東海道リート投資法人 2023年1月期決算概要

東海道リート投資法人
2023年1月期(第3期)決算動画説明書
○動画   https://net-presentations.com/2989/20230316/hs7rgi3/
○資料 
https://www.tokaido-reit.co.jp/file/ir_library_term-5094eb8959ef5d850045ad7c088725f9b4047de2.pdf
○説明者 東海道リート投資法人 執行役員 兼
     東海道リート・マネジメント株式会社 代表取締役社長 江川 洋一
○説明 
第3期決算説明会資料に基づき説明致します。
3頁をご覧下さい。東海道投資法人は、日本の製造品出荷額の上位9県のうち8県を有する産業地域である東海道地域等を投資対象としております。
4頁をご覧下さい。こちらが、今回の報告事項のサマリーとなります。

1点目、IPO後1年半で公募増資を実施、資産規模1.5倍(約452億円)へ。2点目、第3期の運用は期末稼働率99.7%と順調、前期分配金を41円上回り着地。3点目、プレミアム増資効果で分配金水準を底上げ。4点目、ダブルランプウェイ付大型物流施設(約105億円)取得済。5点目、CRE提案でのスポンサー開発物件(31億円)も取得予定。6点目、第3期中のBTS物流取得に加え、PO時取得で物流は3物件に。7点目、今後も、産業地域の魅力的なスポンサーパイプラインや第三者物件により、次なる目標である資産規模1,000億円への成長を目指す。以上、7点となります。

6頁をご覧下さい。2023年1月17日に決議した、第1回公募増資の概要です。公募増資については、国内募集を行い、72億円弱のエクイティを調達致しました。これらの資金を基に、セントレアロジスティクスセンターを2月2日に取得、清水町配送・販売センターについては、竣工後の6月1日での取得予定です。2物件の取得価格、および、鑑定NOI利回りを記載しておりますが、夫々メインスポンサーからの取得で、相対的に有利な利回りで取得出来たと考えております。

7頁をご覧下さい。こちらが第3期の決算のまとめになります。第3期の一口当たりの分配金は、公表していた3,200に対し、+11円の3,211円になりました。第2期比較で+41円となります。要因等については、後ほど説明させて頂きます。第3期末の一口当たりNAVは、108,766円です。第3期中の外部成長については、産業インフラアセットである物流アセットの松阪ロジスティクスセンターを、2022年11月1日に取得しました。内部成長では、戦略的なサブリースを継続的に活用しながら、安定稼働を維持しております。尚、エンブルエール草薙駅前では、エンド稼働率の安定性が増したことにより、この第3期にパススルー化を進め、内部成長に寄与しています。ポートフォリオ全体での稼働率は、99.7%を実現しています。財務戦略面では、長期負債比率95.4%、総資産LTVは46.7%となり、引続き40から50%の間でコントロールしている方針です。

8頁をご覧下さい。第2期実績と第3期実績の比較です。営業収益では、新規物件の松阪ロジスティクスセンターが寄与しているほか、エンブルエール草薙駅前のパススルー化により、全体で31百万円の増収となりました。尚、ロイヤルパーククス千種については、前期第2期中の3月から4月にかけて、一時的に解約が増加しましたが、確実にリーシングが進捗し、繁忙期が抜けた第3期は、高位安定稼働を維持し、この物件単独での営業収益は、4百万円の増加となりました。その他の増収要因は、いなべロジスティクスセンターの電気料収入の増、匿名組合出資による受取配当金の増加によるものです。次に営業費用ですが、新規物件の取得や、エンブルエール草薙駅前のパススルー化によりPM費用が増加しましたが、ロイヤルパークス千種等の住居系アセットの高位安定稼働により、リーシング等に関する費用が削減しました。次に、電気料高騰に伴う追加コストの説明です。ポートフォリオ全体で6百万円の増加となりましたが、利用ベースの徴収である、いなべロジスティクスセンターを除いた実質的なポートフォリオ全体での増加は、3百万円程度となりました。販管費の主な増加要因は、新規物件の取得費用と投資主総会開催費用によるものです。又、営業外費用では、新規物件の取得等により、支払利息ならびに融資関連費用が増加しました。以上により、第3期の分配金は、第2期比41位円増の3,211円と致しました。

9頁をご覧下さい。第4期、第5期の収益予想です。第1回目の公募増資で取得したセントレアロジスティクスセンターおよび清水町配送・販売センターが収益貢献する期になります。先ず、最初に、第4期の収益予想です。第3期実績と比較して記載しております。だし4期は、昨年10月に取得した松阪ロジスティクスセンターがフルに寄与するほか、セントレアロジスティクスセンターおよび清水町配送・販売センターの取得により、営業収益は全体で472百万円増加致します。不動産賃貸事業費用については、新規取得物件に伴う費用のほか、電気料はポートフォリオ全体で24百万の増加を見込んでいます。尚、セントレアロジスティクスセンターの電気料収入分15百万円を除くと、ポートフォリオ全体で、実質9百万円の増加見込みです。減価償却費・販管費等および営業外費用については、新規物件取得による費用増加となっており、これらにより一口当たり分配金は3,320円を予想しております。次に第5期です。こちらは第4期収益予想との比較です。営業収益については、清水町配送・販売センターがフル寄与する期となり、この文で33百万円の増加を見込んでいます。一方で、新規契約のフリーレントの影響により、セントレアロジスティクスで12百万円の減収となる想定です。不動産賃貸事業については、戦略的な前倒し修繕工事をセントレアロジスティクスセンターで計画しており、40百万円の増加予定です。又、PM費用はリーシング関係による増加です。販管費については、公募増資に伴う投資主増加による一般事務費用の増加を見込んでおります。営業外費用については、第4期に公募増資と並行して銀行から借入れを行い、それに伴い融資関連費用分が減少し、この結果、一口当たり分配金は、3,337円を予想しております。

資料の10頁をご覧下さい。本投資法人の分配金に対する考え方です。本投資法人の分配金については、全て利益配当のみで、巡航3,200円を維持していくことをこれまでの方針としておりましたが、第1回公募増資後、固都税効果等が剥落する、第6期以降の巡航分配金水準については3,300円弱、年換算巡航水準をこれまで6,400円としていましたが、これを6,500円から6,600円を目指して運用を行ってまいります。

12頁をご覧下さい。続きまして、第3期の外部成長戦略です。2022年11月に松阪ロジスティクスセンターを取得しました。本物件は、本投資法人が所有する三重県で3件目の産業インフラアセットです。三重県は、自動車産業、半導体産業などの、大企業の工場が立地する日本有数の産業地域です。愛知県から産業地域が広がる三重県は、2020年の製造品出荷額等において、約11兆円と全国9位の製造業の集積があり、特に、生産年齢人口一人当たりの製造品出荷価格等は第1位と、製造業集積により持続的な地域経済を形成しております。産業地域の豊富な企業ニーズを捕捉する、産業インフラアセットとして高く評価をし、取得致しました。本取引は相対取引となったことから、鑑定NOI利回りは、5.0%と魅力的な水準での取引となっています。

次にポートフォリオの運用状況について説明致します。15頁をご覧下さい。第2期末にポートフォリオ全体で99.6%であった稼働率は、だし3期末99.7%で着地致しました。ミッドビルディング四日市については、2023年1月末時点で93.2%まで低下しておりますが、
2023年2月末には館内増床で、稼働率100%まで上昇しております。ロイヤルパークス千種、丸の内エンブルコートについては、高位安定稼働で推移致しました。ポートフォリオ全体の賃料坪単価も、安定的に推移しています。尚、エンブルエール草薙駅前の賃料坪単価の増加は、パススルー化によるものです。16頁以降に個別物件の詳細を記載しておりますので、ご確認頂ければと存じます。

23頁をご覧下さい。第1回公募増資のインベストハイライトを5点記載しております。
24頁をご覧下さい。本投資法人は、2021年6月に資産規模303億円で上場しました。その後、産業地域の豊富なニーズを取り込む投資を着実に行い、今回の公募増資による2物件の取得後で、約450億円と1.5倍の資産規模に成長する予定です。IPO後の取得資産は、上段の新規取得資産の4物件です。いずれも、産業の色濃い地域に立地し、3物件は産業インフラアセット、1物件は生活インフラアセットです。これにより、本投資法人は、上場時に達成目標としていた500億円の資産規模に近接し、次なる目標の1,000億円を見据える段階に至りました。上場時の中期目標である資産規模1,000億円を目指し、今後も産業地域の豊富なニーズに着目しながら、更なり資産規模の拡大を目指します。

25頁をご覧下さい。第1回公募増資による取得資産の概要です。最初にセントレアロジスティクスセンターです。2022年2月に優先交渉権を取得した大型マルチテナント型物流施設でセントレアロジスティクスセンターを2023年2月に取得しております。取得価格104.7億円、NOI利回りは5.1%という魅力的な水準での取得を実現出来ました。運用会社の独自ルートを活用し、相対取引を実現したほか、スポンサーが出資するブリッジSPCも活用した取得事例となっています。物件のポイントですが、セントレアロジスティクスセンターは、日本を代表する産業地域に位置し、中京圏の人口集積にもアクセスが良く、豊富な物流ニーズを取り込む立地であることです。立地する常滑市は、陶磁器産業からファインセラミックスや、鉄鋼や自動車産業が集積する立地であり、充実した高速自動車網に接続され、広域の産業地域や、名古屋市中心部にアクセスが良好です。

26頁をご覧下さい。本物件は、ダブルランプウェイ免震構造を初めとした、ハイスペック物件の強みを生かしながら、小割でのリーシングを企画、実施し、地域の製造業のニーズをうまく取り込むことで、安定稼働を実現することが出来ました。現在は、新規需要や館内テナントの増床ニーズにより、需給は逼迫しつつあります。現テナントは3rdパーティロジスティクスと製造業であり、産業地域の底堅い需要を反映し、高い稼働率を維持しています。この成功事例を生かしながら、今後も産業地域におけるネットワークと目利きを生かし、豊富なニーズを取り込めると判断出来たものについては、スピーディに取得し、成長していきたいと考えています。

27頁、28頁は清水町配送・販売センターです。スポンサー開発物件である本物件を、31億円、NOI利回り6.0%で取得する予定です。スポンサーが、元々地域のネットワークを活用して土地を取得しており、魅力的な利回り水準での取得が可能となりました。物件のポイントですが、清水町配送・販売センターは、静岡県東部の主要都市である三島市から沼津市に広がる産業地域を背景にした、県内随一の人口集積エリアである清水町に立地、東海道である国道1号線沿いにあり、東名高速沼津インターまで6キロとアクセスが良いことです。人口集積を睨んだカテゴリーキラーの配送・販売に適した立地です。又、本物件は、長期固定リースを予定しています。一定期間は、スポンサーの賃料固定型マスターリースとしており、安定したCash-Flowが見込めます。

29頁をご覧下さい。IPO時から、新規取得資産取得後までのポートフォリオ成長を示しています。IPO時から本増資までに実現した約150億円の物件取得により、本投資法人の資産規模は、約450億円に成長する予定です。この間も不動産価格は高騰していますが、分配金の原資となるポートフォリオのNOI利回りは、5.6%から5.5%、償却後で4.9%から4.8%とほぼ同水準を維持することが出来ました。引き続き産業地域において、物件特性や立地などを総合的に吟味し、安定性、成長性を備えた投資妙味のある物件を確保してまいります。又、本増資までの物件取得により、物流アセットの資産規模は、60億円から170億円と約3倍、物流アセット比率は20.5%から38.5%と約2倍に拡大する予定です。これにより、産業インフラアセット比率は、約50%となる見込みです。又、安定性の指標としての物流・住宅・底地比率は8割半ばを維持しており、引続き安定運用に努めてまいります。

30頁をご覧下さい。公募増資後の財務内容です。本投資法人のメインレンダーは、みずほ銀行と静岡銀行であり、静岡銀行は本投資法人のスポンサーでもあります。私の出身行でもあり、今後も本レンダーを軸に、メガバンク、地銀を初めとしたフォーメーションを強化していきたいと考えております。尚、本公募増資により、SBI新生銀行と三菱UFJ銀行を新たに招聘し、借入先の分散化が進みました。J-REIT融資への理解が深い2行の参加は、安定した財務基盤が更に進展したと考えております。主な財務指標は記載の通りであり、借入期間は長期化を志向して、期間5年を主に行いました。今後も借入れの長期化、分散化に努め、適切なLTVコントロールをしつつ、50%までの取得余力を用いて、機動的な物件取得なども実施していきたいと考えております。

次に成長戦略です。33頁をご覧下さい。これは産業インフラアセットとインフラアセットについて、スポンサー独自ルート、スポンサー開発、スポンサーブリッジSPCおよび運用会社独自ルートの夫々の保有資産およびパイプラインを示したものです。本投資法人の今後の成長においては、産業集積を生かしたCRE提案による、スポンサーの開発物件が主要になると考えています。本投資法人は、こうしたスポンサー開発物件を、取得済3物件、記載にありますエンブルエール草薙駅前、エンブルエール草薙、静岡マシンヤードに加え、今回の清水町配送・販売センターを合わせて4物件取得することになります。今後もスポンサーと対話をしながら、本資産運用会社においても、CRE提案をベースとしたパイプライン作りに主体的に関わっていく予定です。又、メインスポンサーであるヨシコン以外のスポンサーとの連携にも、CRE提案を軸に積極的に関与していく予定です。又、スポンサーブリッジSPCと運用会社の独自ルートが重なる頁中央の緑色の部分ですが、これまで運用会社とスポンサーが、ソーシングとブリッジSPCの連携として取得した物件であり、この連携は成功パターンが出来ていますので、今後とも活用していきたいと思っています。本投資法人は運用会社独自ルートでも積極的に探索していく方針ですが、更なる成長のために、スポンサーと連携し、多様なルートからの取得を推進していきます。

34頁をご覧下さい。今後の成長ストーリーですが、公募増資後500億年に近接し、次なる目標の1,000億円を見据える段階になりました。今後もCRE提案によるスポンサーパイプラインと運用会社独自ルートを合わせて、積極的に成長していく所存です。
35頁をご覧下さい。パイプライン物件である袋井プロジェクトの紹介です。産業地域の近傍であり、日本の2大消費地である東京と大阪のほぼ中央に位置する、東名高速袋井ICに近接した物件です。全体で5万坪のIC前の土地をスポンサーであるヨシコンが取得し、A、B、C区画に分けて分譲・開発を進めています。本投資法人のパイプラインとして、C区画①の11,000坪を想定しており、物流企業のテナント候補を念頭に開発を推進中です。適宜開発の進捗を確認しながら、着実に取得していきたいと考えております。
36頁をご覧下さい。スポンサーによるその他の開発プロジェクトの紹介です。沼津市大岡プロジェクト、静岡市丸子プロジェクト、豊橋市富士見台プロジェクトに加え、今回新たに浜松市中区城北プロジェクトを記載しております。本プロジェクトでは、生活インフラアセットの住居系アセットの開発を想定しております。
37頁をご覧下さい。産業地域の産業集積や人口集積を背景に、多様なニーズに対応した物流アセットは、今後も有望な成長アセットとして注目しており、今後の開発物件も含め積極的に投資していく方針です。IPO時に62億円だった物流アセットの資産規模は、松阪ロジスティクスセンター、セントレアロジスティクスセンターの取得で、約3倍の174億円になる予定です。ポートフォリオの物流アセット比率も、2割から倍の4割に拡大します。今後のパイプラインとして期待している袋井プロジェクトも物流アセットを予定しているなど、本投資法人は今後も物流アセットの取得機会があるものと考え、重視しております。

38頁をご覧下さい。本資料マップは、市町村別の製造新出荷額お分布状況ですが、濃い色の部分は産業がより集積している地域です。プロットにあるIPO時にあるいなべ市や、その他の新規取得資産は、いずれも産業集積の濃いエリアの近傍に位置しており、豊富なニーズを背景に、中長期での安定運用が期待でき、今後もこのような視点を活用しながら、投資・運用をしていく方針です。

39頁をご覧下さい。資産規模2,000億円以下の、複数用途を組み入れたJ-REITのポートフォリオ構成ですが、本投資法人は、物流、住宅、底地の割合が、8割中盤で最も高く、コロナ禍を経ても安定運用を継続することが出来る理由の一つと考えております。

40頁をご覧下さい。CREニーズを捉えたパイプラインの深化について説明しております。企業の不動産に対するオフバラニーズ、賃貸ニーズを整理して、開発に関与しながら、開発された賃貸不動産を本投資法人にて取得していきたいと考えております。

41頁をご覧下さい。マップのように、本投資法人の投資エリアである東海道地域等には、製造品出荷額等の上位9県のうち8県が含まれており、多様なCREニーズがあると考えております。今後も投資対象地域の産業集積の豊富なニーズを取り込み成長していく予定です。
43頁をご覧下さい。本投資法人は、地域のインフラたるアセットの投資運用をしながら、地域を取り巻くステークホルダーとの連携を通じ、SDGsの達成を含め、持続可能な社会を目指します。今後も投資家の皆様の期待に応えながら、スポンサーとともに、産業地域におけるCREニーズを掘り起こしつつ、運用会社の独自ルートを生かした第三者物件の取得にも積極的に取り込み、Speedyに成長し、投資主価値の向上に努めていきたいと考えておりますので、ご支援の程を宜しくお願い致します。
以上で説明を終わります。有難うございました。