コンフォリア・レジデンシャル投資法人 2022年1月期決算概要

コンフォリア・レジデンシャル投資法人

2022年1月期(第23期)決算説明動画配信説明書

動画 https://www.net-presentations.com/3282/20220317/frgptrhe/

資料 

https://www.comforia-reit.co.jp/file/ir_library_term-afc54334c2cfed90a9578a73904da3eeb9f5fd48.pdf

説明者 東急不動産リート・マネジメント株式会社

常務執行役員コンフォリア運用本部長 伊澤 毅洋

説明

コンフォリア・レジデンシャル投資法人第23期の決算について説明します。

4頁をお願いします。第23期の業績のハイライトです。

期末の資産規模は2,615億円。一口当たり分配金は、前期に比べると譲渡益剥落によって

減少しましたが、過去2番目に高い5,529円。一口当たりNAVは、鑑定キャップレートの

低下により3.8%増加しました。

内部成長では、リーシングにおいて募集条件をきめ細かく強弱をつけて設定し、

ポートフォリオ全体の賃料は期中に0.2%低下しましたが、稼働率は安定し、前期に比べ

平均でプラス0.6%、単価の低下を稼働で補うオペレーションにより、Cash-Flowの安定を

図りました。なかでも、旗艦物件の新宿イーストサイドタワーは、旺盛な需要によって

入れ替え時の賃料変動率がプラス5%を超える堅調な稼働状況となりました。

24期に入り、年明けから9年連続となる公募増資を実施致しました。スポンサー開発の

シニア住宅など6物件、合計156億円分の外部成長効果によって、増資前に比べ3%以上の

利益成長を図り、且つ、ポートフォリオの安定性を強化しました。更に7月には、下北沢駅

徒歩圏の新築物件コンフォリア北沢を第3者から取得予定です。これにより期末資産規模

は2,810億円になる予定です。

5頁は決算の実績ということで、一口当たり分配金の主な変動要因を載せています。

23期は、前期の譲渡益が剥落したため、前期から343円減少し、5,529円となりました。

譲渡益や内部留保取り崩しの影響を取り除いた、濃い緑色の一口当たり当期純利益、つまり

EPUは、稼働率改善効果で対前期比24円のプラス、右側の対予想では99円のプラスです。

尚、内部留保は予想策定時にコロナ影響として織り込んだ額と同額の、314円を取り崩す

予定です。

6頁は業績予想です。24期から内部留保の取り崩しについては、大規模修繕工事相当額と

外部成長に伴う一時的なコスト増に必要としていく本来の形としています。

24期の分配金は前期と比べ増資効果が100円寄与しますが、内部留保取り崩しの減少や、

運用報酬など販管費の増加により5,310円。増資に伴って取得する予定の定借物件

グランクレール立川の、資産除去債務に伴う法人税等が一時的にかかるため、EPUは

5,140円と前期から低下していますが、内部留保取り崩して相殺することで、分配金への

影響は回避しています。次の25期は、取得物件の通期寄与により、増資効果がフルで

効いてきます。EPUは5,250円、一口当たり分配金は5,395円になります。尚、北沢の

リースアップコストは内部留保の取り崩しにより相殺予定です。

左側の増資前23期予想と比べますと、今回の増資物件組み入れ後のEPUは3.2%成長する

予定ですが、更に北沢を取得することで、合わせて3.3%の利益成長を見込んでいます。

続いて8頁は、コロナ禍での賃貸状況です。

上段、緑の折れ線は、直近1年間の東京23区における人口の動きです。暫く転出超過が

続きましたが、今年1月には10ヶ月ぶりに転入超過になりました。エリアによって濃淡は

ありますが、シングルタイプの需給が緩和するなか、中段の新規契約のコメントの通り、

賃料単価と稼働率のバランスを念頭に、募集条件の緩和と引締めを効果的に切り替えた

結果、下段、緑の折れ線のように、今期の稼働率は概ね96%前後でControllableに

推移しました。

次の9頁をお願いします。

1番は当リートの部屋タイプごとの稼働率ですが、こちらは前年に比べると、どのタイプも

比較的満遍なく改善しました。2番は東京都における転出入の年令別内訳ですが、賃貸需要

を主に支える若年層は、ここ数年、寧ろコロナ禍でも転入超過となっています。事実、

右上の棒グラフの通り、私達のポートフォリオにおいて、ここ1年で増加した入居者の

大半は、若年層となっています。

コロナ影響から少しずつ世の中が変化するにつれ、テナント属性にも変化が現れ始めて

います。右下では、業種別の増減の比較を、上位3業種をPick-upしています。上段の

アは昨年から今年、下段のイは一昨年から昨年にかけて、左が減少、右が増加した業種です。

上段アの右側、今年増加した業種のトップは、昨年同様にIT系でした。2位の医療、

3位の小売りは、昨年の減少から再び増加に転じました。因みに小売りにはネット通販関連

が含まれていますので、コロナ禍におけるEC需要の現れと考えています。

11頁は平均稼働率の推移ですが、緑の折れ線の通り上場来一貫して95%以上、一時

コロナ影響を受けましたが、足元は96%台に回復しています。

12頁は賃料単価の動向です。下段、2本の折れ線は、緑が入れ替え時、そして青が更新時の

賃料変動率です。今期、入れ替えはマイナス1.4%、更新はプラス0.2%でした。

階段のような図は5年前の13期末を起点とした時の期末賃料単価の水準です。入れ替えと

更新のブレンドにより今期は、ポートフォリオ単価は0.2%低下しました。しかしながら

入れ替え率は1割程度なので、賃料単価の低下は前期の6.1%から5.9%と、限定的と

なっています。尚、レントギャップは右上の枠内の通り0%、即ち現状の

ポートフォリオ賃料は、市場賃料と同水準と認識しています。

続いて13頁は、入れ替え時賃料変動率の、エリア、且つ、部屋タイプごとの内訳です。

左上に23区全体、真ん中が都心、そして右上は準都心、その準都心を2~5で4分割して

います。夫々グラフが2種類あり、緑の折れ線は入れ替え時賃料変動率で、下の棒グラフは

部屋タイプごとの内訳です。

マーケットにおける都内シングルタイプの需給が緩和したことで、全てのエリアで

赤いシングルタイプがマイナスとなっています。緑のコンパクトタイプは若干のマイナス。

一方、ファミリータイプは、殆どのエリアで大幅なプラスとなりました。

中央下段、新宿イーストサイドタワーでは、入れ替え変動率が反転上昇し、稼働率は平均

96%を超えました。この物件は既にコロナ影響を脱したものと認識しています。

次の14頁はパフォーマンス向上に向けた取り組みとして行った築18年のコンフォリア

南青山のValue-up工事の紹介です。眺望の良い最上階のメゾレットタイプの部屋で、

原状回復工事を合わせ、開放感のあるアイランド型のキッチンにしたところ、従前から

30%のValue-upになりました。

続いて15頁は財務の状況です。上段2番の通り、今期は加重平均金利を維持しながら、

長期化目的の借り入れを実施致しました。左側主な財務指標の通り平均残存年数は

前期末より若干伸びて4.6年となりました。期末のLTVは通常の運用下限に近い50.2%

でした。

18頁は年明けから実施した公募増資の概要です。J-REIT Marketは昨年後半から軟調と

なっていましたが、お陰さまで一定の需要に支えられ69億円を調達させて頂きました。

左側1の赤枠の通り増資前後でEPUは3.2%増加する予定ですが、これは2番Free-Cash

の活用と3番増資効果のエネルギーの大半を、レバ下げではなく分配金上昇にあてたこと、

そして4番投資口価格がプレミアム水準にあったことなどによるものです。

19頁は外部成長の頁です。今回の増資に伴う6物件のうち4物件は下段の運営型の物件

でした。シニア住宅、学生マンションともにスポンサーグループがオペレーターとなる

賃料固定型の物件なので、収益安定性の強化につながると考えています。

そして右上は、決算発表と同時にリリースさせて頂いたコンフォリア北沢です。こちらは

6月に竣工後第3者から相対で取得する予定です。小田急線東北沢駅徒歩4分、渋谷、

新宿へのアクセスも良好です。閑静な住宅地にありながら若者に人気の下北沢が徒歩圏の

立地の貴重性が高い物件です。取得後は、出来るだけ速やかにリースアップを進めて

まいります。

それでは今後の成長目標につきまして21頁をお願い致します。

上段の青の折れ線が分配金の実額、赤い線が譲渡益や内部留保取り崩しの影響を取り除き、

固都税の費用化を織り込んだ巡航分配金の水準です。巡航分配金は、今回の増資により

5,250円となりました。今後2~3年以内に5,500円に届かせてまいります。

当面の成長ドライバーは外部成長です。これまで同様、東京23区を中心にポートフォリオ

を構築してまいりますが、人口動態を意識し、近接エリアについても、安定稼働が見込める

物件については検討していくことで、成長機会を確保してまいります。

続く22頁はスポンサーパイプラインです。現在22物件、金額にして650億円程度あり、組み入れペースは、年間100~150億円程度を予定しております。

23頁は外部成長手段を概念的に表した頁です。現状Free-Cash残高は100億円、更に

デットによる取得余力と合わせ、外部成長余力は最大384億円、分配金成長の観点で

最適な形で組み合わせ、投資主価値向上を目指してまいります。尚、外部成長に伴う

リースアップコストなど一時的なコストには、内部留保を躊躇なく取り崩し、成長を下支え

してまいります。

最後にESGのトピックです。25頁をお願いします、

運用会社としては、先月TCFDへの賛同を表明致しました。これを受け、当リートでも

サステナブル経営におけるリスク管理の観点で、今後温暖化シナリオに沿った

シミュレーションを行い、適切にマネージメントしてまいります。又、投資法人としては

新宿イーストサイドタワーが住宅系として初めてGRESB不動産評価認証における

最高評価のSランクを獲得致しました。パイプラインの中には屋上に太陽光パネルを設置

する予定の物件もあります。ESGに関してはスポンサーの力も活用しつつ、賃貸住宅の

ポテンシャルを最大限発揮できるようなアイデアを導入し、投資法人として最大を

尽くしてまいります。

説明は以上となります。ご視聴、誠に有難うございました。