加を見込んでいます。結果、一口当たり分配金は6,410円を予想しています。引き続き、これらの予想値を超える分配金実績を残せるよう努めてまいります。

13頁にお進み下さい。ポートフォリオの状況について説明致します。現在の保有物件数は32棟、23年8月期末での資産規模は、取得価額ベースで1,236億円。右上の図にあります通り、ポートフォリオベースでの含み益は約175億円となっています。左上のグラフをご覧下さい。先ず、ポートフォリオ利回りについてです。22年12月に既存ポートフォリオに対し、利回りは低めながらも築年が比較的新しく、今後も安定的な高稼働が見込めるフィールド北参道の取得を行うとともに、既存物件についてもポートフォリオの質の維持・向上に向けたメンテナンスを継続実施しており、ポートフォリオ利回りは徐々に低下傾向にあるものの、依然として高い利回り水準を維持しております。尚、23年8月期には、物件の取得や入替は発生しておりませんので、下の図にあります投資比率については特段の返答はありません。今後もリスク体制や安定的なキャッシュフロー創出を目指したエリア分散を図りつつ、ポートフォリオの安定性向上を追求してまいります。

14頁をご覧下さい。テナント入退去の状況を確認頂きます。先ず、ポートフォリオの稼働状況の推移について左のグラフをご覧下さい。23年8月期末は、入退去面積を見ますと、退去面積が予想値を上回ったものの、計画以上のリーシング進捗により、入居面積が計画値を528坪上回り、入退去面積も差し引き473坪のプラスとなった結果、期末稼働率は98.9%となりました。期中平均稼働率は、予想対比+0.4 ポイントで98.4%に到達、又、期中平均キャッシュフロー稼働率については、予想値+0.2 ポイントとなる96.1%となりました。24年2月期、24年8月期の業績予想の選定についてですが、先ず、テナント退去率について説明します。右下棒グラフの退去率推移の通り、24年2月期の退去率は5.8%となる見込みです。テナントとの契約は、その殆どが普通借家契約であり、退去には6ヶ月前の通知が必要となります。24年2月中に退去するテナントは、その6ヶ月前、つまり2023年8月末までに退去通知を要することとされておりますので、この5.8%という24年2月期の退去率は違約金を伴う突発的な退去や、個別契約の中で解約予告が6ヶ月以内となっている契約における退去の発生可能性を除けば、ほぼ確定値に近いものと捉えて頂いて結構かと存じます。一方で、 24年8月期の業績予想上は、テナントからの退去にかかる通知等による見込み時ではなく、マーケット状況を勘案し一定程度の退去がありうるものとの想定を置き、24年2月期とほぼ横這いの5.6%の退去率を設定し、計画に織り込んでおります。又、右上に平均タウンタイム期間、平均フリーレント期間の推移を載せておりますが、23年8月期は、物件取得以来1年半程度募集をしていた新川1丁目ビルの埋め戻し実現に伴い、区画のダウンタイムが確定しましたので、その個別事情から面積加重平均ベースのダウンタイム期間が長めの実績となりました。予算策定上も物件ごとに一定のダウンタイムやフリーレントの想定を置き、業績予想を行っております。このように一定のテナント退去やその影響を見込むことにより、24年2月期、24年8月期については、期末想定稼働率をそれぞれ97.9%と98.2%、期中平均キャッシュフロー稼働率を夫々96.2%と95.3%で想定しております。尚、期末想定稼働率は、24年2月期に対し24年8月期が+0.3ポイントとなりますが、テナント退去と入替に伴う新規契約におけるダウンタイムやフリーレント想定を、個別に織り込んでおり、24年8月期の期中平均キャッシュフロー稼働率については低下する見込みです。

15頁にお進み下さい。リーシング状況についてです。保有物件のうち、23年2月期末時点での稼働率が90%を下回っており、重点的な対応が必要な物件としていました4 物件のリーシング状況、並びに結果を説明します。ONEST錦糸町スクエアは、23年2月期末では稼働率が86.6%でしたが、ビルグレードを訴求することにより埋め戻しに成功し、23年8月期末で100%に回復しました。新川1丁目ビルは、23年2月期末で70.5%の稼働率でしたが、78坪の契約が完了し、23年8月期末で87%の稼働率となりました。24年2月期においても重点的な対応が必要な物件として位置づけておりますが、残り58坪についても早期の埋め戻しを目指します。続いてONEST新大阪スクエアは、2022年6月以降複数件の退去があり、延べ548坪のリーシングが必要な状況でしたが、順次契約が進み、23年7月より満室稼働となりました。最後に大同生命水戸ビルは、23年2月期末で87%の稼働率でしたが、北関東エリアの営業拠点として複数の需要を獲得し、60坪の埋め戻しに成功しました。この結果、23年8月で92.4%に回復しております。次に24年2月期において、重点的な対応が必要な物件のリーシング状況について説明致します。23年8月期末において、稼働率が90%を下回った物件は、ONEST元代々木スクエア、新川1丁目ビルの2 物件です。新川1丁目ビルについては、先ほど説明致しましたので割愛します。ONEST元代々木スクエアについては、23年8月期末時点でワンフロア、297坪の募集対象区画がありますが、複数の商談もありますので、早期埋め戻しに努めてまいります。

続きまして16頁をご覧下さい。賃料についての状況です。左のグラフをご覧下さい。こちらでは、平均賃料および賃料ギャップについての推移を示しております。半年に一度、大手のリーシング業者に各物件のマーケット賃料を査定して貰っていますが、オフィス市況は、空室率を含め、やや軟調な地合いが継続しています。マーケット賃料水準の弱含みと賃料改定の効果を背景に、賃料ギャップは-6.5%と前期比でやや縮小しております。一方で、Oneリートの保有物件のようなミドルサイズオフィスについては、大規模オフィスほどの市況悪化の影響は、受けていないとの評価コメントも聞いております。右上のグラフについては、賃料改定およびテナント入替による賃料収入の影響についての総括となっています。Oneリートでは、オフィス市況を勘案し、稼働重視のポートフォリオ運営を継続しており、賃料の増額改定やテナント入替に伴う賃料増額実績は、引き続き大きなものとはなっておりませんが、全体の賃料収入としては、小幅ながらもプラスとなっています。右下のグラフでは、契約満了時点でのレントギャップ分布を示しております。全体として賃料ギャップが-6.5%となっていることからわかる通り、既存契約賃料がマーケット賃料を下回るアンダーレントの方が多く、賃料ギャップを生かしつつ、機動的且つ柔軟にリーシング活動に取り組みたいと考えています。

続いて17頁にお進み下さい。こちらは上段にて既存テナントとの間の賃料改定時の賃料増減状況、下段にてテナント入替時の賃料増減について確認頂きます。左上のグラフでは、賃料改定の変動額および賃料増減率を示しています。23年8月期は、増額件数5件、月額60万円の増額改定を実現しております。件数ベースでは前期を下回るものの、相対的に賃貸面積の大きな区画での改定や、アンダーレントとなっていた分での改定が功を奏し、着実な賃料改定による増額を実現しました。尚、23年8月期は、既存テナントとの間での賃料改定において、従前賃料からの減額更改となった事例は、前期に引き続き発生しておりません。下段のグラフでは、テナント入替時の変動額および賃料増減率を示しています。23年8月期は、テナント入替時の賃料変動額は、前期対比で改善傾向を示しており、稼働優先の埋め戻し方針を維持しながらも、減額分も小幅にとどまり、増減額はプラスで着地しました。

では、18頁に参ります。テナント分散状況についてです。上位10 テナント比率、平均賃貸面積、200坪未満のテナント割合について、23年2月期末時点から大きな変化はなく、ポートフォリオにおける高度なテナント分散を、引き続き維持しております。

続いて19頁をご覧下さい。Oneリートの強みの一つとして、ファシリティマネジメントの専門チームをグループ内に保有しており、内製化された専門組織により、最適なコスト管理の元で、築古の物件でもしっかりと維持管理をし、物件競争力を維持・向上することができます。左の棒グラフをご覧下さい。資本的支出は、原則として各期の減価償却費の範囲内で計画し、これまでの工事データのトラックレコードに基づいた、工事仕様や金額の精査、査定を経て実施します。24年2月期には、エレベーター更新工事が重なる事情があり、当期には、資本的支出が一時的に減価償却費を上回る見込みですが、上昇傾向にある工事費用の適正化を念頭に、その内容や妥当性については吟味して実施していく考えです。又、Oneリートでは、オフィスブランドであるONEST化戦略を展開しており、右のCAPEX事例にあります通り、外壁やエレベーター等の改修工事によるバリューアップによって、D’sVARIE神田ビルをONEST化し、2023年9月1日付けでONEST神田西福田町ビルに名称変更をしております。更に、サステナビリティの観点からも、各物件の専有部、共用部ともに、LED化を推進しております。

続いて20頁にお進み下さい。外部成長に関する取り組み方針を記載しております。先ず、基本方針としては、ポートフォリオと財務構造に配慮した規律ある外部成長を指針として、資産規模拡大によるリスク分散や、ポートフォリオの安定性向上に資する外部成長に取り組んでまいります。一方で、オフィスの供給増加による需給悪化懸念や、賃貸事業コスト、金利水準の上昇等を背景に、オフィスリートの投資口価格は軟調な状況が続いておりますので、Oneリートとしてもその回復を目指すべく、今後、長期保有資産の買換特例等の活用を視野に、ポートフォリオの質やリスク体制を高めるべく資産入替に取り組んでいく考えです。物件取得については、競争の激しい取得環境が継続しているものの、スポンサーサポートや独自のネットワーク等によるソーシングルートから得られる情報について、ビルスペックおよび立地、賃貸収益の安定性に着目し、厳選投資の姿勢を維持して引き続き検討してまいります。

続いて21頁に進みます。財務状況についてです。こちらでは、23年8月末時点の数値とともに、23年9月に実行したリファイナンス後の数値も合わせて説明致します。先ず、LTV については、45から50%を目安として運営する方針であり、23年8月期末のLTVは48.6%となりました。LTV50%までの借入余力は約38億円となっております。23年9月に129億円のリファイナンスを実行し、借り換え時期の分散を図って、借入金の平均残存年数を伸ばすとともに、固定金利比率を91.0%まで引き上げました。又、平均金利については、 リファイナンスにおける基準金利水準の上昇影響を受け、23年8月期末の0.615%から0.683%に上昇しております。有利子負債の構成については、スポンサーであるみずほ信託銀行に加え、みずほ銀行をアレンジャーとする協調融資団を組成して、借入先の分散を図っており、9月のリファレンスでは、新規の金融機関も参加し、23年9月時点での借入先数は20行となっております。又、左側中断にあります通り、グリーンファイナンスへの取り組みも継続し、9月のリファイナンス後において、有利子負債における割合は30.5%まで拡大しました。

続いて22頁をご覧下さい。こちらでは上段で、時系列の財務状況データを、下段では返済期限の分布や適用金利状況を確認頂けます。左上のグラフは、平均金利と平均残存年数の推移です。今後のベース金利の上昇傾向に対しては、平均残存年数や返済期限の分布状況を睨みつつ、資金調達機関の検討を始め、その影響の極小化を検討していきたいと考えております。右上のグラフではLTVの推移を確認頂けます。運営の目安は、45%から50%としておりますので、今後資産入替のステージにおいてLTVの低下についても検討予定です、

25頁をご覧下さい。サステナビリティに関する取り組みについてです。これまで継続して取り組みを行ってまいりましたGRESBリアルエステイト評価については、6年連続でグリーンスターを獲得しました。又、レーティングは3スター評価となり、GRESB開示評価は最上位のA評価を得ております。2022年4月に本投資法人の資産運用会社であります「みずほリートマネジメント」は親会社である「みずほリアリティOne」とともに、M1グループとしてサステナビリティ推進体制を構築し、M1グループとしての重要課題(マテリアリティ)の特定と各課題に対する KPI を設定しております。詳細につきましては、Oneリートのホームページ上にありますサステナビリティ特設サイトでご確認頂けます。
26頁にお進み下さい。環境についての取り組み内容を記載しております。保有物件については、環境関連評価認証の取得を進めておりまして、延床面積ベースの認証取得率は、約80%の水準となりました。認証物件数についても22物件となっております。エネルギー使用量の削減に向けては、これまでも省エネ設備への更新や右下にあります通り照明のLED 化に取り組んできておりますので、引き続き設備更新等の機会を捉えて、毎期着実な成果に繋げていきたいと考えております。

27頁をご覧下さい。社会項目ですが、テナントへの安心・快適・健康の提供に向け、入居テナントへのヒアリングを実施し、共用部改修やレンタルサイクルの設置と、満足度向上に向けた取り組みを行っています。長寿命な不動産ストックの創出の観点では、機能維持のためのメンテナンス工事に加え、バリューアップ工事やLED化推進等を通じ、長寿命化と高稼働の両立も実現しています。又、Oneリートの資産運用会社である「みずほリートマネジメント」は、M1グループに属しておりますので、M1グループで一体となり、人材育成や能力開発、ダイバーシティ&インクルージョンにも取り組みを強化・継続しています。

28頁をご覧下さい。ガバナンスに関する取り組みとして、投資主利益との一致を図るための運用体制を追求していくため、コンプライアンス研修や内部通報制度の整備や実施、リスクモニタリングやBCP対応等リスクマネジメントの推進、利益相半防止体制の整備を行っております。又、投資主利益との一致を図るべく運用報酬体系に、NOI連動、EPU連動の報酬規定を設置しております。右下には、23年8月末時点におけるスポンサーによるセイムボート出資割合を記載しておりますが、2023年10月16日付で公表しました通り、スポンサーによるOneリートの投資口の追加取得を行う旨の通知を受領しました。資産運用会社としては、これによりスポンサーのOneリートへの支援姿勢が一層明確化するとともに、投資主の皆様とスポンサーとの利益の共通化が、今まで以上に図られることから、今後、更にスポンサーと連携してサポートを得つつ、投資主価値向上に向けた取り組みを行っていけるものと考えております。

31頁以降は、Appendixとして資料を添付しております。お時間の許す際にご参照頂ければ幸いです。最後になりますが、23年8月期(第20期)を総括して、2点改めてお話しさせて頂きます。先ず、1点目、当期の成果についてです。新型コロナウイルス感染症の、感染法上における5類への変更等により、社会経済活動の制限が緩和されたことを受け、国内経済は緩やかな回復基調を維持する一方で、市場金利の上昇、エネルギーコストや物価水準、人件費の上昇と運用コストの悪化要因もあり、運用環境は注意が必要な状況が継続しています。しかしながらOneリートは、柔軟なリーシング戦略や需要関係への取り組み等により、計画以上のリーシング進捗を実現し、稼働率の向上と着実な賃料増額を成し遂げ、その成果には手応えも感じております。これらを通じ、分配金水準の上方修正に繋げることができましたことは、偏に投資主の皆様のご理解、ご支援があったからであり、ここに深く感謝申し上げます。2点目、今後の運営についてですが、東京証券取引所上場、満10年の節目を迎え、スポンサーサポート姿勢もより一層明確化されたことにより、投資口価格水準の回復を目指すべく、ポートフォリオの質の改善や、リスク体制の強化に鋭意取り組んでまいる所存です。その過程においては、物件の入替により、不動産の含み益を一部還元しつつ、Oneリートの課題の一つであった内部留保の充実にも努め、中長期的に分配金水準を安定させていく運営に繋がっていくよう、検討を行ってまいります。Oneリートの資産運用会社として、投資主価値の向上に向けて着実な取り組みを進めてまいりますので、引き続きご理解とご支援を頂きますよう、お願い申し上げます。

私からの説明は以上になります。ご視聴頂き、有難うございました。